
マンションのバルコニーにエアコン室外機を天井吊り下げ設置する現場の防振対策
※この記事は2019年7月31日に公開したものですが、校正し直し2021年1月21日に再度公開しました。
防振対策は上層階でなくても有効
建築基準法では高さ31m(≒10階)以上、60m(≒20階)以上の建築物に対して、段階的に強固な構造強度を持つよう規定されています。特に60mを超える建築物の場合は構造耐力について国土交通省の認定が必須です。
さりとて、建築基準法上の厳しい基準は建築物全体の倒壊を回避することを目的としており、世帯ごとに異なる風や日当たりの問題を解決するものではありません。
そこで気になるのが、バルコニーの天井から吊り下げているエアコンの室外機。高層階に限らず、設置場所や環境によって、外風によるあおりや地震による揺れが原因となり、室外機が転落したり配管が折れてしまう可能性があります。
ブレースが効いてる「天井吊用架台(品番:C-DZG-H)」
風や地震による水平荷重に耐えるための補強材であるブレース部分は、定められた位置に同梱のボルトで固定するだけなので施工が容易です。 本体はもちろん、ブレース部分も溶融亜鉛メッキ仕上げですから塩害地であっても安心して長期間使用できます。
製造元の日晴金属株式会社では「天井吊用架台(品番:C-DZG-H)」を高層階用と位置付けておりますが、角部屋だったり、バルコニーに対して直角に天井吊り下げ設置をする現場であれば、中層、低層であっても使用することをオススメいたします。
品 番 | 仕上げ | D | W | 基準価格 |
C-DZG-H | 溶融亜鉛メッキ | 400~500 | 500 | ¥15,500 |
横揺れを大幅に軽減する「天井吊用壁固定金具(品番:CE-DS)」
いわゆるタワーマンションと言われる20階建以上のマンションにおいて、エアコンの室外機をバルコニーの天井に吊り下げる設置を行う場合、「天井吊用壁固定金具(品番:CE-DS)」の取付指示が出される現場が増えています。というのも、平成23年に発生した東日本大震災では、天吊設置していた室外機が地震の横揺れの影響で架台から転落したり冷媒管が折れてしまう被害が発生したからです。
施工は、架台側を同梱の溶融亜鉛メッキ仕上げを施したM8ボルトナットで、外壁側は現場に適したM8のアンカーなどを利用して、「天井吊用壁固定金具(品番:CE-DS)」の両端を架台と外壁を固定します。壁面と天井吊用架台のアーム部が固定されるので、強風や地震などによる横揺れを大幅に減らすことが可能です。
品 番 | 仕上げ | 幅 | 基準価格 |
CE-DS | 溶融亜鉛メッキ | 216~390mm | ¥16,500 |
まとめ
平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、室外機が転落したりや配管が折れてしまう被害が発生しました。その教訓から高層階に限定せず、特に角部屋やバルコニーに対して直角に天井吊設置を行う場合は、地震や強風に備えて強度を増した「天井吊用架台(品番:C-DZG-H)」や「天井吊用壁固定金具(品番:CE-DS)」を取り付けるなど、積極的にあおり対策を行いましょう。

日高ダイヤ
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