テレビ端子の画像と使い分けのイメージ図

TVコンセントには「らくらく端子」がおすすめ!分配・直列配線別の正しい選び方と高シールド性能

テレビで映像を受け取るためには『テレビターミナル』『テレビコンセント(送り配線用)』『テレビコンセント(端末用)』の正しい使い分けが不可欠です。また、4K8Kを受信しようとした場合には、4K8K衛星放送に対応した機器に取り換える必要があります。本記事では、この3種類の部材の違いと、施工時間を短縮する「らくらく端子」を備えた『テレビターミナル』、『テレビコンセント』をご紹介します。

「分配配線」と「直列配線」の基本を抑える

テレビ信号の配線方式は、大きく分けて二種類あり、使用する部材も異なります。

  • 分配配線(スター配線)方式:アンテナや増幅器(ブースター)直下で信号を「分配器」により等分し、各テレビ端子まで独立したケーブルで配線する方式です。各端子への信号レベルが安定しやすく、近年の戸建て住宅における主流の配線方法です。
  • 直列配線(送り配線)方式:幹線ケーブルから、数珠つなぎのように複数のテレビ端子(直列ユニット)を分岐させながら配線する方式です。
テレビ端子の使い分けイメージ図

分配配線方式と直列配線方式のイメージ図(Panasonic社カタログより抜粋)

「らくらく端子」とは?

「らくらく端子」は、同軸ケーブルを直接端子に差し込み、金具をねじ止めするだけで接続が可能なPanasonic社の端子です。従来の端子では、ケーブルをF型コネクタに接続して、テレビ端子に接続するという施工方法でしたが、この「らくらく端子」は直接同軸ケーブルを接続することが出来るので、施工性が格段に向上しました。

接続工程の省略による時間短縮

従来の接続方式では、ケーブルの皮むき、網線の折り返し、アルミ箔の除去、そしてF型コネクタの取り付けという複雑な手順と専用工具が必要でした。「らくらく端子」は、同軸ケーブルの導線を直接端子に差し込み、金具をネジ止めするだけで接続が完了するため個人のスキルに関係なく素早い施工が可能です。

「らくらく端子」の施工イメージ

4K8K対応に不可欠な高シールド性能の安定提供

4K8K放送の安定受信には、高周波帯域におけるノイズ耐性(シールド性能)が極めて重要です。「らくらく端子」は、高い施工性を実現しながらも、接続部を堅牢な金属カバーで完全に覆う構造を採用しています。

「らくらく端子」のシールド機能を示した画像

『テレビターミナル』『テレビコンセント』の選定基準

分配配線方式か、直列配線方式かによって使用する端子の種類が異なります。分配配線方式には『テレビターミナル』を、直列配線方式の場合は配線の中間なら『テレビコンセント(送り配線用)』、終端なら『テレビコンセント(端末用)』を使います。

分配配線方式に使う『テレビターミナル』

『テレビターミナル』はケーブルからの信号をテレビへ送るための、最もシンプルな構造の端子です。分配配線は、分配器で信号レベルを調整するため、この端子自体の信号損失(挿入損失)は比較的少なく設計されています。

『テレビターミナル』の画像

『テレビターミナル』は各シリーズ1個から当日出荷可能です。

商品コード シリーズ 仕様
WCS3013CW アドバンス 分配配線用

4K8K対応

WCS3013W コスモ
WCS3013 フルカラー

直列配線の途中に使う『テレビコンセント(送り配線用)』

『テレビコンセント(送り配線用)』は入力端子(IN)と、次のテレビ端子へ信号を送るための出力端子(OUT)の二つを備えています。次の端子へ送る電波を減衰させすぎず、また、テレビを接続する側に適切なレベルを供給するための複雑な内部回路を持っています。

『テレビコンセント(送り配線用)』の画像

『テレビコンセント(送り配線用)』は各シリーズ1個から当日出荷可能です。

商品コード シリーズ 仕様
WCS4711CW アドバンス 送り配線用

4K8K対応

WCS4711W コスモ
WCS4711 フルカラー

直列配線の終端に使う『テレビコンセント(端末用)』

『テレビコンセント(端末用)』は中間用と同じく直列配線に使いますが、この端子で配線が途切れるため、75Ωの終端抵抗(終端回路)が内蔵されています。この抵抗は、電波がケーブルの終端で反射し、配線全体に悪影響を及ぼすのを防ぐ、極めて重要な役割を果たします。この終端抵抗がないと、他の部屋のテレビにノイズが入る原因になります。

『テレビコンセント(端末用)』の画像

『テレビコンセント(端末用)』は各シリーズ1個から当日出荷可能です。

商品コード シリーズ 仕様
WCS4712CW アドバンス 端末用

4K8K対応

WCS4712W コスモ
WCS4712 フルカラー

まとめ

「らくらく端子」は、ケーブル加工の手間を省略する時間対効果に加え、配線方式に応じた3種の部材を正しく使い分けることが重要です。現場で迷うことなく、分配配線には『テレビターミナル』、直列配線の途中には『テレビコンセント(送り配線用)』、そして直列配線の最後には『テレビコンセント(端末用)』をご選択ください。また、今回ご紹介した3種×3シリーズの端子はいずれも4K8Kに対応しているので、お施主様からの依頼があった際にもご検討ください。

※本記事は2019年4月12日に公開しましたが、修正を加えて2025年11月7日に再度公開しました。

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寺島 佳希

業務部所属。皆様の施工のお役に立てるような部材をご紹介します。 保有資格:ガス消費機器設置工事監督者、第二種電気工事士
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