ビルトインコンロとガス栓接続の最新事情

保安検査でビルトインコンロの接続箇所の評価で「否」が増えてきていると耳にする事が多くなってきました。特にLPガスにおいては2016年まではメスねじ自在型に白ニップルを取付けビルトインコンロへねじ込む施工が主流でしたが、現在は禁止となっています。そこで今回はビルトインコンロの施工の際のお悩みを解決できる、2020年現在の最新外ねじ式ガス栓を紹介しつつ、改めてルールに則った施工をご紹介致します。

ビルトインコンロには直接ガス栓をねじ込む!

2017年に経済産業省から「供給設備、消費設備及び特定供給設備に関する技術基準等の細目を定める告示第10条」が通達され早3年が経過しました。以前「ガス機器とガス栓接続の最新情報 」の記事でも触れましたが、この通達によってLPガスにおいては出口自在式の可とう管ガス栓(機器接続ガス栓)はガス器具への直接ねじ込みするという原則が定められました。この原則も通達から3年の時を経て、LPガス事業者様や施工業者様へも広く認知されつつありますが、現場によっては直接ねじ込みのルールが障害となって施工ができず、困ってしまったというお声も頂戴しております。

LPガスはビルトインコンロにガス栓を直接ねじ込みが原則です

従来品のULねじガス栓 GB363Z5シリーズ。出口のめねじが自在式の為、ビルトインコンロの接続には使用できなくなりました。

繰り返しになりますが、LPガスにおいてはガス器具へ出口自在式の機器接続ガス栓を接続する際はニップル金属フレキシブルホース等の接続具を用いずに、直接ガス器具へガス栓をねじ込みしなくてはなりません。単に「ガス器具」と言っても、ガス給湯器やビルトインコンロ等、全てにこの原則は適用されます。従来、可とう管ガス栓(機器接続ガス栓)はテーパめねじのラインナップが主流だった為、ガス接続口がおねじで出ている給湯器等はこの原則の適用後もさほど大きな影響はございませんでしたが、ガス接続口がテーパめねじになっているビルトインコンロにおいては原則が適用された2017年当時、各メーカーで外ねじタイプの機器接続ガス栓のラインナップが十分ではなかったことと、まだこの原則がLPガス業界にほとんど浸透していなかったため、保安の現場では混乱があったと伺っております。

外ねじガス栓で接続具を使わずに直接ねじ込み可能です

「検査孔付フレキUL外ねじガス栓(LPガス用)(品番:GB374PZR5)」ロングセラーの外ねじ式ガス栓です。

直接ねじ込みの原則が適用された2017年当時、外ねじ式ガス栓のラインナップは数機種程度、各製造メーカーの方でございました。当初はその外ねじ式ガス栓が施工に携わる方々から注目され、現在でもビルトインコンロ施工時の主流ガス栓として使用されている機種も多いですが、一部の施工現場では当初のラインナップでは外ねじ部分の長さが足りずにビルトインコンロの接続口まで届かない、また反対に設置場所が狭所の為、ガス栓が大きすぎて収まらない等の問題も出てきました。こうした現場の方からの声を受け、各メーカーで外ねじ式ガス栓のラインナップが拡充されてきて今日に至りますが、様々なニーズを反映して完成した後発品の外ねじ式ガス栓はまだまだ市場では認知されておりません。

従来品よりも外ねじ部分が短い外ねじガス栓

「検査孔付フレキUL外ねじガス栓(品番:FV69シリーズ)」おねじ部分が従来品よりも短い外ねじ式ガス栓で狭所での使用が便利です。 (藤井合金製作所HPより引用)

従来よりも外ねじ部分を短くした外ねじガス栓「FV696AQFV698AQ」は2019年に藤井合金製作所から発売され、業界で徐々に認知され始めております。この外ねじ部分が芯々で83.5mmの長さの外ねじガス栓の登場により、狭所での施工に関する問題点の大半は解消されたと思われますが、それでもこのタイプのガス栓の登場をもってしても解決しない問題点も多少残りました。

鉄管配管にも対応する元ねじ式自在ガス栓

「検査孔付UL外ねじガス栓(品番:FV684B)」既存配管が鉄管で配管されている場合にはRc1/2の外ねじ式ガス栓が便利です。

従来の外ねじガス栓はガスフレキを直接差込むプッシュインパクトタイプのフレキUIねじガス栓・フレキULねじガス栓でのラインナップが大半を占めています。ガスフレキ配管が増えている昨今、プッシュインパクトタイプのラインナップが豊富なことは非常にうれしい点ですが、既存の鉄管配管を生かしてビルトインコンロにガス栓を接続する場合には別途継手や配管材を用意しないと対応できないという問題もありました。これに対応すべく誕生したのが配管側がRcねじで、機器側がRねじのタイプの外ねじ式ガス栓です。

既存品では対応出来ない問題を解決するUTIC外ねじガス栓がおススメです。

各メーカーで外ねじ式ガス栓のラインナップが拡充されていく中で、UTICブランドとして知られる高橋産業も外ねじ式ガス栓を今年発売致しました。これまでの外ねじ式ガス栓にはない特徴を兼ね揃えた、UTIC外ねじ式ガス栓をご紹介致します。

下からの立ち上がり配管にも対応できるUI外ねじガス栓

「UI外ねじガス栓(品番:UTIC-301-80)」UTICが満を持して発売したストレート型の外ねじガス栓。他社にはないスペックでストレート配管に最適です。

ビルトインコンロのガス配管は壁側からガスフレキを貫通させ、ビルトインコンロのガス接続口の真下でUL外ねじ式ガス栓にガスフレキを接続し、ガス栓の外ねじを真上のガス接続口にねじ込むという施工がセオリーですが、現場によっては床側から鉄管でガス配管が立ち上がっているケースもある様です。その場合にガス栓1つでビルトインコンロに接続できるのがUTICの「UTIC-301 UI外ねじガス栓」です。ストレート型の外ねじガス栓を製造しているメーカーは高橋産業の他には1社しかなく、さらに配管側・機器側双方がねじのタイプの外ねじガス栓で外ねじ部分の長さ違いのラインナップが複数あるのは2020年7月現在、UTICのUI外ねじガス栓しかございません。また現場に合う長短に対応すべく、外ねじ部分の長さの違いで以下の3機種のラインナップがございます。

品番 芯々 全長 接続口径
UTIC-301-80 80mm 110mm Rc1/2×R1/2
UTIC-301-100 100mm 130mm Rc1/2×R1/2
UTIC-301-150 150mm 180mm Rc1/2×R1/2

※表の芯々はバルブの芯から外ねじ先端までの長さを表しています

外ねじ部分の長さが必要な場合でも対応可能なUL外ねじガス栓

「UL外ねじガス栓(品番:UTIC-303-80)」既存配管が鉄配管の場合に使用しますが、現場でガスフレキに変更になった場合に片ねじソケットを取付て施工する事もできます。

高橋産業の新商品UTIC-303の外ねじシリーズは藤井合金製作所のFV684Bや光陽産業のG364P-1/2と同じく、配管側がRc1/2になっている鉄管配管にも対応した商品ですが、特筆すべき点は材質が黄銅より安価な亜鉛でできていてコストメリットがある点、また外ねじ部分の長さも下表の通り3機種のラインナップがあり、現場に応じた長さの物を使用できる点は他メーカー品にはない大きな魅力であると言えるでしょう。

品番 芯々 全長 接続口径
UTIC-303-53 53mm 69mm Rc1/2×R1/2
UTIC-303-80 80mm 96mm Rc1/2×R1/2
UTIC-303-150 150mm 166mm Rc1/2×R1/2

※表の芯々はバルブの芯から外ねじ先端までの長さを表しています

まとめ

「供給設備、消費設備及び特定供給設備に関する技術基準等の細目を定める告示第10条」の通達から3年の時が経ち、各メーカーで外ねじ式ガス栓のラインナップはどんどん増えてきています。しかしながらまだまだ後発品は市場では認知されていないこともあり、以前からある外ねじ式ガス栓では対応できない現場にあたる可能性も考えられます。その際は後発品の外ねじ式ガス栓で解決できる可能性がありますので、外ねじ式ガス栓の各ラインナップをご確認下さい。

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佐藤優光

佐藤優光

2014年入社。温水暖房と断熱保温のサブ担当を経て、2016年より燃料配管をメインに担当。1990年生まれ。ベストパーツオンラインの燃料配管の商品ページ作成も担当してます。ご不明な点はお気軽にお問合せ下さい。
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