バルブは現場状況に応じた最適なタイプを選びましょう

皆さんはバルブを選ぶ際にどのような基準で選定していますか?バルブには様々な種類がありますが、給水給湯や冷温水配管に使われる手動バルブの中でも代表的なバルブの種類と用途を整理していきます。

流路に弁体を上から差し込んで止水するバルブ

ゲートバルブ

KITZ ゲートバルブ

全開時の圧力損失が小さく、比較的安価であることが魅力の仕切弁。バルブを閉める際に流路の上から板状の弁を差し込む止水構造が、まるで門を閉めるように見えることからゲートバルブと呼ばれています。

その構造から、面間寸法を短くできるのですが、板状の弁が受ける圧力損傷が大きいため、全開状態か全閉状態でしか使用することができません。よって、流量調節機能を要求される部分には使えません。

また、全開・全閉までのストロークが大きいためハンドルの回転数が多くなり、他のタイプのバルブに比べて開閉動作に時間がかかります。そのため急速開閉が要求される回路には不適合ですが、一方でウォーターハンマーを回避できるメリットがあります。

以上から、水か空気の配管で、全閉か全開でしか使わないような部分に使用しましょう。

流路を弁体で蓋をして止水するバルブ

グローブバルブ

KITZ グローブバルブ

グローブバルブは一見すると上記のゲートバルブとよく似ていますが、ボディが球形のバルブで玉形弁とも呼ばれたり、止水能力の高さからストップバルブとも呼ばれています。ゲートバルブとの大きな違いは、Sの字を描くようにバルブ内を流れる流路に上から蓋をする構造から、途中の開度で使用しても弁に流体が直接的にぶつかることなく流れるため、圧力損傷を受けにくい点。そのため、流量調整機能を有します。加えて、ゲートバルブ同様に全閉・全開状態での使用も可能ですから、ゲートバルブよりも多用途と言えます。

しかし、本体内がS字構造で圧力損失が大きくなるため、圧力損失が抑えたい場所にはゲートバルブやボールバルブが適切です。さらに、流体を上から蓋する開閉動作ゆえに大きな操作力が必要となるため、締め付けすぎてシート面に傷をつけてしまう恐れがあります。

以上から、水や不凍液をしっかり止める目的で使われます。最も身近なバルブである水栓金具も、高い止水能力に加え流量調整を求められるグローブバルブの一つです。

グローブ弁の変形としては、弁体を針状にして流量を微量調整するニードル弁、流体の流れを直角方向に変えるアングル弁、真空・毒性ガス用に保護用のベローズ(蛇腹)構造を持つベローズバルブ等があります。

流路に弁体を回転させて止水するバルブ

ボールバルブ

オンダ製作所 AE1型ボールバルブ

仕切弁の部分がその名の通り球状になっているボールバルブは、ハンドルを90°回すことで球状の仕切弁を回転させて開閉します。特徴としてはゲートバルブとよく似ていて、圧力損失が少なく、また全開・全閉状態での使用に限られます。

ボールバルブ最大のメリットはハンドル部分を含めてバルブの構造が非常にコンパクトに仕上がっているので省スペース施工が可能な点。

しかし、球状弁を回転させるという構造上、操作力が必要となるため、緩衝性を高めるためにボディの弁座にソフトシートと呼ばれる素材を使用していることがほとんどで、高温領域での使用に制限がある場合が少なくありません。メーカーや材質によって耐熱温度・使用温度制限が異なりますので、仕様を必ず確認するようにしましょう。

給湯器周りの給水給湯配管でよく使われていますが、それ以外にも温水暖房配管用ボールガス栓にも採用されている構造のバルブです。

流路で回転させて止水するコンパクトな構造を持つバルブとしては、他にバタフライバルブがあります。

流路を外から挟んで止水するバルブ

ダイヤフラム弁

ダイヤフラム弁は、ゴムやフッ素樹脂などやわらかい素材でできた膜をくっつけたり離したりすることで、流路の開け閉めを行います。その構造から、おもに食・医薬品や化学、半導体関連のプラントで採用されています。

逆流する圧力を利用して止水するバルブ

逆止弁

海外では「チェックバルブ(check valve)」と呼ばれていますが、国内では微妙に異なり「チャッキ弁」と呼ばれています。逆止弁というだけあり、配管に逆流が生じてしまったときに、それを途中で喰いとめる役割を担当するバルブです。

まとめ

バルブの基本構造5構造を整理しました。バルブを使用する上で一番重要なことはそれぞれのバルブの構造や特徴を理解したうえで選定することです。配管の用途に適していないバルブを使用すると流量不足や圧力過多で機器にエラーが出たり、配管を痛めてしまう可能性もございますので使用する場所に応じてバルブを使い分けるようにしましょう。

今回は手動操作を前提にしましたが、「温度で作動するサーモバルブ」、「圧力で作動する安全弁」、「流路を変化させる三方弁」など、他の部品と組み合わせたバルブが多数ありますので、次回それらを整理します。

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佐藤優光

佐藤優光

2014年入社。温水暖房と断熱保温のサブ担当を経て、2016年より燃料配管をメインに担当。1990年生まれ。ベストパーツオンラインの燃料配管の商品ページ作成も担当してます。ご不明な点はお気軽にお問合せ下さい。
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