寒波で人気が高まった!現場で循環液の濃度をチェックできるブラインテスター

冷温水を利用した床暖房や浴室乾燥機などの空調システムでは、循環液(不凍液)濃度の管理が欠かせません。寒波による凍結事故が広範囲で発生した2021年1月以降、お問い合わせが急増したのが「ブラインテスター」や「ブラインチェッカ―」、「pH試験紙」といった循環液の管理用品です。

本稿では、循環液の凍結温度と製品濃度を現場でカンタンに測定できる「ブラインテスター(品番:BR-T3)」をご紹介いたします。

たった2滴、ほんの一瞬で凍結温度が判定できる

サンプル液1、2滴あれば、誰でもカンタンに循環液の凍結温度と製品濃度を測定できる「ブラインテスター(品番:BR-T3)」。施工現場で原液タイプの循環液と水を希釈しながら注入する際や、冷温水システムのメンテナンス時に、凍結温度と製品濃度をほんの一瞬で判定できます。

循環液を知る4つのキーワード

循環液の品質は実に多彩。この多様な違いが生まれる要因として挙げられるのが、水、原料(グリコールやアルコール等)、添加剤、タンクの4つ。これらが、凍結や防錆防腐などの効果や寿命に影響を与える重要な要素です。

ブラインテスターは循環液のブランドで異なる

循環液は、単純なグリコール水溶液ではなく、いわばブレンダーにより混ぜ合わせて容器に詰めたものなので、工場またはブランド毎にブラインテスターのメモリが変わってきます。ここでご紹介いたします「ブラインテスター(品番:BR-T3)」は、住宅における床暖房やセントラルヒーティングで使用される循環液(不凍液)の多くを生産する株式会社ショーワで製造している循環液の内、最高グレードであるPPスーパーベースのブレンデッドに対応するものです。

循環液の管理基準

循環液は、品番毎に管理基準値が設けられています。その範囲内で使用できるように「ブラインテスター(品番:BR-T3)」を用いて製品濃度の調整を行います。この管理基準値を下回ると循環液自体の劣化が起きやすくなり、配管や熱源機、そして放熱端末の防錆効果も期待できなくなります。逆に管理基準値を上回ると循環液の粘度が高くなりポンプや熱源機負荷が増えてしまいます。適切な値で使用することがシステムを長く使うための秘訣です。

種類 品名 品番 グリコール濃度 管理基準値 基準価格
プロピレン

グリコール系

ショウブラインPPスーパー SB-PPS18K 93~95% 製品濃度

20%~55%

¥12,900
エスケーブラインPG SKAF-200L

SKAF-18L

SKAF-10L

93~95% 製品濃度

20%~55%

¥88,300

¥9,380

¥6,130

ショウブラインPFP SB-PFP18K 62~64% 製品濃度

40%~80%

¥11,600
エチレン

グリコール系

ショウブラインPEスーパー SB-PES-18K 90~94% 製品濃度

20%~55%

¥11,100
エスケーブラインPE SKE2-20K 90~94% 製品濃度

20%~55%

¥9,000
ショウブラインブルー SB-B20K 77% 製品濃度

25%~80%

¥8,220

製品濃度とグリコール濃度の違い

循環液には「製品濃度」と「グリコール濃度」という2つの指標があるので複雑に感じます。

グリコール濃度=グリコール/システム内の循環液

グリコール濃度とは、1L中にどのくらいグリコールが含まれているかを指しています。1Lの循環液に0.4Lのグリコールが含まれていれば40%となります。主に凍結温度に影響を与え、この値が高い方が凍結しにくいと言えます。当然のことながらグリコール濃度が高い循環液のほうが価格も高くなりますが、現場で希釈して使うことができるので運搬性が良いと言えます。

製品濃度=製品(グリコール+防錆添加剤+純水)/システム内の循環液

製品濃度とはその製品自体が1L中にどのくらい含まれているかを表しています。つまり製品を購入した時点ではグリコール濃度に関わらずどの循環液でも製品濃度は100%です。例えばシステム保有水量が100Lのシステムに水を60L、何らかの循環液を40L入れると製品濃度が40%ということになります。

ブラインテスターで凍結温度と製品濃度を測定する

循環液の凍結温度とシステム中の製品濃度を判定できる「ブラインテスター(品番:BR-T3)」の使用手順をご紹介します。

ブラインテスター

精密機器なので専用のケースが付属している「ブラインテスター(品番:BR-T3)」は受注当日出荷です。

品 番 基準価格
BR-T3 ¥24,900
各部の名称

手順1.目盛の調整

ブラインテスター内部に備えられた目盛。左軸がショウブラインPFP、中央がショウブラインブルー及びエチレングリコール系循環液、右軸がショウブラインPG及びプロピレングリコール系循環液を測定できる。

循環液を測る前に、目盛の表示が正しく表示されるかを確認して調整します。

①蓋板を持ち上げプリズムに水道水を1,2滴垂らし、蓋板を下ろします。この時、水道水が気泡などがなくプリズム全体に広がっていることを確認してください。

②明るい方向を向き、接眼鏡を覗きます。目盛との焦点は接眼鏡を回すことで調整できます。

③青いエリアと透明のエリアの境界線が0を指していれば正しく表示されています。

もし異なる場合はブラインテスター底部にある目盛規正ねじを回して調整します。

目盛規正ねじはマイナスドライバーで回すことができます。

手順2.サンプル液の凍結温度と製品濃度を目盛で判定する

サンプル液を使いますが、作業自体は「手順1.目盛の調整」と同じです。目盛には3本の軸があり、測定する循環液によって対応する軸が異なります。基本的に凍結温度はどの製品でも測定することができますが、製品濃度は目盛と対応する一部の循環液のみ測定できます。

製品濃度の判定の可否
適合製品 凍結温度 製品濃度
左軸(SB-PFP) ショウブラインPFP 測定可 測定可
ショウブラインS 測定可 測定不可
中央軸(SB-B) ショウブラインブルー 測定可 測定可
ショウブラインPEスーパー 測定可 測定不可
エスケーブラインPE 測定可 測定不可
ロードヒーティング専用ブラインPE 測定可 測定不可
右軸(SB-PP) ショウブラインPPスーパー 測定可 測定可
ショウブラインM-10 測定可 測定不可
エスケーブラインPG 測定可 測定可
ロードヒーティング専用ブラインPG 測定可 測定不可
ノンウォーター循環液(ピンク) 測定可 測定不可
ノンウォーター循環液(グリーン) 測定可 測定不可
ノンウォーター循環液(無色) 測定可 測定不可
ノンウォーター循環液(ブルー) 測定可 測定不可
測定作業手順

①蓋板を持ち上げプリズムに測定したい循環液を1、2滴垂らし、蓋板を下ろします。この時、循環液が気泡などがなくプリズム全体に広がっていることを確認してください。

②明るい方向を向き、接眼鏡を覗きます。目盛との焦点は接眼鏡を回すことで調整できます。

③青いエリアと透明のエリアの境界線が対象の循環液の凍結温度と製品濃度です。

④測定が終わったら水を含ませた布やティッシュペーパーできれいに拭き取ります。

循環液が高温の場合は、冷ましてからプリズムに垂らすことをおすすめします。なぜなら、高温の状態で測定するとプリズム面の劣化が早まることがあるからです。

まとめ

サンプル液1、2滴あれば、誰でもカンタンに循環液(不凍液)の凍結温度と製品濃度を測定できる「ブラインテスター(品番:BR-T3)」は、素早い判断が必要な施工現場や定期メンテナンスの必須のアイテムです。まだお使いになられていない施工業者様は、ぜひお試しください。

なお、公共物件などの物件では、濃度だけでない精密な分析・検査や書類を必要とする場合があります。その場合には、「精密分析サービス」をご利用ください。

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大宮彰大

大宮彰大

営業部所属:ベストパーツ株式会社
2008年入社(33歳)
温水暖房分野を担当し2013年4月完成のベストパーツ株式会社社屋の冷暖房部材選定を行う。
MAIL:omiya.shota@best-parts.jp
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