既存の便器に温水洗浄便座を取り付ける際に便利な「洗浄便座用分水上部」

今や日本の住宅には無くてはならない存在となった温水洗浄便座。内閣府の2023年12月にまとめた消費動向調査によると、2人以上世帯の家庭の温水洗浄便座普及率は82.5%。相当に高い普及率ではあるものの、まだ使用されていないご家庭があることも事実。アパートなどの集合賃貸も含めれば、相当数の”付加機能がない便座”が残っているとも言えます。

既存の止水栓を利用して温水洗浄便座を導入する

温水洗浄便座を使用するには「電気」と「水」が必要です。電気は暖房便座用のコンセントから取れるケースが多いですが、水はどこかで分岐して温水洗浄便座に接続する必要があります。本稿では、既設の止水栓を利用してスマートに分岐ができる「洗浄便座用分水上部(商品コード:9187)」をご紹介いたします。

温水洗浄便座に同梱されている分岐金具は場所を取る

現状復帰が求められる賃貸住宅を中心に既設の止水栓や給水管に手を加えたくないと考えるユーザーは少なくありません。一方で、製品に同梱されている分岐用フレキチーズを使用すると、取付スペースの都合上、給水管をチーズの長さ分カットするか、フレキ管などへの交換が必要になります。また、最近の便器はロータンク直下に止水栓がある場合も多くチーズを入れるスペースがないというケースもあるようです。

スタンダートな「アングル止水栓(商品コード:V22A-X2-13)」

止水栓の前方に取り付ける「洗浄便座用分水上部」

そこでご紹介したいのが「洗浄便座用分水上部(商品コード:9187)」。既設の止水栓上部を取りはずし本品を接続することでG1/2に変換できるため、同梱のチーズを使用するより省スペースで、既存配管の切断や給水位置の変更をせずフレキ管などを接続し温水洗浄便座へ分水することができます。

「洗浄便座用分水上部(品番:9187)」は、1個から当日出荷可能です。

商品コード 接続(配管側) 接続(止水栓上部)
9187 G1/2 W24山20

長く性能を保つためには清掃が必要

なお、「洗浄便座用分水上部(商品コード:9187)」はゴミ等の侵入を防ぐストレーナーと逆止弁がついています。ストレーナーに関しては、施工後はユーザーに年1回の清掃をお願いするようにしてください。

施工方法は4ステップ

1.取付ナットをレンチで回して止水栓上部を取り外す

①取付ナットをレンチで回して止水栓上部を取り外します。ハンドル式、ドライバー式によらず同様です。

2.止水栓本体に残っているコマをピンセットなどで抜き取る

②止水栓本体に残っているコマを、ピンセットなどで抜き取ります。

3.分水上部を止水栓本体に差し込み、取付ナットをレンチで締め付ける

③分水上部を止水栓本体に差し込み、取付ナットをレンチで締め付けます。

4.給水ホースと分水上部の間にストレーナーを取り付け、給水ホースをレンチで締め付ける

④給水ホースと分水上部の間にストレーナーを取り付け、給水ホースをレンチでしっかり締め付けます。

まとめ

今だ多く残る温水洗浄便座への交換ニーズ。賃貸物件では現状復帰が前提となるため、既存設備の加工はできるだけ避けたいものです。
そんなときは、「洗浄便座用分水上部(商品コード:9187)」を使用すれば、既存配管の切断や給水位置の変更をせずともスマートに温水洗浄便座に給水を分岐できます。施工もカンタンで短時間での作業で済みますので、温水洗浄便座への取替工事の定番にしていただければ幸いです。

※2020年3月11日に公開した記事ですが、校正し直し2025年11月11日に再度公開しました。

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佐々木 克仁

2001年ベストパーツ株式会社(旧東北綜合器材株式会社)入社。2002年より営業職。分類は給水給湯を担当。1976年生まれ。
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