灯油の送油配管の基本を確認しよう
設置条件に適応する送油管を選択する
屋外に設置するオイルタンクから屋内に引き込むまでの間に灯油配管用銅管、屋内の床や壁に設置した灯油コックから石油燃焼機器までの間に灯油ホースを使って送油します。
灯油配管用の選択肢
屋内専用の灯油ホース
灯油ホースは柔軟性、耐油性、耐寒性に優れていますが、紫外線の照射や折れ曲がり、踏みつけなどによって劣化しやすいという弱点も持っています。例えば、長期間日光にさらされたプラスチック製品が紫外線の影響でポロポロに劣化するのを見たことがある方も多いでしょう。灯油ホースも同様に、紫外線や熱による劣化に注意が必要です。もし灯油ホースにひび割れなどの損傷が見られた場合は、安全を確保するためにも必ず交換してください。
品番 | 内径(mm) | 外径(mm) | 肉厚(mm) | 長さ(m) |
TH-K10 | 6.3±0.5 | 14.0±1.0 | 3.8 | 1 |
TH-K15 | 1.5 | |||
TH-K20 | 2 | |||
TH-K25 | 2.5 | |||
TH-K30 | 3 | |||
TH-K40 | 4 | |||
TH-K50 | 5 |
屋内外兼用の灯油配管用銅管
屋外灯油配管で広く使用されているのが被覆銅管のCH-8HIモデルです。このモデルは、5m、10m、20m、50mの長さがラインナップされており、チューブカッタを使って必要な長さにカットし配管することができます。また、灯油配管用銅管は、耐食性や加工性に優れたりん脱酸銅を使用しており、曲げやすく整直性に優れています。これにより、塩害地や埋設施工にも適しています。灯油配管用銅管を使用する際には、継手を用いずに一本で配管することを推奨します。これは、灯油漏れが発生した場合、土壌の入替えや修繕費用が発生するリスクを最小限に抑えるためです。
品番 | 銅管外径(φ) | 被覆厚み(mm) | 外径(φ) | 全長(m) | 色 |
CH-8-5M | 8 | ー | 8 | 5 | ー |
CH-8-10M | 10 | ||||
CH-8HI-5M | 0.5 | 9 | 5 | アイボリー | |
CH-8HI-10M | 10 | ||||
CH-8HI-20M | 20 | ||||
CH-8HI-50M | 50 |
紫外線劣化と踏みつぶしから送油管を守る配管カバー
灯油ホースを保護する「10Aガスフレキ用エネモール」
「ガスフレキ用エネモール(品番:GML-10M)」が適合する管外径は「~φ17.0」までです。このため、ガスフレキホースだけでなく、外径14.0±1.0mmに設計されている灯油ホースもこのサイズのエネモールに挿入することが可能です。また、豊富な継手の選択肢により、屋内での壁沿いの配管作業が容易に行えます。さらに、誤って踏みつぶされるリスクにも対応できるため、安心して使用できます。
品番 | 品名 | 長さ(mm) | 高さ(mm) | 幅(mm) |
GML-10M | ストレート | 2100 | 21 | 24 |
GMLM-10M | エルボ | 65 | 23 | 27 |
GMLS-10M | ソケット | 28 | 28 | 23.1 |
GMLW-10M | 壁カバー | 85 | 23 | 27 |
GMLWK-8-15M | 壁貫通カバー | 92 | 26.5 | 45 |
GMLI-10M | 入ズミ | 65 | 23 | 27 |
GMLD-10M | 出ズミ | 75 | 23 | 27 |
GMLK-10ML | ガス栓カバー | 100 | 32 | 35 |
GMLT-10M | チーズ | 184 | 37 | 116 |
灯油配管用銅管を保護する灯油配管用エネモール
「φ8被覆銅管(品番:CH-8Hシリーズ)」の外層のポリエチレン被覆には耐候性が付与されていません。そのため、数年後には紫外線によって被覆が劣化しひび割れ、最終的には裸銅管になる恐れがあります。外層の被覆の劣化を進めないために、耐候性が付与された「灯油配管用エネモール(品番:GML-8M)」をオススメしております。
品番 | 品名 | 長さ(mm) | 高さ(mm) | 幅(mm) | 適合管外径 |
GML-8M | ストレート | 2100 | 17.5 | 19.5 | 13.0φまで |
GMLS-8M | ソケット | 25.0 | 19.4 | 23.4 | |
GMLW-8M | 壁カバー | 55.0 | 19.2 | 22.7 | |
GMLM-8M | エルボ | 55.0 | 19.0 | 22.5 | |
GMLI-8M | 入ズミ | 51.0 | 19.1 | 22.7 | |
GMLD-8M | 出ズミ | 60.0 | 19.1 | 22.7 |
まとめ
オイルタンクから燃焼機器への送油配管には灯油配管用銅管や灯油ホースを使用します。灯油配管用銅管は屋外、灯油ホースは屋内の送油管として使用されることが一般的です。また、美観向上だけでなく配管保護の観点から、「エネモール」を灯油配管のカバーとして使用することを推奨しております。
※本稿は、 2023年1月6日に公開した内容を校正し直し、2024年5月8日に再度公開いたしました。
楠功央
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