
自己制御型凍結防止ヒーターの隠れた電力消費を抑える「サーモスタット」
エネルギー高騰時代に見過ごせない自己制御ヒーターの「待機電力」
たとえば外気温度5℃の環境において自己制御タイプの「GSLヒーター」及び「DSRヒーター」は、共に9W/mの電力を消費しています。さすがに外気温度20℃もあれば電力を消費していないように思えますが、実はGSLヒーターは6.5W/m、DSRヒーターは5.0W/mの電力を消費し続けています。このような不必要な電力消費をなくすには、専用の「サーモスタット」を組合わせて設置してください。
GSL、ES、ESLヒーター専用の「節電コントローラー」
GSL、ES、ESLヒーターは凍結の恐れがない状況でも6.5W/mの電力を消費しております。そこで、専用のサーモスタット「節電コントローラー」を取り付ければ、雰囲気温度が約15℃に達すると通電を中止するのでシーズンオフに電源プラグを抜き忘れてしまうユーザーでも電力消費量を抑制することができます。
節電コントローラー
通電確認ランプのほかに電源確認ランプも付いており、オフシーズンでも電源が刺さっていることがわかります。ユーザーも気づきやすく、無駄なエネルギー消費を抑えやすくなります。
商品コード | 許容電流 | 動作温度 | コンセント口数 |
LB-201 | 5Aまで | 約4℃でON 約7℃でOFF |
1口 |
DSRヒーター専用の「外気温検知式サーモスタット」
DSRヒーターの凍結防止ヒーターは可塑剤移行による架橋ポリエチレン管などの樹脂の劣化が発生しない金属メッシュで屋内外に対して一本のヒーターで対応できます。一方で、凍結の恐れがない状況でも5.0W/mの電力を消費しています。そこで、「DSR用外気温検知式サーモスタット」を取り付ければ、雰囲気温度が約10℃に達すると通電がストップするのでシーズンオフに電源プラグを抜き忘れたユーザーでも電気料金を抑制することが可能です。
外気温検知式サーモスタット(パイロットランプ付)
パイロットランプ付きの「外気温検知式サーモスタット(商品コード:DSR-P)」を使えば、動作状況を目視で確認可能です。オフシーズンの動作が気になる場合にはこちらがおすすめです。
商品コード | 許容電流 | 動作温度 | コンセント口数 |
DSR-P | 7Aまで | 約3℃でON 約10℃でOFF |
1口 |
外気温検知式サーモスタット(パイロットランプ無し)
パイロットランプ無しの1口モデルは、価格を抑えて節電対策が可能です。2口や3口は給湯器等、水道凍結防止ヒーターの取り付け本数が多く、屋外のコンセントでは電源が不足した場合に便利です。
商品コード | 許容電流 | 動作温度 | コンセント口数 |
DSR-D | 7Aまで | 約3℃でON 約10℃でOFF |
1口 |
DSR-D2C | 1口7A、計12A まで | 2口 | |
DSR-D3C | 3口 |
まとめ
配管や継手の周囲温度に応じて必要な部分だけ発熱する自己制御タイプの樹脂配管用の凍結防止ヒーターは凍結対策において非常に有効な製品です。しかし、オフシーズンでも微量の電力を消費し続けるという特性を理解し、適切な対策を講じることが重要です。電気料金が高騰し続ける現代において、GSL、ES、ESLヒーターには節電コントローラー、DSRヒーターには外気温検知式サーモスタットを組合わせて設置することをオススメします。ただし、サーモスタットを取り付けた場合でも配管温度が3℃か5℃で通電するので、凍結シーズン以外は凍結防止ヒーターの電源プラグは抜くのが基本になります。
※本記事は2020年9月23日に投稿しましたが、修正を加えて2025年7月25日に公開しました。
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寺島 佳希

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