配管時に開けた穴を目隠しする際にされる「化粧プレート」。その材質は樹脂やステンレスなど多岐にわたりますが、本稿では、その中でも数多くのメリットを持つ「ゴムプレート（品番:SAK-2～7）」の具体的な特長と活用法について詳しくご紹介します。

隙間ができない！カットなどの加工がカンタン！ゴムの特性を生かしたアイデア部材

一般的な樹脂製のビニプレートやステンレス製のステンレスプレートは材質的に伸縮性がありません。そのため、パイプに対してピッタリなサイズのもの、例えば15AのSGP管であればBNP-15を選定する必要がありました。また、硬い材質ゆえに穴のそばに障害物があった場合の切り欠き加工なども容易ではありませでした。

しかし、「ゴムプレート（品番：SAK-2～7）」は、その柔軟なゴムの特性を最大限に生かし、隙間の発生しない施工性やカットなどの加工性に加え、1種類である程度のサイズをカバーすることができる汎用性を持ち合わせた、アイデア満載の優れた部材です。

パイプとプレートの間に隙間ができない密着性

「ゴムプレート（品番：SAK-2～7）」は、一般的なビニプレートやステンレスプレートの欠点である”パイプとプレートの隙間”を解消します。プレートが管に密着することで、隙間のない美しい仕上がりになるのはもちろんの事、臭気や不快な害虫などの侵入もシャットアウトできます。

両面テープ付きでコーキング作業が不要

「ゴムプレート(品番：SAK-2～7)」は、裏面に両面テープ加工が施されています。ゴムの柔軟性と相まって、接着面に多少の凹凸があっても、両面テープの力だけでしっかりと密着させることが可能です。

また、前述のように隙間が発生しないため、従来の施工で必要だったコーキング作業が不要となり、大幅な工期短縮と手間削減を実現します。

ハサミなどで簡単に切れる優れた加工性

ステンレスや樹脂のプレートは硬いため、現場でパイプ周りの障害物に合わせてカットする「現場合わせの加工」が困難でした。

しかし、材質が柔軟なゴムである「ゴムプレート（品番：SAK-2～7）」は、ハサミやカッターなどで驚くほど簡単にカットできます。例えば、ポップアップ排水栓の引き棒など、プレートの外径内に障害物がある場合でも、その場で容易に加工して対応できるため、非常に便利です。

パイプの振動を床に伝えないクッション性

経年劣化で管の固定が甘くなり、振動が床などに伝わってしまうことがあります。副産物的な要素ですが「ゴムプレート(品番:SAK-2～7)」なら、配管とプレートが密着していること、ゴムが持つ優れたクッション性により、管の振動を床に伝えにくくする効果があります。振動による不快なビビリ音が出ている場合はゴムプレートを試してみるのも1つの方法です。

材質はEPDMでホワイト色の美しい仕上がり

「ゴムプレート(品番:SAK-2～SAK-7)」

「ゴムプレート（品番：SAK-2～7）」は、耐久性や耐熱性に優れた信頼性の高いEPDM製です。

また、キッチンカウンター内や室内クロスの色に多い”ホワイト色”を採用しているため、設置場所の雰囲気を損なうことなく、違和感のない美しい配管の目隠しが可能です。また、1種類で広範囲のパイプ外径に対応できることも在庫管理や現場での選定の手間を減らす優れた特色です。

品番	外径φ	内径φ	適合管	パイプ外径
SAK-2	52	25	PEX・PB20A/VP20A/SGP20A/アルミ三層管20A	27～30㎜
SAK-3	60	13	PEX・PB13,16A/VP13,16A/SGP15A/アルミ三層管13A,16A	17～22㎜
SAK-4	70	22	PEX・PB20A/VP20,25A/SGP20,25A/アルミ三層管20A/サヤ管22～28	25～34㎜
SAK-5	80	13	PEX・PB13,16A/VP13,16A/SGP15A/アルミ三層管13A,16A	17～22㎜
SAK-6	80	35	VP30A/SGP32A	―
SAK-7	90	43	VP40A/SGP40A	―

まとめ

配管時に開けた穴を化粧する「ゴムプレート（品番：SAK-2～7）」は、ゴムならではの柔軟性と密着性を最大限に活かした、現場の課題を解決する部材です。1種類で複数の管径にも対応可能なので、緊急用としても重宝します。工事車両に常備しておけば、様々な配管サイズや現場のイレギュラーな状況にも柔軟に対応でき、困ったときに役立つこと間違いありません。これからの配管化粧プレートのスタンダードとして、その優れた機能をぜひお試しください！

※この記事は2021年2月に初回公開され、修正を重ねて、2025年10月23日に再度公開いたしました。