【これからエアコン工事を始める方へ】最初に揃えておきたいオススメ空調工具
経験を補い、施工品質を担保する工具
熟練職人ともなると手先の感覚で作業を行うことができますが、経験が浅いうちは技術を補うための工具選びが大切です。特に、冷媒銅管のフレア加工とナットのトルク管理は失敗の多い工程ですから、「若い職人が育たない」と嘆くより、これらの工程にはオートマチックな工具を用意した方が賢明です。
エアコン設置工事にオススメ工具5選
ルームエアコンの新規取り付けに最低限必要な工具として、①フレアツール、②トルクレンチ、③エアコンダクトカッター、④真空ポンプ&ゲージマニホールド、⑤コアドリルをご紹介します。
なおこのほかにも、銅管カッターやリーマなども必須な工具となります。各ツールのオススメは過去の記事よりご確認ください。
参考記事:
┗銅管カッター|「現場のプロにこそ選んでほしい!『時短』と『高品質』を両立するBBKの銅管カッター」
┗リーマ|「面倒な銅管のバリ取り&面仕上げがサクサク進む工具をご紹介!」
①フレアツール
フレア継手を接続するためのフレア加工。これが正確にできないと、室内機や室外機の接続部分の密着度が下がり、ガス漏れを起こしてフロンガス不足による空調機の不具合が発生します。エアコンが本来の能力を発揮できるかに関わる重要な作業だからこそ、専用のフレアツールで確実にこなしましょう。
| 品番 | 仕様 | 適合(mm) |
| 424911 | 電動 | 6.35、9.52、12.70、15.88、19.05 |
| TA550NB | 手動 |
②トルクレンチ
フレアナットの締付けに使用するトルクレンチですが、圧力が高いR410AとR32にはフレア面に高い精度が必要です。適切な締付トルクで作業をしないと冷媒管の破断の危険性が高まるため、エアコンメーカーの仕様書でもトルクレンチの使用を推奨しています。
ベストパーツオンラインでは、スタンダートな冷媒配管用のトルクレンチのほか、ナットをなめにくく作業性に優れたラチェットトルクレンチ など豊富なラインナップをご用意しております。

| 品番 | サイズ | ナット径 | トルク |
| XP711 | 1/4(6.35mm) | 17mm | 18N・m |
| XP713 | 3/8(9.52mm) | 22mm | 42N・m |
| RTQ-180 |
1/4(6.35mm) | 17mm | 18N・m |
| RTQ-380 | 3/8(9.52mm) | 22mm | 38N・m |
③エアコンダクトカッター
ダクトカッターはダクトカバーを適当な長さに切断する際に使用します。因幡電工のSDシリーズ、LDシリーズ、MDシリーズの底部とふた部を2枚同時カットできる点が魅力です。ゆっくりとカッターの刃を入れる事でキレイに切断できます。ダクトのバリが気になるようになったら刃の交換サインです。
| 品番 | 切断対象品 |
| DC-100M | SD-66、SD-77、SD-100、LD-70、LD-90、MD-751、MD-851 |
| DC-100MK | 替刃 |
④真空ポンプ&マニホールド
エアコンには必ず湿気による多少の水分やゴミが付着しており、これを除去せずエアコンを稼働させると、内部が冷やされ、残存した水分が凍って故障につながってしまう場合があります。真空ポンプは室外機や室内機、冷媒管の内部に残った空気を真空ポンプで吸い出し、配管内を真空状態にするために使用します。
ゲージマニホールドは真空引き作業を行う際、真空状態の確認やガスチャージの時の圧力測定などをする測定機器で、真空ポンプと一緒に使用します。今回は新設に最低限必要な商品だけに絞っていますが、チャージする際にはチャージングスケールも必要になります。
| 品番 | 商品名 | 仕様 |
| TA150SW-S | ウルトラミニ真空ポンプ | アナログタイプ |
| TA122GBH-1 | ゲージマニホールド | 5/16フレア |
⑤コアドリル
エアコン取付には、冷媒管を通すための貫通穴が必要です。建築段階から予め貫通スリーブが設置されている場合もありますが、自分で貫通穴をあけないといけない場合には、壁の材質に適したコアドリルの用意があると安心です。家庭用ルームエアコンではφ65もしくはφ70がほとんどです。
ミヤナガのシャンクを既にお持ちの方はカッターの交換のみで使用可能です。くわしくは画像をクリックしてください!
| 品番 | 適合材料 |
| PCWS60 | 木材、金属系サイディング、人造大理石、窯業系サイディング、石膏ボード・ベニヤ、フローリング材、塩ビ管、FRP、ストレート、プラ排水マス、樹脂、プラスチック |
| PCWS70 |
まとめ
エアコン設置工事を外部委託から自社施工に切替えたいと考える業者様からの「施工に必要な工具が分からない」という声にお応えし、新設工事に最低限必須な空調工具をご紹介しました。まだお持ちでない方は是非揃えておくことをオススメします。
※この記事は2022年11月11日に公開いたしましたが、校正を加えて2025年10月15日に再公開しました。
永井達也
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