
売れている屋内用換気口はどこが違うの?第3種換気方式の課題を解決する、自然給気口「スラリ」
第1種換気システムを採用できれば理想的ですが、実際の住宅設計ではコスト面から第3種換気システムを選ばざるを得ないケースが少なくありません。そんな現場で問題となるのが、自然給気口からの冷気侵入や結露による壁汚れです。そこでパナソニック エコシステムズ ベンテック株式会社が提案するのが、自然給気口「スラリ」シリーズです。デザイン性と機能性を両立させた換気口として注目すべき製品といえるでしょう。
第3種換気方式で起こりがちな課題
第3種換気方式では、排気ファンによって室内を負圧にし、自然給気口から外気を取り込みます。しかしこの仕組みには次のような課題があります。
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気密性能に左右される給気量
住宅の気密性能によって給気量が安定しないため、計画換気が難しい… -
コールドドラフトの発生
屋外との温度差により、冬場は下方向へ、夏場は上方向へ空気が流れ、特に冬は足元に冷気が流れ込んでしまいます。 -
結露水による壁汚れ
外気との温度差で自然給気口内部に結露が生じ、壁面に水がにじみ出るトラブルが起こります。
これらは、居住者の快適性や建物の仕上げに直結する問題であり、設計段階から対策を検討する必要があります。
これまでの換気口は冬場の冷気が足元に流れていました
給気を自然給気で行う第3種の換気方式は、住宅気密性能によって給気量が変化してしまうため、自然給気口からの効率の良い給気は難しいのが現状です。さらに、屋外と屋内の温度差による比重の違いによって、夏場は給気口の上方向に、冬場は下方向に気流が生まれます。屋内外の温度差によるトラブルはそれだけにとどまらず、換気口内部で発生した結露水が屋内側に流れ込むこともありました。
壁汚れやコールドドラフトを抑制する自然給気口はこれ!
パナソニックエコシステムズベンテック株式会社の自然給気口「スラリ」シリーズは、グッドデザイン賞(2005年・2019年)を受賞しており、意匠性にも優れています。さらに、自然給気口「スラリ」を採用する真のメリットは意匠性だけではなく機能性にこそあります。
コールドドラフトを抑制するエアーガイド構造
従来の自然給気口は360°から外気を取り込むため、冬場は冷気がそのまま足元に落ちていました。
その点「スラリ」では内部にエアーガイドを設置し、気流を下方向に落とさず、上方向と左右に分散。これにより足元の冷え感(コールドドラフト)を大幅に低減します。
結露水による壁汚れを防止
「スラリ」は止水プレートを立ち上げてダクト内の結露水が室内に流入するトラブルを低減。さらに、リブ構造により結露の水滴が外壁に伝わらず、壁の汚れや仕上げ材の劣化を抑制します。壁汚れの低減は、仕上げ材の長期的な美観維持に貢献するポイントです。
カンタンな操作性とメンテナンス性
風量調節は真ん中のくぼみをプッシュするだけ。全開/半開の2段階あります。計画換気を完全に担うわけではありませんが、給気の偏りを和らげて快適性を向上させてくれます。また、台風や吹雪など雨・風・雪の強い時は、全面のパネルを閉じて全閉にすることで逆流を防止できます。
パネルの脱着はカンタンなので、付属している花粉、粉塵などを除去する給気清浄フィルターの交換も容易です。居住者の利便性を高めつつ「メンテナンスしやすい」として、提案しやすい仕様です。
ラインナップ
サランネットフィルターは虫や粉塵の進入をカットします。給気清浄フィルターは、さらに細かい粉塵や花粉の進入もカットします(捕集効率80%:捕集効率はフィルターがどれだけの量の粉じんを捕集できるかを質量で評価する方法です。)
商品コード | 適合パイプ | フィルター | パネルサイズ(A) |
VB-GX100P2W | φ100 | サランネット | 140×140mm |
VB-GX150P2W | φ150 | 190×190mm | |
VB-GX100PF2-W | φ100 | 給気清浄フィルター | 140×140mm |
VB-GX150PF2-W | φ150 | 190×190mm |
全面パネルの大きさは、φ100で外寸140×140mm、φ150で外寸190×190mmとコンパクトサイズ。壁からの出代は全開時で34mm、全閉時では17mmと目立たずスッキリとしたフォルムで壁面に収まり、住宅のデザイン性を損ないません。

図2:VB-GX 寸法図
まとめ
「自然給気口スラリ(壁用)」は、
- コールドドラフト低減
- 結露水トラブル防止
- 操作・メンテナンス性
を兼ね備えた自然給気口です。第3種換気方式を採用する際、居住者の快適性を確保し、設計品質を高めるための有力な選択肢といえます。ベストパーツオンラインでは1個から販売しております。ぜひ採用をご検討ください!
※この記事は2022年4月4日に初回公開されたものを修正し、2025年9月1日に再度公開いたしました。

佐藤 陽子

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