
オンダ製作所「カポリパイプW」が低巻きグセタイプの「イージーカポリパイプW」にバージョンアップ!
低巻きグセタイプ最大のメリットは「施工性の向上」
ここ数年、樹脂管の巻きグセを抑えた商品のラインナップが拡大傾向にあります。ブリヂストンの「らく楽パイプ(ストレートコイルドポリブデンパイプ)」を皮切りに、最近では積水化学工業の「エスロペックス」シリーズも「ラクのびペックス」として既存品からの切替を推し進めている段階です。このタイプの最大のメリットは、直進性の向上による取り回しのしやすさに起因する「施工性の向上」にあります。
狭所や高所の配管送り出し作業が格段にラクになる
特にメリットを享受できるのが、スリーブ貫通時や立ち上げ配管時の送り出し作業。従来品では常に強いRが付いた状態で作業する必要がありましたが、この「イージーカポリパイプW」は巻きグセが少なく直進性が高いため、この作業が格段にしやすくなりました。また、袋から管を引き出す際にも同様の効果が期待できるため、余計なストレスを感じず作業して頂く事が可能です。
巻きグセが少ない理由は、架橋工程のタイミング
では、同じ架橋ポリエチレン管でも従来品からどんな所をチューニングして低巻きグセが実現できたのでしょうか?その違いは架橋工程のタイミングにあります。
従来品は「巻き取ってから架橋を掛ける」、イージーカポリパイプWは「架橋を掛けてから巻き取る」
従来の架橋ポリエチレン管の製造工程は、成形したポリエチレン管に架橋を掛ける際、管を巻き取ってからの処理を施すことが一般的でした。一方でこの「イージーカポリパイプW」は製造工程を見直し、成形したポリエチレン管を巻き取る前に架橋処理をしています。たったそれだけの工夫ですが、それが施工性の向上につながっているのです。
注意点は「巻きが広がりやすい」こと
巻きグセが少なく施工しやすいのがメリットのイージーカポリパイプWですが、裏を返せば「巻きが広がりやすい」ということです。パイプの引き出し方法などを誤ると持ち帰る際など徒労が増しますので、取り扱いは以下のポイントを参考にしてください。

パイプを一度にすべて袋から出してしまうと、袋に戻すのは至難の業です。
パイプの引き出し方のポイント
パイプを引き出す際は袋の線に沿って被覆カッターで開口し、結束を外した後内側からパイプを引き出します。前述した通りこの工程を間違うと、パイプが広がって袋に戻せなくなったりと後から大変な思いをする可能性がありますので注意が必要です。
10㎜被覆保温材付は3サイズ×2色で計6種類
イージーカポリパイプWは、5㎜被覆付(計13アイテム)/10㎜被覆付(計8アイテム)/5㎜高耐候性被覆付(1アイテム)がメーカーより発売されています。ベストパーツオンラインでは、その中でも代表的な10㎜被覆保温材付6アイテムを取り扱っています。
イージーカポリパイプW(架橋ポリエチレン管シングル 10㎜保温)
品番 | 呼び径 | 長さ(m/巻) | 被覆色 | 参考重量(kg/巻) | 基準価格 |
PEX13B10Y30 | 13A | 30m | ブルー | 3.7㎏ | ¥9,050 |
PEX13P10Y30 | 13A | 30m | ピンク | 3.7㎏ | ¥9,050 |
PEX16B10Y30 | 16A | 30m | ブルー | 5.4㎏ | ¥11,130 |
PEX16P10Y30 | 16A | 30m | ピンク | 5.4㎏ | ¥11,130 |
PEX20B10Y30 | 20A | 30m | ブルー | 8.2㎏ | ¥14,330 |
PEX20P10Y30 | 20A | 30m | ピンク | 8.2㎏ | ¥14,330 |
まとめ
給水給湯配管の定番「架橋ポリエチレン管」は、近年低巻きグセタイプに商品シフトしています。ブリヂストン(ポリブデンパイプ)、積水化学工業に続き、ダブルロックジョイントでおなじみのオンダ製作所も「イージーカポリパイプW」という商品を投入しています。最大のメリットは、低巻きグセ化による配管送り出し作業の”ストレス低減”。取り扱いにはちょっとしたポイントもありますが、そんな要素も補って余りある特性を有しています。ベストパーツオンラインでは、10㎜被覆保温材付計6アイテムを取り扱っておりますので、作業効率を上げたい、ラクに配管作業がしたいという方は一度使ってみてください。
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これまではトルクレンチを使うと同業者には笑われました。でもフレア面からの微小漏れを経験すると・・・。

佐々木 克仁

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