圧力計PG-50Aの写真

圧力計・連成計・真空計の違いとは?正しく選び効果的に使用しよう!

ゲージ圧力の測定に欠かせない計器に、圧力計・連成計・真空計の3種類があります。これらの計器の違いと、各計器がどのような利用シーンで最適であるかを明確に解説します。

測定できる圧力範囲が違う

冷温水循環回路の漏洩検査や冷媒配管の真空引き、そして冷媒ガスの充填・回収をする際、圧力は重要な要素となりますが、各作業に要求される圧力範囲は異なります。計器の特徴をきちんと理解し、用途に応じて使いこなすことでより精度の高い施工を実現します。

圧力計・連成計・真空計の圧力範囲を探る

圧力計・連成計・真空計の違いは、測定可能な圧力範囲にあります。「圧力計」は正圧(0MPa以上)のみ、「真空計」は負圧(0MPa以下)のみをそれぞれ測定でき、「連成計」は負圧から正圧までを測定可能な計器です。

圧力計・連成計・真空計の測定圧力範囲

圧力計・連成計・真空計はそれぞれ測定できる圧力範囲が異なります。

測定範囲の違いと特徴を比較

圧力計と真空計は、正圧もしくは負圧の測定に特化している分、目盛が大きく見やすいという特徴があります。ただし、圧力計の使用中に負圧状態になったり、逆に真空計を誤って正圧側に使用したりすると故障のおそれがありますので注意が必要です。これらに対し、連成計は負圧から正圧までと測定できる圧力範囲が広い分、目盛が細かくなるのでゲージ外径が大きくないと見えづらいことがあります。

計器の種類 特徴 注意事項
圧力計 正圧(0MPa以上)側を測定する 負圧になると故障のおそれがある
連成計 正圧~負圧を測定する 測定範囲が広い分、目盛が小さく見えづらい場合がある
真空計 負圧(0MPa以下)側を測定する 正圧側に使用すると故障のおそれがある

圧力計・連成計・真空計を使いこなす

作業内容により、要求される圧力範囲は異なります。圧力計・連成計・真空計の圧力範囲の違いを理解したうえで、適切な計器を選定しましょう。

冷温水循環回路の漏洩検査なら「圧力計」

冷温水循環回路の漏洩検査は正圧(0MPa以上)でしか行われません。そのため、「圧力計」を使います。

小型圧力計A形(φ50)

接続部がR1/4の小型圧力計A形は、ゲージ径Φ50と非常にコンパクトで狭所での使用にも便利です。圧力範囲に応じて、3機種ラインナップしています。

「小型圧力計A形(品番:PG-50B)」の写真

「小型圧力計A形(品番:PG-50○)」は1個から当日出荷します。

品番 接続ねじ径
表示部 圧力範囲(MPa)
PG-50A R1/4 φ50 0~0.25
PG-50B R1/4 0~0.6
PG-50C R1/4 0~1.0

小型圧力計A形(φ50) CH接続

接続口がクイックファスナー(CH接続)なのでワンタッチで取り付け可能な小型圧力計A型。こちらもゲージ径φ50でコンパクトであるのに加え、密閉プラスチックケース入りなので屋外でも使えます。

PG-50B-CHAの画像

「小型圧力計A形(品番:PG-50B-CH○)」は1個から当日出荷します。

品番 表示部 圧力範囲(MPa)
PG-50B-CHA φ50 0~0.25
PG-50B-CHB 0~0.6

エアコン設置工事・冷媒ガス充填なら「連成計」

負圧から正圧までを幅広く測定できる「連成計」は、冷媒ガス充填の際は注入圧力を見られ、真空引きにも対応するため、エアコン設置工事と冷媒ガス充填のどちらも行う施工業者様に最適です。また、以下の商品は校正証明書も取得可能です。(別途費用がかかります)

デジタル連成計(φ60)

「デジタル式連成計(品番:TA141DG)」の圧力範囲はー0.1〜5.0MPa。ゲージ径はΦ60とコンパクトながら、デジタル表示で数値が見やすく、バックライトの搭載により暗所での作業もはかどります。また、IP54相当の防塵・防滴機能を有しているので、屋外でも安心して使用できます。

「デジタル連成計(φ60)(品番:TA141DG)」の写真

「デジタル連成計(φ60)(品番:TA141DG)」は1個から当日出荷します。

品番 接続ねじ径 表示部 圧力範囲(MPa)
TA141DG 1/8″NPT φ60 -0.1~5.0

 

高精度連成計(高圧側・低圧側)

「高圧側高精度連成計(品番:TA140GB)」と「低圧側高精度連成計(品番:TA141GBTA141GB-1)」は冷媒R410A、R32に対応する連成計です。圧力範囲が広い分、ゲージ径をΦ80と大きくすることで視認性を確保しています。0点調整ねじがフタを外さず調整できるのに加え、針のブレを抑える振動吸収機能付きで数値が読み取りやすく作業がはかどります。

「高圧側高精度連成計(品番:TA140GB)」の写真

「高圧側高精度連成計(品番:TA140GB)」は1個から当日出荷します。

品番 接続ねじ径 仕様 表示部 圧力範囲(MPa)
TA140GB 1/8″NPT 高圧側 φ80 -0.1~5.3
TA141G 低圧側 -0.1~3.8
TA141GB-1 -0.1~5.3

 

エアコンの新規取付なら「真空計」

負圧(0MPa以下)のみ測定する真空計は、エアコンの取付に欠かせない真空引きを行う際に最適です。

真空計(φ68)

「高精度真空計(品番:TA142BG)」の圧力範囲は-0.1MPa~0.0MPaと限定的であることから、必然的に目盛が大きくとても見やすいので、より正確かつ確実な作業を行えます。

「高精度真空計(品番:TA142BG)」の写真

「高精度真空計(品番:TA142BG)」は、1個から当日出荷します。

品番 接続ねじ径 表示部 圧力範囲(MPa)
TA142BG 1/8″ φ68 -0.1~0

 

ミニ真空ゲージキット

「真空ゲージキット(品番:TA142MK)」は、ウルトラミニ真空ポンプに直接繋ぐだけで真空引きができます。真空保持用のボールバルブがついているため、簡易気密試験にも便利です。

「真空ゲージキット(品番:TA142MK)」の写真

「真空ゲージキット(品番:TA142MK)」は1個から当日出荷します。

品番 接続ねじ径 表示部 圧力範囲(MPa)
TA142MK 5/16″フレアメス×5/16″フレアオス φ40 -0.1~0

まとめ

ゲージ圧力を測定する計器には測定範囲の異なる圧力計・連成計・真空計の3種類があります。冷温水循環回路の漏洩検査には正圧のみを測定する「小型圧力計 A形(品番:PG-50○)」をお使いください。エアコン設置工事、冷媒ガス充填をどちらも行う方は、測定範囲の広い「デジタル式連成計(品番:TA141DG)「高精度連成計」、エアコンの取付だけを請負う方には、負圧のみ測定する「真空計(品番:TA142○○)」が最適です。圧力計・連成計・真空計の違いや特徴を理解して、用途に応じて使い分けることで施工の精度・効率の向上につながります。

※2019年8月2日に公開した記事を、2020年8月17日、2023年5月11日、2024年4月12日に校正し直して再度公開しました。

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