
VE管とPF管。どちらを使えばよい?
※この記事は2019年5月24日に公開した記事ですが、校正し直し2022年12月27日に再度公開しました。
大きな違いは可とう性と耐候性
「VE管」と「PF管」の違いは、主に可とう性と耐候性の違いです。ストレートのVE管に対し、巻物のPF管は可とう性があるため、自由に配管することが可能になります。べストパーツオンラインで取り扱いをしている未来工業の「VE管」は、高耐候性+HI(耐衝撃性樹脂)を兼ね備えておりますので屋外でも安心して使用することが可能です。一方で、「PF管 ミラフレキSS」は屋内外兼用ではあるものの、四六時中紫外線を浴びるような設置場所を想定して開発されておりませんので、数年でボロボロになり電線がむき出しになってしまいます。そのような環境下ではVE管、もしくは「PF管 ミラフレキMF」が最適です。
耐候性と美観性に優れたVE管
「VE管」は可とう性を持たない、硬質ビニル電線管です。「PF管」、「CD管」は可とう性があり、自在に配管をすることが可能ですが、VE管は直線性があるので配管をストレートに伸ばしたいときに有効に使えます。また、べストパーツオンラインでラインナップしている未来工業のVE管は、高耐候性+HI(耐衝撃性樹脂)を兼ね備えていますので、屋外でも長期にわたり活躍します。
色 | |||||||
ベージュ | グレー | ミルキーホワイト | ライトブラウン | ブラック | チョコレート | 基準価格 | |
品番 | VE-14J2 | ‐ | ‐ | ‐ | ‐ | ‐ | ¥350 |
VE-16J2 | VE-16G2 | VE-16M2 | VE-16LB2 | VE-16K2 | VE-16T2 | ¥460 | |
VE-22J2 | VE-22G2 | VE-22M2 | VE-22LB2 | VE-22K2 | VE-22T2 | ¥510 | |
VE-28J2 | VE-28G2 | VE-28M2 | VE-28LB2 | VE-28K2 | VE-28T2 | ¥990 |
隠ぺい部や埋設にはPF管(ミラフレキSS)
可とう性を持ったPF管は隠ぺい部や埋設に最適です。もちろん、耐候性が付与されていますので屋外でも使用可能ですが、四六時中紫外線を浴びるような場所では経年劣化により数年でボロボロになる可能性もありますので、埋設からの立ち上がり部分までや、日が当たらない北向きの外壁などで使用することをオススメします。全長50mでの販売となりますので、使用する長さに合わせてカットして使用できるので経済性も抜群です。
色 | 基準価格 | ||
ベージュ | ミルキーホワイト | ||
品 番 | MFS-14J | ー | ¥6,600 |
MFS-16J | MFS-16M | ¥6,400 | |
MFS-22J | MFS-22M | ¥8,900 | |
MFS-28J | MFS-28M | ¥6,900 | |
MFS-36J | MFS-36M | ¥13,100 |

図1:埋設からの立ち上がりにPF管を使用した例。北向で直射日光が当たりづらい場所に設置しており、約10年経っても目立つ劣化は見られない。
紫外線の影響を強く受ける場所にはPF管(ミラフレキMF)
「PF管 ミラフレキMF」は単層管のミラフレキSSが1層なのに対して、内皮と外皮が分かれた2層構造により、耐候性をグッと高めています。特にブラックが最も耐候性の高い仕様となっていますので、太陽光発電設備や防犯カメラ設備のような東向きや南向きに設置しなければならない設備で、長時間直射日光が当たる場所にはもってこいです。
色 | 基準価格 | ||
ベージュ | ブラック | ||
品番 | MF-16J | MF-16K | ¥10,500 |
MF-22J | MF-22K | ¥15,900 | |
MF-28J | MF-28K | ¥12,500 | |
MF-36J | MF-36K | ¥14,500 |
VE管とPF管の施工性を比較
施工性で比較すると、50m巻で必要な分だけカットして自在に配管ができるうえ、継手もワンタッチで接続できる「PF管」が楽というお声を頂戴します。ただ、近年VE管の継手ラインナップも豊富になってきており、「VE管フレキ」や「フレキシブルベンド」といった可とう性のある部材も増えてきています。また、ベストパーツオンラインでは、「PF管」と「VE管」の変換カップリングも在庫しておりますので、それらをつなぎ合わせて現場に合った自由な配管をすることが可能です。
コンビネーションカップリング(Gタイプ)ミラフレキSS用
色 | PF管 | VE管 | 基準価格 | ||
ベージュ | ミルキーホワイト | ||||
品番 | MFSVE-14GJ | ー | 14 | 14 | ¥80 |
MFSVE-16GJ | MFSVE-16GM | 16 | 16 | ¥80 | |
MFSVE-22GJ | MFSVE-22GM | 22 | 22 | ¥100 | |
MFSVE-28GJ | MFSVE-28GM | 28 | 28 | ¥190 | |
MFSVE-36GJ | MFSVE-36GM | 36 | 36 | ¥320 |

図2:コンビネーションカップリングを使用してVE管とPF管を繋げている使用例。
VE管とPF管のコストを比較してみる
「VE管」は2mでの販売になりますが「PF管」は50mの巻物をカットして使用します。ベストパーツオンラインの単価で比較すると、「VE管」はサイズ14の2mが300円ですから、単価/mは150円となります。一方で「PF管」は50mで6,000円ですから、単価/mは120円となります。よって、コスト的にはPF管に軍配が上がります。
品 番 | 全長 | 単価/m | 基準価格 |
VE-14J2 | 2m | ¥175 | ¥350 |
MFS-14J | 50m | ¥132 | ¥6,600 |
まとめ
「VE管」と「PF管」の大きな違いは可とう性と耐候性です。美観性を求めて外壁にストレートに配線する場合は、耐候性と耐衝撃性を兼ね備えた「VE管」、隠ぺい部や埋設にはコストと施工性に優る「PF管 ミラフレキSS」、太陽光発電の配線など、四六時中紫外線を浴びるような場所には「PF管 ミラフレキMF」をオススメいたします。

佐々木瞭
2018年より営業部に所属し、分類は配線器具・設置固定を担当しています。
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