カポリ（架橋ポリエチレン管）の利用が主流となった現在でも、酸素透過を嫌う密閉式温水暖房システムにおいて、主要な配管として選ばれ続けているのが「銅ペアチューブ」です。O2ストップパイプやアルミ三層管といった他の選択肢と比較しても、銅管は紫外線に強く、継手のラインナップが豊富で、かつリーズナブルという多くのメリットを持っています。

温水暖房用銅ペアチューブの基本と信頼性

銅管は長きにわたり、暖房配管に留まらず、給湯配管、冷媒配管など、設備工事のあらゆる場面で活躍してきた汎用性の高い配管材です。

なかでもベストバーツの「銅ペアチューブ」は、温水暖房用途に特化し、高い断熱性能、優れた施工性、そして確かな信頼性を追求して開発された、高品質な暖房配管です。その信頼性の基礎となるのが、使用されている銅管の品質です。

信頼性の高いJIS適合銅管を採用

熱媒である温水に常に触れ続ける銅管本体には、「JIS H 3300 C1220T-O」に適合したリン脱酸銅継目無管が使用されています。これは、高い品質と耐久性が求められる配管材として、あらゆる現場で安心してご使用いただけます。

効率的な熱搬送を実現する断熱性の追求

温水暖房システムにおいて、熱源で温められた熱を効率良く端末（床暖房パネルや放熱器など）へ搬送することは非常に重要です。

断熱性を追求した保温材厚み10mm仕様

高い断熱性能を支えているのが、保温材の厚みです。ベストパーツの銅ペアチューブは、一般的に流通している製品の保温材厚みが8mmであるのに対して、さらに断熱性能の高い10mm厚を採用している点が大きな特徴です。この差が、放熱ロスを効果的に抑え、より効率良く熱を搬送することに貢献します。

また、保温材の内層には耐熱性の高い「高融点系低密度ポリエチレン（耐熱120℃）」を採用しています。冬季の間、温水が連続的に循環し続ける環境下でも、保温材の熱収縮による配管トラブルを未然に回避することが可能です。

現場作業をサポートする施工性

ベストパーツの銅ペアチューブは、施工業者様の使いやすさを考慮し、作業性を高めるための工夫を施しています。

往き戻りの区別ができる「2色のエンボス被覆」

施工性を高める工夫の一つが、保温材の外層であるエンボス被覆の色分けです。床下などから立ち上がった配管は、往き（熱源⇒端末）と戻り（端末⇒熱源）の区別がつきにくくなることがあります。

ベストパーツの銅ペアチューブは、このエンボス被覆がホワイトとグレーの2色に色分けされているため、配管の往き戻りを現場で容易に判別することができ、誤接続を防いで、作業効率を向上させます。

在庫管理が容易に「うれしい残メーター表示」

長尺のコイル配管では、残りの長さを把握することが在庫管理や現場でのロス削減の鍵となります。

ベストパーツの銅ペアチューブは、エンボス被覆の表面にレーザープリンターで残メーター数を印字してあるので、30mコイルの外側から使用していくと残りの長さを瞬時に把握できるのが特徴です。現場に乗り込む前に、使用予定の配管長さを満たしているか手軽に確認できるため、無駄がなく、重宝されています。

暖房用銅ペアチューブのラインナップ

銅ペアチューブはΦ9.52とΦ12.7の2種類をラインナップしております。

品番	銅管径	保温材厚	全長
SK-3330H	Φ9.52	10mm	30m
SK-4430H	Φ12.7

シングルチューブもラインナップ！

同様の高品質な銅管を使用した「シングルチューブ」もご用意しております。主に枝配管に利用されるシングルタイプの銅管は、管外径φ9.52、φ12.7、φ15.88と3サイズをラインナップしております。

品番	銅管径	保温材厚	全長
SK-330H	Φ9.52	10mm	30m
SK-430H	Φ12.7
SK-530H	Φ15.88

まとめ

密閉式温水暖房システムに施工する際の配管として、施工業者様からの根強い人気を維持している銅管。O2ストップパイプや金属強化ポリエチレン管といった代替品と比較しても、紫外線への強さ、豊富な継手ラインナップ、そしてリーズナブルな価格という点で優位性を持っています。

ベストバーツの「銅ペアチューブ」は、10mm厚の保温材による高い断熱性能、往き戻りが判別しやすい施工性、そしてJIS適合銅管による確かな信頼性を高めたスペックです。まだお使いになっていない暖房工事業者様にはぜひ一度お試しいただきたい商品です。

温水暖房配管の施工効率を向上させるために、「簡単なフレア接続で確実な施工！Φ9.52銅管に最適な熱動弁（品番：HP201K）が施工効率を向上」の記事も併せてご覧ください！

※このブログは2023年5月1日に公開された記事を、修正を加えて2025年10月21日に再度公開いたしました。