【施工事例も紹介】サンルームにガス衣類乾燥機を設置するなら、床埋込ガスコンセントを選ぼう!
サンルームにガス衣類乾燥機を設置するさいもガスコンセントでOK
ガス衣類乾燥機をサンルームに設置する場合、一般的には排湿トップセットを利用するので移動式燃焼器に位置付けられます。ガス衣類乾燥機の商品ラインナップの内、最も大きい乾燥容量8.0kg仕様であってもガス消費量は僅か4.47kwなので、接続はガスコンセントで十分です。
サンルームの壁にガス栓はナンセンス
サンルームやガーデンルーム、テラス囲いであっても三方向がガラスなどで囲まれていて天井がついている仕様であり、残り一方向は住宅の外壁を利用します。しかしながら、サンルームとガーデンルームは全面開放の可否の違いこそあれ、基本的には他の部屋の延長のように使うことができる床の高さになっています。ちなみにテラスとは住居の扉や掃き出し窓などと繋がっている地面より一段高いスペースを指すため、テラス囲いをすれば簡易的なサンルームのように使うことができますが床下にスペースはありません。つまり、サンルーム、ガーデンルーム、そしてテラスの壁にガス栓を取付けようとすると住宅の外壁に手を加える必要があり、耐震や気密に関わる性能が崩れる恐れがあります。しかし、ガスコンセントを選べば壁に干渉しないうえ、床下を有効活用することができ、イニシャルコストを抑制することができるのです。
サンルームに床埋込ガスコンセントを増設した事例
下の写真は、サンルームに床埋込ガスコンセントを増設した事例です。一戸建住宅の庭部分のサンルームにガスコンセントを増設し、ガス衣類乾燥機を設置しています。なお、サンルーム設置では排湿トップセットを利用するのが一般的ですが、サンルーム内の湿度を上げたくない場合は排湿筒と排湿筒カバーを取付ける必要があることにご注意ください。以下で施工の詳しい手順をご紹介します。

図1:床埋込ガスコンセント増設の施工事例
ガスフレキでサンルームの床下に引き込む
ガスフレキ15A(商品コード:TR15-30S-L)をサンルームの床下まで引き込みます。ガスフレキの被覆は耐候性が付与されていないため、ガスフレキ用エネモール(商品コード:GML-15M)等で保護することをオススメします。

図2:ガスフレキ15A(品番:TR15-30S-L)を両サドル(品番:FWS-B)で固定。ガスフレキは、メーカーに関わらず耐候性が付与されていないのでエネモールで紫外線対策を施してください
サンルームの床に床埋込スリーブ型ガスコンセントを設置する
φ60の穴あけ作業を行いガスフレキを取り出します。サンルームの床にホルソー中心をけがき、Φ60のウッディングコアドリルSDS軸等でΦ60丸穴を開口してください。図3のようにガスフレキを引き出しプッシュインパクト又はネオジョイントのおねじ先端2山残して配管用シール剤(商品コード:TB4332C)を全周に塗布してから、「LPガス用 床埋込スリーブ型ガスコンセント」(商品コード:G855AC-09PB)の配管接続口に両スパナで取り付けてください。なお、都市ガスの場合はガス事業者様指定のシール剤を使いましょう。シールテープの使用は厳禁です。

図3:電源は既設の防水コンセント(品番:WK2103 ※2025年時点廃番)を利用
次に、ガスフレキとガスコンセントをつなぎ床に固定します。LPガス用 床埋込スリーブ型ガスコンセント(品番:G855AC-09PB)を床穴に押し込み、付属の皿ねじ4本で床に固定します。最後にコンセントプレートをパチンとはめれば完了です。

図4:床埋込型ガスコンセントのコンセントプレートは、シルバー色以外にブラウンとホワイトがある
今回の施工事例に使用した床埋込スリーブ型ガスコンセント
| 品 番 | ガス種 | 接続口径入口側 | 接続口径出口側 |
| G855AC-09PB | LPガス | Rc1/2 | コンセント |
床埋込スリーブ型ガスコンセントにコンセントプレートを取り付ける
G855AC-09PBには、ブラウン色のコンセントプレートが付属していますが、設置箇所の色味や材質に合わせて別売のプレートを取付けることも可能です。
ただし、ブラウン色とホワイト色のカバーは、ABS樹脂製なので人が歩く場所は避けて設置する必要があることにご注意ください。リビングやキッチンに設置する場合など、そうした設置が難しい場合は、亜鉛製で丈夫なシルバー色のカバーがおすすめです。

図5:ブラウン色のコンセントプレートを取付けた例
G855用コンセントプレート3種
| 品 番 | カラー | 対応機種 |
| 166745 | ブラウン | G855AC・G855ACY |
| 166746 | ホワイト | |
| 166747 | メタル |
まとめ
ガラス張りの屋根や窓から太陽光が豊富に差し込むサンルームは、洗濯物も乾きやすく、物干し空間として最適です。しかし、室内干しと同様に生乾き臭が発生しますのでガス衣類乾燥機を提案・設置する価値は十分あります。その際、ガス接続をスリーブ型の床埋込ガスコンセントで提案してみてはいかがでしょうか?住宅の外壁をいじることなくガス栓を増設できるので住宅性能を損ねる心配がなく設置コストもおさえられるため、ユーザー様にもご納得いただけるはずです。
※この記事は2020年2月25日に公開したものですが、校正し直し2025年9月26日に再公開しました。
佐々木瞭
最新記事 by 佐々木瞭 (全て見る)
- 【すぐできる転倒防止】LPガス容器の流出防止でまず見直すべきポイントとは? - 2025年10月28日
- 設置架台の「キャク部」を活かしたドレンホースの跳ね上がり対策 - 2025年10月28日
- 石油給湯器の給気配管接続に必須!「給気ジョイント」 - 2025年10月27日








