高断熱ペア架橋ポリエチレン管時代のダ円用サドルバンドの選び方

ダ円形の高断熱ペア架橋ポリエチレン管が普及して、サドルバンドも変化しています。冷温水や追い焚き配管にとって、最も重要な点が保温材を潰さないことです。一般的なサドルバンドで兼用する場合、保温材が潰れてしまい断熱性能が低下します。本稿では、ダ円形の保温材にぴったりな樹脂製のサドルバンド「ダ円クリップ」「ダ円両サドル」をご紹介します。

この記事は2019年8月28日に公開しましたが、校正し直し2022年1月17日に再度公開しました。

クリップ式と両サドル式はどう使い分ける?

樹脂サドルにはクリップ式と両サドル式の2モデルがあります。同じ性能に見えるモデルなのに5割以上の価格差があり、不思議に思っている方もいらっしゃるでしょう。結論からいえば、ダ円形の高断熱ペア架橋ポリエチレン管を固定する目的であれば、クリップ式が圧倒的に売れています。では、それぞれ何が違いどう使い分ければよいのでしょうか?

床、壁、天井のどこでも使える「ダ円クリップ」

右側のVOF-7Kは、連結固定ができるので美しい並列配管が可能。左側はVOF-7。ダ円クリップ式はすべて1個から受注当日出荷しております。

品番 適合管 基準価格
VOF-7 UPT-7N-I/UPT-7N-IE ¥90
VOF-7K(連結機能付き) UPT-7N-I/UPT-7N-IE ¥90
VOF-10 DPT-7M-I/DPT-7M-IC ¥100
VOF-13(連結機能付き) UPT-10N-I/UPT-10N-IE/DPT-10M-I/DPT-10M-IC ¥120

配管経路にビス止めした後から配管を程よい力で挟み込む「ダ円クリップ」は、床だけでなく天井や壁に配管する際にかなり便利です。ビス1本で固定するので、両サドル式と比較して短時間で施工でき、上向き作業であっても効率的であることが分かります。ダ円形の高断熱ペア架橋ポリエチレン管が普及してからは、「ダ円クリップ」どうしを連結して並列固定ができるように仕様変更され、さらに使い勝手がよくなっています。ただしVOF-7VOF-10には連結機能がない点に注意が必要です。

図1:「ダ円クリップ」タイプはクリップで配管を挟み込むので、床はもちろんですが、天井や壁に配管を固定する際にかなり便利だと好評です。

床ころがしなら安価な「ダ円両サドル」

今や配管固定の主役は間違いなくクリップ式です。サドルの固定作業と配管引廻し作業が別々に行えるため、利用される現場が増えています。ただ、すべての現場が作業を分けるわけではなく、配管を転がしながら固定していきたいシーンもあります。例えば、少し遅れて乗り込んだ現場であっても、「ダ円両サドル」であれば配管引廻しと同時に固定してしまうことができます。特に、床ころがし配管については施工時間や疲労度に大きい違いはありません。

両サドル式はすべて1個から受注当日出荷しております。

品番 適合管 基準価格
VOT-7 UPT-7N-I/UPT-7N-IE ¥50
VOT-10 DPT-7M-I/DPT-7M-IC ¥60
VOT-13 UPT-10N-I/UPT-10N-IE/DPT-10M-I/DPT-10M-IC ¥80

図2:床ころがしなら従来からある両サドル式でも大きい違いはありません。

まとめ

ダ円形の高断熱ペア架橋ポリエチレン管を固定する樹脂サドルには、クリップ式と両サドル式の2モデルあります。圧倒的に売れている「ダ円クリップ」は、床だけでなく天井や壁に配管する際にかなり便利です。ビス1本で固定するので、「ダ円両サドル」と比較して短時間で施工できて効率的です。ただし、床ころがし配管については単価が5割程度抑えられるダ円両サドルを使うのも一考の価値はあります。

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