
「チャージングホースがつかない!」を未然に防ぐ「アダプタ」2アイテム
これらのアダプタが手元にないと、チャージホースの接続ができず、作業が進まない…という事態にもなりかねません。現場でのトラブルを未然に防ぐためにも、ぜひ最後までご覧ください。
冷媒工具のフレア接続口径は2種類に集約
ルームエアコンやパッケージエアコンに用いられている新冷媒R410AとR32は、旧冷媒R22に比べ圧力が約1.6倍と高い為、接続口径はR22が1/4″フレアから5/16″フレアに変更されました。よって、真空ポンプやチャージホースをはじめとする冷媒工具の接続口径は5/16″フレアと1/4″フレアの2種類に集約されました。
*R407CおよびR404Aも1/4″フレアですが、エアコンへの採用率は低下しているため本稿では除いています。
実は必要!変換アダプタ2種類
前項で冷媒工具の接続口径は5/16フレアと1/4フレアの2種類しかないと申し上げました。しかし、「回転ボンベ容器を使っている施工業者様と、手持ちの旧冷媒の真空ポンプがまだ使える施工業者様は、フロンガス種に合わせた「ボンベアダプタ」、または「真空ポンプねじ変換アダプタ」を用いなければなりません。
回転ボンベ容器を使っていれば必須!「ボンベアダプタ」
直接チャージホースを接続できるNRC容器をご利用の施工業者様には不要ですが、回転ボンベ容器をお使いの場合は、「ボンベアダプタ」が必須です。
なぜなら、回転ボンベ容器の接続口が、ウィットねじ(W26-14)が切られているためです。そのままではチャージホースが接続できないため、使用するフロンガスの種類に合わせて、「ボンベアダプタ」を使い、5/16″フレアまたは1/4″フレアのオスねじに変換する必要があります。
回転ボンベとチャージホースを接続する際には、フロンガス種によって接続口径が異なる為、口径サイズを確認の上「ボンベアダプタ」を選定し接続してください。なお、主流の冷媒であるR32とR410Aの回転ボンベ容器を使用する際には、5/16″オスフレアのボンベアダプタTA165AFが必要です。
商品コード | ボンベ口径 | 接続口径 | 適合冷媒 |
TA165AF | W26-14 | 5/16″フレア | R410A/R32 |
TA165F | 1/4″フレア | R407C/R404A | |
TA165 | R12/R22 |
真空ポンプ吸入ポート用の「変換アダプタ」
R12やR22など旧冷媒用の真空ポンプを新冷媒に使用する場合、またはその逆の場合には、「真空ポンプねじ変換アダプタ」が必要になります。
まずは、お手持ちの真空ポンプの吸入ポートとチャージホースの接続口径サイズをご確認いただき、適合する変換アダプタを使用して正しく接続してください。なお、現在主流の真空ポンプは、吸入ポートが5/16″オスフレアになっており、多くの機種には「TA159P-4」と同等の変換アダプタが付属しています。
なお、現行の真空ポンプの吸入ポート径は5/16″オスフレアになっており、多くの場合は真空ポンプに同等品が付属されています。
※オイルバックを防止したい方は、「真空ポンプアダプタ(品番:TA159PA)」をご利用ください。ご希望の際は、お気軽にメールにてお知らせください。
商品コード | サイズ |
TA159P-1 | 5/16″フレアオス×1/4″フレアメス |
TA159P-4 | 1/4″フレアオス×5/16″フレアメス |
まとめ
冷媒工具の接続ねじは、新冷媒用の5/16″フレアと旧冷媒用の1/4″フレアの2種類に集約されました。しかし、回転ボンベ容器だけは例外で、接続口にウィットねじ(W26-14)が切られているため、そのままではチャージホースを接続できません。使用するフロンガスに対応した「ボンベアダプタ」を用いてフ5/16″または1/4″のフレアオスに変換してから接続する必要があります。
また、真空ポンプとチャージホースを接続する際にも「真空ポンプねじ変換アダプタ」が必要になる場合があります。必ず、お手持ちの真空ポンプの吸入ポートとチャージングホース接続口径を確認し、適合するアダプタを選定してください。
※この記事は2019年9月17日に公開した記事ですが、修正を重ね、2025年7月4日に再公開しました。

佐々木瞭

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