
2種類のCH熱動弁を使いこなして本気の温水式システム暖房を実現!
半密閉・開放回路では「往き」と「戻り」に注意
密閉回路では気にならない熱動弁の流水方向も、CHヘッダーを使用した床暖房など半密閉や開放回路では要注意。
実は、CHヘッダー用の「CH熱動弁」には、「往き側用」と「戻り側用」があり、それぞれ目的も役割も異なります。もし逆に接続してしまうと、流体抵抗が増えて循環不良や異音の原因になるため正しい取付けが必要です。
上階からの落水を抑える「戻り側用」
エネファーム、ハイブリッド給湯器、そしてエコジョーズの普及により、1Fだけでなく2Fにも床暖房や浴室換気乾燥機などの放熱端末を設置する現場が増えています。
多くのガス給湯器は半密閉や解放式の暖房回路を採用しており、暖房運転を停止すると2Fから循環液が給湯器本体に落水(戻ってくる)します。落ちてきた循環液は、給湯器本体のタンクを満たしドレン口から給湯器の外に放出されます。これを繰り返すと徐々に循環液が不足してエラーがでるという現象が発生します。
これを防ぐために、「CH熱動弁(戻り側用)」を活用します。床暖房の場合、往き側にはCH熱動弁ヘッダーがついていますが、2Fから戻ってくる回路の戻り側に接続されているCHヘッダーにも「CH熱動弁(戻り側用)」を取付けます。
これにより、床暖房の運転停止時に往き側熱動弁が閉まると同時に「戻り側用CH熱動弁」も閉めることで上階から給湯器本体への落水を防ぐことができます。
CH熱動弁(戻り側用)
品番 | 接続 | 線径 | コード長 |
NB104 | CH | 0.75Sq | 60cm |
送水温度を調整する「往き側用」
給湯器によっては温水回路の出湯温度を1つの温度しか設定できない機種があります。この場合は浴室暖房乾燥機、ファンコンベクターと温水式床暖房の併用ができません。なぜなら、浴室暖房乾燥機、ファンコンベクターは高温(約80℃)が必要ですが床暖房は約60℃以上の温度を必要としないからです。
そんなときに使用するのが「CH熱動弁(往き側用)」です。往き側に接続されているCHヘッダーの床暖房回路にだけ「CH熱動弁(往き側用)」を取付けることで、コントローラからのパルス信号で細かく熱動弁がON/OFFし床暖房の回路に流れる温度を60℃以下になるように運転させることができます。浴室暖房乾燥機、ファンコンベクターの回路には熱動弁は付けずそのまま流すことで高温の80℃の要求に応えることができます。
CH熱動弁(往き側用)
品番 | 接続 | 線径 | コード長 |
NB105 | CH | 0.75Sq | 60cm |
まとめ
「往き側用」と「戻り側用」のCH熱動弁を正しく活用すれば、開放式の給湯暖房用熱源機+CHヘッダーでも、階上に放熱端末を設置したり、高温が必要な端末と床暖房の併用などの高度な温水式暖房システムを実現することができます。
本格的な温水式暖房を組むなら、CH熱動弁の活用は欠かせません。ぜひ導入をご検討ください!
※この記事は2020年4月2日に公開しましたが、内容を加筆、修正を重ね、2025年8月12日に再度公開しました。

大宮彰大

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