FF式の給湯器やストーブの排気筒を貫通させる壁には外径より少し大きめの穴を開けます。例えばALGCロックウールを断熱材として使用する現場の開口径は排気筒サイズ＋40～50mm。意外に大きく、これをカバーできる不燃性化粧部材はどこにでもある代物ではありません。そこで本稿では、こうした大きさのある排気筒貫通穴に対応する「排気筒壁貫通化粧カバー」をご紹介いたします。

作業工程に合わせて選べる排気筒専用の化粧カバー

排気筒貫通部に使う化粧カバーは、「不燃材を採用していて」、「排気筒サイズの穴が開いていて」、かつ、「壁貫通穴を隠せる幅の広いツバ￥が必要です。作業工程によっては後付けできる仕様を求められることもあります。

継ぎ目のない美しい化粧リング「GH○○Ｒ」

品番	外径（φ）	適合径（φ）
GH60R	150	60
GH80R	180	80
GH100R	200	100

継ぎ目がなく出代も少ない美観に優れた「化粧リングGH○○Rモデル」は、SUS304製ですから耐食性が高く屋内側のみならず屋外側に設置しても長期間に渡り美しい状態を保ちます。ただし、あらかじめ受け側の排気筒に挿入しなければならない点に注意が必要です。

後付できて作業性に秀でた割リング

後付が可能なうえにパッキンも付属している「GH○○F」

品番	外径（φ）	適合径（φ）
GH60F	150	60
GH80F	180	80
GH100F	180	100

半割れで作業性の良い「割リング パッキン付GH○○Fモデル」は、設置後の排気筒を挟み込んでからビス固定する後付タイプです。不燃性のパッキンを付属していますので断熱性能にも優れます。なお、材質はSUS304製ですので屋内外兼用で設置していただけます。

後付可能で美観も向上した「GH○○M」モデル

品番	外径（φ）	適合径（φ）
GH110M	210	110
GH120M	220	120

設置後の排気筒に被せてビスで固定する半割れタイプの「割リングGH○○Mモデル」。古くからあるモデルということもありスチール製のユニクロメッキ仕上げなので屋内にしか設置できない点に注意が必要です。

まとめ

排気筒の壁貫通穴の処理には排気筒専用に開発された「排気筒壁貫通化粧カバー」を設置するとカンタン・キレイに施工できます。継ぎ目がなく美観に優れた「化粧リングGH○○Rモデル」と半割れで後施工できる「割リングGH○○Fモデル」は、SUS304を採用しているので屋内外に設置できます。一方、古くからある「割リングGH○○Mモデル」は、見た目はきれいですがスチール製のユニクロメッキ仕上げなので屋外には使用できない点に注意が必要です。

※この記事は2024年5月17日に投稿されましたが、校正を行い2025年10月2日に再公開しました。