
水道管が凍結!凍結防止ヒーターの通電を確認するカンタンな方法をご紹介
凍結防止ヒーター故障の原因を特定する方法
凍結防止ヒーターの故障調査の最初のステップは、「防水コンセント」の電圧を測定することです。コンセントの寿命は約10年が一般的で、経年による接触不良は珍しくありません。
故障調査のステップ① 防水コンセントの電圧チェック
まず、防水コンセントの電圧をテスタで確認します。この手順は、凍結防止ヒーターの問題がコンセントの故障によるものかどうかを判断するために重要です。テストリードをコンセントに差し込み、100Vの電圧が読み取れれば、コンセントは正常に機能していると判断できます。この場合、次に凍結防止ヒーター自体の問題を疑い、交換を検討する必要があります。
最も人気の高いデジタルマルチテスタは、テストリードをぐるぐる巻き付けて収納できるハードケースが付属する「カードハイテスタ(商品コード: 3244-60)」です。これまでの手帳スタイルと異なり、ハードケースに収納した状態でも液晶画面を見ながら電圧、抵抗、導通の計測ができるうえ、万が一落下した場合でも本体の損傷リスクを低減できます。コンセントの奥まで届く15mmのテストリードは、付属の短絡防止キャップを装着してブレーカー、配線、スイッチ、産業用機器など、安全規格CAT IIIにも対応可能となります。
商品コード | テストリード仕様 |
3244-60 | ピン先15mm(短絡防止キャップ付属) |
故障調査のステップ② 分岐コネクタのチェック
次に、複数の凍結防止ヒーターが分岐コネクタを通じて接続されている場合の診断方法に焦点を当て、とくに一部のヒーターだけが故障している状況を特定する方法をご紹介します。なお診断にあたり、外気温が3℃以上の場合、凍結防止ヒーターは通電を停止する仕様が一般的ですから、実際の凍結条件を再現するため、冷却スプレーなどを使用して凍結環境を作り出すことが重要です。
診断方法
- 電源通電確認テスターの使用:
まず、各分岐コネクタのコンセント口に「電源通電確認テスターA(商品コード:IFT-TESA)」を接続します。IFT-TESAは、コンセント口に電源が供給されているかどうかを示すランプがあるため、確認作業を容易なりオススメです。電源ランプが点灯すれば、コンセントに電力が供給されています。 - 凍結防止ヒーターへの通電確認:
次に、凍結防止ヒーターの電源プラグをテスターのコードコネクタに差し込みます。通電ランプが点灯すれば、凍結防止ヒーターへの電力供給は正常です。これを分岐コネクタの各口について繰り返し、故障している凍結防止ヒーターを特定します。
IFT-TESAは、コンセント口に電源が供給されているかどうかを示すランプがあるため、確認作業が容易になりオススメです。なお、測定対象の凍結防止ヒーターの消費電力量が100Wを超える場合は、「電源通電確認テスターB(品番:IFT-TESB)」をご利用ください。
商品コード | 定格 | 許容電力 |
IFT-TESA | 100V 1A | ~100Wまで |
IFT-TESB | 100V 5A | 100W超500Wまで |
まとめ
凍結防止ヒーターを設置した場所で凍結事故が発生した際は、防水コンセント、分岐コネクタ、または凍結防止ヒーター自体のいずれかに問題がある可能性があります。まずは「カードハイテスタ(品番: 3244-60)」で防水コンセントの検査を行い、その後「電源通電確認テスター(商品コード:IFT-TES○)」を使用して、分岐コネクタと凍結防止ヒーター間の電源と通電状態を確認します。
※この記事は2021年1月16日に公開されましたが、修正を行い2025年7月2日に再公開いたしました。

室橋尚哉

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