
狭小住宅の室外機問題を解決!既存室外機に二段置用架台を被せる設置方法
「二段置用架台」を被せて設置する効果とメリット
エアコンの室外機を固定するためには、降雪地帯以外では「プラロック」や「設置台」などの樹脂製架台が一般的に使われています。砂利地の場合には、より安定性のあるコンクリート製の「スライドベース」が好まれます。
こうした状況下でエアコンを増設する際、通常は室外機ユニットを横に並べて設置します。しかし、窓や植栽、直射日光の影響、周囲の障害物によって横配置が難しいことも少なくありません。
そのような場合に有効なのが、「二段置用架台」です。既存の室外機ユニットをプラロックやスライドベースに固定したまま、その上から架台を“被せる”ように設置することで、縦方向の空間を活用し、もう一台の室外機をスマートに設置することが可能になります。
「二段置用架台」を被せて設置する方法
室外機ユニットの増設を考慮する際、適切な二段架台の選定が非常に重要です。
まず、既設の室外機ユニットの外径寸法を正確に測定しましょう。このサイズが二段架台のタテフレームとヨコフレーム(※図2参照)内に収まることが設置の前提条件となります。
寸法に合った二段架台を選定したら、下段の室外機積載フレームを外した状態の架台を、既存ユニットの上に被せるように設置します。
最後に、上段フレームに新しい室外機ユニットを固定すれば、施工は完了です。

図1:二段置用架台を組立後、既存の室外機に被せれば省スペースで施工できます。
室外機の外径寸法を考慮した二段置用架台の選定基準
二段置用架台を選ぶ際は、室外機の「サイズ」と「重量」が最も重要な選定基準となります。
特に、架台を上から被せて設置する場合は、既設の室外機の外径寸法が架台の内部寸法にしっかり収まることが絶対条件です。内部寸法が合っていないと、架台が設置できず、施工が困難になります。
そこで以下に、ベストパーツオンラインで受注当日出荷が可能な二段置用架台の「据付可能寸法」をまとめています。内容には、架台のタテフレーム・ヨコフレームの内部寸法に加え、上段の室外機ユニット積載フレームの高さ寸法も記載しています。
この情報を参考に、確実に設置できるサイズの架台を選定し、スムーズな施工につなげましょう。

図2:架台のタテフレーム内部寸法をa、ヨコフレーム内部寸法をb、上段の室外機ユニット積載フレームまでの高さ寸法をc、地面から下段フレームまだの高さをdと表しています。
品番 | 据付可能寸法 | |||
幅a(㎜) | 奥行b(㎜) | 高さc(㎜) | 下段フレーム高さd(㎜) | |
C-WG-S | 700 | 300 | 619~758 | 54~374※ |
C-WG | 744 | 320 | 702~841 | |
C-WG-L | 844 | 360 | ||
C-WJ-LH2 | 827 | 359 | 805~1025 | 53~373※ |
C-WJ-LLH | 893 | |||
C-WZJ-2 | 727 | 319 | 645~865 | |
C-WZJ-L2 | 827 | 359 | ||
C-WZJ-LH | 805~1025 | |||
C-WZJ-LLH | 893 | 645~865 | ||
PC-NJ38 | 951 | 418 | 740 | 239 |
PC-NJ310 | 938 | |||
PC-NJ68 | 1151 | 438 | 738 | |
PC-NJ610 | 938 |
※「クーラーキャッチャー」(品番がC-で始まるもの)は、既設の室外機ユニットの配管と干渉しないよう、上段の室外機ユニット積載フレームの高さを上記の範囲内で調節することができます。
クーラーキャッチャーの二段置用架台のラインナップ
粉体塗装仕上げ
品番 | 室外機固定寸法 | W | D | H | |
幅 | 奥行 | ||||
C-WG-S | 300~650 | 140~320 | 770 | 374 | 822 |
C-WG | 300~700 | 160~340 | 814 | 394 | 906 |
C-WG-L | 400~800 | 914 | 434 | ||
C-WJ-LH2 | 400~750 | 200~380 | 433 | 1089 | |
C-WJ-LLH | 400~800 | 980 |
溶融亜鉛メッキ仕上げ
品番 | 室外機固定寸法 | W | D | H | |
幅 | 奥行 | ||||
C-WZJ-2 | 300~650 | 160~340 | 814 | 393 | 929 |
C-WZJ-L2 | 400~750 | 200~380 | 914 | 433 | |
C-WZJ-LH | 1089 | ||||
C-WZJ-LLH | 400~800 | 980 |
まとめ
この夏は特に厳しい暑さとなり、エアコンの増設ニーズが高まっています。しかし、狭小住宅など限られたスペースでの室外機設置は依然として大きな課題です。
このブログでは、既設の室外機ユニットの上から「二段置用架台」を被せて設置する方法を詳しく紹介しています。適切な架台の選定ポイントや、そのメリットに加え、ベストパーツオンラインで取り扱っている二段置用架台の詳細も解説しております。本ブログが、皆さまのエアコン設置に少しでもお役に立てれば幸いです!
※この記事は2023年9月14日に初回公開した内容ですが、校正し直し、2025年7月24日に再度公開しました。

佐々木瞭

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