4つの管種でチェック。エコキュート ヒートポンプ配管の選び方

こんにちは!設置固定バイヤーの佐々木克仁です。

今回は、「エコキュートを取り付けていますが、ヒートポンプ配管を何にすれば一番良いのか未だにわかりません。銅管や樹脂管など、使って良いと言われるものはいろいろありますが、一番のおすすめは何ですか?」というご質問にお答えしていきたいと思います。

最低限必要な性能とは

2001年4月の発売以降、2018年6月には出荷台数が600万台を突破し、今なお好調な売れ行きを見せるエコキュートですが、発売当初からヒートポンプと貯湯タンクを結ぶ循環配管(ヒートポンプ配管や渡り配管、AB配管とも呼ばれる)の選定について、実際どんな基準で選べば良いのかわからないといった声を頂戴する事が少なくありません。

では、このヒートポンプ配管には、どんな要素が必要なのでしょうか?

95℃までの温水に耐えられること

まずは大前提として、CO2ヒートポンプを使用するエコキュートでエネルギー効率が一番高いとされる沸上温度90~95℃に耐えられることです。

一般的な給湯分野では高温が出ても80℃が使用温度の上限のため、85℃~90℃耐熱の配管材を使用すれば基本的に問題は起きませんが、95℃という温度域では使用できる配管材は限られます。

この選定を誤ると、漏水などのリスクが格段に高まりますので注意が必要です。

紫外線に強いこと

エコキュートが設置されるのは、一部地域や集合住宅等を除いて基本的には全て屋外です。そして、屋外という事は、常に雨風や紫外線にさらされている状態です。そんな過酷な条件に耐えつつ性能を維持するには、紫外線対策が施された管の材質、もしくは高耐候性の被覆(保温材など)がマストになります。

現在使われている配管材の種類

銅管

銅管は紀元前から使用されてきた、非常に歴史のある優れた非鉄系の配管材です。日本でも給湯分野はもとより、より圧力の高い空調分野などでも使用されています。エコキュートに使用できるのはφ12.7のサイズで、独立した10㎜厚以上の保温材が付いているものです。

銅ペアチューブ(10㎜保温材付) φ12.7 SK-4430H

銅管自体が紫外線に強く、耐熱性も高い事からエコキュート発売初期から長く使われてきました。ただし、水質や使用状況によっては孔食を起こしたり、緑青が発生したりする可能性があります。接続も基本的にはロウ付けなので、熟練した職人以外は施工に時間が掛かってしまう事もネックです。

大きく括れば「銅二層管(カポリエコ)」と言われる配管もこの分類に入ると考える向きもいらっしゃいます。しかし、銅管の長所である単層管を放棄している製品仕様は、アルミ三層管に近いと考える方が自然です。

架橋ポリエチレン管

給水給湯や温水暖房で広く使われていますが、エコキュートのヒートポンプ配管で使用できるのは、現在三菱ケミカルインフラテック株式会社のHCというグレードのみと言われています。径は機器メーカーにもよりますが、主に10Aが使用されます。価格が比較的安価で接続もワンタッチが主流で施工も簡単と、戸建、集合関わらずオールマイティに使用できるのが魅力です。

三菱ケミカルインフラテック社 HC-10+10㎜厚高耐候性被覆保温材

ただし、配管自体に耐候性が無く露出厳禁なのと、熱による膨張率が高く目視で伸縮が分かる点がネックです。

また、世の中には様々なメーカーやグレードの架橋ポリエチレン管が存在しますので、価格や調達のしやすさを重視して選定すると、あとで漏水クレーム等手痛いしっぺ返しを受ける可能性が高いのもこの配管の特色です。

金属強化ポリエチレン管(アルミ三層管)

ヨーロッパを中心とした海外では最もメジャーな配管で、給水給湯、暖房配管のみならずガス配管などにも使用されています。内面と外面の樹脂の間にアルミ層がサンドイッチされており、樹脂層の熱膨張を抑えつつ曲げた際の形状を保持できるのが特色です。日本で販売されているハイプは、ほとんどが輸入品です。

タブチ アルミ三層管(高耐候性被覆)

エコキュートに管種の中で最も使われている金属強化ポリエチレン管ですので、参入メーカーが多く、タブチ、三葉製作所、SANEI、CK金属、その他多数の会社が輸入品を扱っております。それぞれエコキュート対応を謳っておりますが、エコキュートメーカーが推奨しているメーカーのものを使用してください。

フッ素樹脂系ホース

最近注目されている「フッ素樹脂系ホース」。数社参入していますが、ブリヂストンの「エコるーぷ」がダントツに柔らかく施工性に優れます。また、他の管種と異なり最高使用温度が100℃と余裕があるため、10年のメーカー保証が付いてきます。

ブリヂストン エコるーぷ EL10AH10-60

耐熱性に優れ、紫外線にも強く、耐久性も高いこのフッ素樹脂系ホースですが、唯一の弱点は価格が高いこと。その要素を外せば、現時点では最も性能が高く安心して使用できる配管材だと考えます。過去に漏水対応に苦慮された経験のある方には、ブリヂストンの「エコるーぷ」をオススメします。

まとめ

発売から18年が経過し、入れ替え需要も活発化しているエコキュート市場ですが、当初からの悩みの種がこの「ヒートポンプ配管の選定」ではないでしょうか?エコキュートメーカーが推奨している管種は「銅管」「架橋ポリエチレン管」「アルミ三層管」「フッ素樹脂系ホース」の4種類です。要求される耐熱温度が95℃と高く、また屋外での使用が前提のため耐候性も求められることから、それぞれの管種の中でも使える製品は限定的です。

現時点では、機器メーカーの推奨品を確認したうえで、最もバランスが良く実績が多い「三菱ケミカルインフラテックのHCグレード」、最も売れていて垂直に配管できる「タブチの金属強化ポリエチレン管」、長期寿命を優先するなら「エコるーぷ」を選びましょう。

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Katsuhito Sasaki

Katsuhito Sasaki

2001年ベストパーツ株式会社(旧東北綜合器材株式会社)入社。2002年より営業職。分類は設置固定を担当。1976年生まれ。
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