水道工事や住宅の設備において、一般的に使用される水道用硬質ポリ塩化ビニル管（HIVP･JIS K 6742）。その理由は、加工性とコスパの良さにあります。しかし、時代とともに新しい技術や材料が登場し、HIVP管の欠点である接続箇所の多さが引き起こす漏水リスクへの懸念が浮上し、こうした背景から、接続箇所が少なく技術や特別なツールを必要としない架橋ポリエチレン管やポリブテン管への移行が進められています。本稿では、HIVP管からポリブテン管へのシームレスな変換を可能にするブリヂストンの「プッシュマスターHIVP変換継手」の魅力と活用方法について解説いたします。

HIVP⇒ポリブテン管に一発変換できる継手

HIVP管は、衝撃を吸収できる特性や地盤の動きに対する可とう性が評価されていましたが、自由な経路での引き回しは難しいのがネックです。そのため、HIVP管で配管する場合には多くの継手を介して経路を作る必要があり、接着などの作業時間の増加や漏水リスクが懸念されていました。
しかし、本稿で紹介するHIVP変換継手の登場により、HIVP管とポリブテン管のカンタンかつ確実な接続が可能となり、作業効率化と安全性向上が期待されています。

HIVP変換継手は大きく分けて2種類

ブリヂストンのHIVP変換継手には、一体型と分離型の2種類があります。
以下にそれぞれのメリット・デメリットを挙げました。より確実な接続をするなら一体型、分岐や曲がりといった箇所に使うなら分離型が適している、とお考えください。
ただし、どちらのタイプも給水配管専用であり、給湯配管への使用は適していませんので注意が必要です。

継手のタイプ	メリット	デメリット
一体型	手軽で安全性が高い 漏水リスクがより低い	ストレート接続専用のため、柔軟な配置が難しい
分離型	現場に応じたさまざまな接続が可能	ソケットやエルボ、チーズを別途用意する必要あり

一体型で一発変換！｜プッシュマスター HIVP変換継手

一体型の「プッシュマスターHIVP変換継手」を利用することで、一つの継手でHIVP管を容易にポリブテン管へ変換することができます。ベストパーツオンラインでは2種類を取り扱っており、いずれも当日出荷が可能です。使用時の注意として、コンクリートや土中に直接埋めることはできません。必ず継手部分を養生し、継手のカットも避けるようご注意ください。

品番	HIVP	ポリブテン管呼び径	φD1	φD2	L
NAH13JX20A	20	13A	30.4	35.0	117.7
NAH16JX20A	20	16A	36.7	35.0	118.3

分離型で臨機応変に！｜プッシュマスター HIVP変換ソケット

「プッシュマスター HIVP変換ソケット」は、ソケット、エルボ、チーズといった様々なコネクター継手と組み合わせて、任意のポリブテン配管径に変換できるのが強みです。ベストパーツオンラインでは、この変換ソケットを3種類取り扱い、すべて当日出荷対応を可能としております。特にリフォームや機器の入替作業が頻繁で、その都度応用が求められる場面においては、このソケットが最適です。なお、プッシュマスター継手とも組み合わせられますが、主管をHIVP管、枝管をポリブテン管とするヘッダー工法の場合を除いて、その利用機会は限られることが多いです。

品番	HIVP	PM呼び径	φD1	φD2	L	L1
NSH16JX13A	13	16A	22.0	26.0	75.0	48.5
NSH16JX16A	16	16A	22.0	31.0	84.0	57.5
NSH16JX20A	20	16A	22.0	35.0	89.0	62.5

HIVP変換ソケットと各種コネクター継手との組み合わせ例

まとめ

漏水リスクの懸念や施工性から、HIVP管の時代からポリブテン管への変換が求められる現代。このニーズに応えて、HIVP管からポリブテン管への簡単な変換を可能にする「プッシュマスターHIVP変換継手」が開発されました。この継手は、一体型と分離型の2種類があり、それぞれが異なる用途に適しています。ベストパーツオンラインではいずれも当日出荷対応となっていますので、お急ぎの際はぜひご用命ください。

※この記事は2023年9月20日に公開されましたが、修正を加え2025年11月18日に再公開しました。