手間と時間を削減!現場の知恵から生まれた【プッシュマスター保温型継手】

給水給湯配管工事の際についつい見落としがちな「継手部の保温」。その作業を怠ると、給湯温度の低下はもちろんの事、結露によるカビの心配も拭い切れません。本稿では、現場の声から製品化されたブリヂストン「プッシュマスター保温型継手」にフォーカスし、その秘密を解き明かします。

保温加工不要!手間いらずで継手からの放熱ロスを削減

北陸エリア、特に新潟県を中心に人気の高い「プッシュマスター保温型継手」ですが、そもそもの始まりもこのエリアからでした。ある職人さんの「マンション現場で継手に何個も保温材を取り付けるのが手間」という要望から、当時のブリヂストン販社が独自で企画・販売したものがこの継手です。最初から5㎜厚の保温材が取り付けられているため、保温加工の手間が不要で継手からの結露や放熱の心配もありません。

新築の給水給湯配管工事で高い効果を発揮

先分岐工法イメージ(ブリヂストン プッシュマスターカタログより引用)

「プッシュマスター保温型継手」が最も活躍する場面は、新規の給水給湯配管で先分岐工法を採用する現場です。ヘッダー工法に比べ使用する継手の数が多く、その分だけ継手の保温作業に時間がかかることから、限られた工期の中で効率よく配管作業を行いたいというニーズにマッチしています。もちろん、戸建・集合・非住宅関わらず使用できますので、新築の給水給湯配管工事で隠ぺい+先分岐の場合はコレ!と決めていただいても良いかもしれません。それくらい時間的なメリットが生まれる部材と言えるでしょう。

リフォームの場合は通常のタイプがオススメ

通常タイプの「プッシュマスターエルボ(品番:NCE13J)」

それでは「リフォーム」ではどうでしょうか?大規模改修以外で給水給湯配管を引く場合、壁裏や床下での配管が物理的に難しく、やむを得ず露出配管を選択するケースが多々あると思います。その際「リフォームダクト」や「給水モール」と呼ばれる化粧ダクトを使用して外観を整えますが、残念ながら保温型継手はそのような化粧ダクトには入らないことが殆どです。よってリフォームの際は、通常タイプ(保温材のない)の継手をご使用いただくことをお勧めします。

挿入確認ができないためマーキングが必須

①カットマークで切断 ②次のカットマークでマーキング ③マーキング部まで差込み の手順が必要です。

ブリヂストンのプッシュマスター継手は透明ボディを採用しているため、パイプの差込状態が目視確認できるという特徴を持っています。一方で保温型については継手が最初から保温材に包まれている状態なので、継手内部の目視確認ができません。よって保温型継手を使用する際は必ず「マーキング」作業を行う必要があります。ブリヂストンのポリブテンパイプには円周方向に横線(カットマーク)が入っており1間隔が差込代となりますので、そちらを目安にカットとマーキング作業および接続作業を行ってください。

ラインナップはソケット・エルボ・チーズの3種類

プッシュマスター保温型継手(ブリヂストンの表記はコネクター継手)のラインナップは大きく分けて3種類(ソケット・エルボ・チーズ)となります。ベストパーツオンラインでは、保温材厚5㎜のサイズ13Aと16Aを当日出荷でご用意しております。なお、2023年4月より10㎜厚のラインナップも追加されるとの事で、より寒いエリアにも対応できるようになります。

保温型ソケット

ブリヂストン プッシュマスター保温型ソケット

品番 呼び L1 L2 保温材厚 基準価格/個
NWS13J 13A×13A 45.5㎜ 61㎜ 5㎜ ¥980
NWS16J 16A×16A 52㎜ 62㎜ 5㎜ ¥1,360
NWS13X16J 13A×16A 52㎜ 62㎜ 5㎜ ¥1,450

保温型エルボ

ブリヂストン プッシュマスター保温型エルボ

品番 呼び L1 L2 保温材厚 基準価格/個
NWE13J 13A×13A 63㎜ 63㎜ 5㎜ ¥980
NWE16J 16A×16A 70㎜ 70㎜ 5㎜ ¥1,360
NWE13X16J 13A×16A 64㎜ 70㎜ 5㎜ ¥1,450

保温型チーズ

ブリヂストン プッシュマスター保温型チーズ

品番 呼び L1 L2 保温材厚 基準価格/個
NWT13J 13A×13A×13A 81㎜ 64㎜ 5㎜ ¥1,400
NWT16J 16A×16A×16A 89㎜ 70㎜ 5㎜ ¥1,810
NWT16X13X16J 16A×13A×16A 82㎜ 70㎜ 5㎜ ¥1,810

まとめ

給水給湯配管工事の際、非常に手間のかかる継手部の保温作業。そんな面倒な作業をラクにしながら施工時間の短縮が図れる画期的な方法の1つに、ポリブテンパイプ用「プッシュマスター保温型継手」を使用するということがあります。保温型継手は最初から継手に保温材が巻かれた状態で販売されており、新潟県や長野県を中心に人気に火が付いた部材です。効果的なのは先分岐工法で多数の継手を使用する新築集合物件など。作業効率や時間を重視する方には特にオススメです。一方でリフォームでは化粧ダクトに収まらないこともあるため、保温型ではなく通常の継手の方が使い勝手が良い場合もあります。ラインナップは13Aと16Aのソケット・エルボ・チーズで、ベストパーツオンラインではそれぞれ1個から販売しています。

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佐々木 克仁

佐々木 克仁

2001年ベストパーツ株式会社(旧東北綜合器材株式会社)入社。2002年より営業職。分類は給水給湯を担当。1976年生まれ。
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