イニシャルコスト低減とアフターメンテナンス性を両立!パイロットランプ付「レギュラーヒーター」
視認性を確保しつつイニシャルコストを抑えたい現場に最適
凍結防止ヒーターは給湯器設置の際、少なくとも1~3本(多い場合は5本!)使用します。よって、アパートなどの集合現場では、できるだけイニシャルコストの低い物を使いたいというニーズが少なからず存在します。一方で、後のメンテナンスやクレーム対応の手間を考え、イニシャルコストはアップしますがパイロットランプ付きを入れておきたいというニーズも同様に存在します。その2つのニーズを叶えるのが、山清電気の「レギュラーヒーターL-RHEタイプ」です。
「レギュラーヒーター」のパイロットランプ付きバージョン
「レギュラーヒーター」は山清電気株式会社が提供する、イニシャルコストを抑えた金属管用の凍結防止ヒーターです。特色はサーモスタットの位置を発熱帯の中央にすることで取付がしやすいこと、また消費電力を12W/mに抑えること、さらには電源コードの長さを1.35mにすることでイニシャルコストを抑えています。動作は配管温度が5℃以下でON、13℃超でOFFと、平均的な動作温度帯となっています。なお、ヒーター部には絶縁性の高い塩ビシースを採用しておりますので、可塑剤移行を防ぐため塩ビ管や架橋ポリエチレン管等の樹脂管との組み合わせはお控えください。
品番 | 消費電力 | 発熱帯長 | 保温テープ長さ |
L-RHE-0.5 | 6W | 0.5m | 4m×1 |
L-RHE-1 | 12W | 1.0m | 4m×1 |
L-RHE-1.5 | 18W | 1.5m | 4m×1 |
L-RHE-2 | 24W | 2.0m | 4m×1 |
L-RHE-3 | 35W | 3.0m | 4m×2 |
L-RHE-4 | 48W | 4.0m | 4m×2 |
L-RHE-5 | 55W | 5.0m | 4m×3 |
L-RHE-6 | 60W | 6.0m | 4m×3 |
L-RHE-8 | 80W | 8.0m | 4m×4 |
L-RHE-10 | 100W | 10.0m | 4m×5 |
設置後も目視での通電確認が可能
凍結防止ヒーターの施工後のトラブルとして多いのが、取り付けたにも拘らず給水(もしくは給湯)管が凍結してしまったという現象です。もちろん、夏場取り外した電源プラグをそのままにしてしまったといったケアレスミスが多いのですが、通電不良が要因での凍結クレームという事例があるのも事実です。そのような状況に陥った場合、パイロットランプのない凍結防止ヒーターではデジタルマルチメーターなどの検電器を用いて電源やヒーターへの通電確認が必要になりますが、パイロットランプ付きなら誰でも簡単に目視で確認作業を行うことができます。クレーム対応の初動(確認作業)の手間が大幅に改善するため、フォローしなければならないユーザーが多い事業者様にはパイロットランプ付きをオススメしています。
施工方法は外気温度と保温材の種類(厚み)で変わる
レギュラーヒーターの施工方法は、配管の径と外気温度、組み合わせる保温材の種類(厚み)で変わります。参考となるデータ(表1)は以下となりますが、現場の状況(日照/風向きなど)も考慮の上、施工方法(保温材厚みや巻き付けピッチ)を決めるようにしてください。
12W/mレギュラーヒーターの選択:コスト効率と発熱量のバランスについて
消費電力12W/mのレギュラーヒーターは15W/mのタイプよりも出力が低いため、巻き付けピッチが狭くなります。より効率的にムダなく部材を使用したい場合は、15W/mのIFTヒーターをご使用ください。そちらとの比較は以前掲載した記事で紹介しておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
表1:外気温別管径別ヒーター巻き付けピッチ
まとめ
「パイロットランプ付きレギュラーヒーター(L-RHEタイプ)」は、コスト効率の高い12W/m発熱量の「レギュラーヒーター」に、通電確認ができるランプを搭載したサーモスタット一体型の水道凍結防止ヒーターです。電源とヒーターの動作状態が目視で確認できる二種類のパイロットランプが付いており、メンテナンスの手間を軽減します。発熱帯の中央に配置されたサーモスタットにより、施工が容易ですが、発熱量を補うために巻き付けピッチを狭める必要がある地域では、手間が増える可能性もあります。このため、準寒冷地や標準地域に特に適しています。
佐々木 克仁
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