
給湯器取替工事の極意は異種管変換にあり
異種管接続とは?
古い家屋を中心に、給水給湯配管が別々の種類のもので施工されているケースがあります。主たる要因は耐熱温度の違いによるもので、例えば給水は「ライニング鋼管」、給湯は「銅管」などというパターンも数多く残っています。そんなケースでも異種管接続の方法が分かっていれば、耐熱性・耐腐食性・加工性などに優れた汎用性の高い配管材1種類だけで大抵の現場に対応することができます。異種管接続を極めれば、配管の結び直しに頭を悩ませる必要がなくなります!
ステンレスフレキシブル管で結び直す場合
機器の入替工事において、短い距離の配管接続で最も多く使用されているのが「ステンレスフレキシブル管」。特に長尺タイプであれば、現場で必要な長さに切断し、ツバ出し機でツバ加工を施し、曲げ加工後に袋ナットを締め付けることで、無駄なく、最後まで使用することができます。ただし、このステンレスフレキシブル管はパッキンを使用して接続する平行(G)ねじ接続なので、「シールテープ」で止水する一般的なテーパー(R)ねじタイプの継手類をそのまま接続することができません。
ここでは、人気の高いステンレスフレキシブル管に「平行ねじ」で接続できる異種管変換継手について、説明します。
銅管の異種管変換継手は「テクタッチ オスアダプタ(平行ねじ)」
「テクタッチ オスアダプタ 平行ねじ」
ワンタッチ接続ならではの優れた安全性と施工性が評価され、今や変換継手の代表格とも言える「テクタッチ オスアダプタ」。もともとはテーパーねじ仕様のみで展開していましたが、現場からの沢山のご要望にお応えして平行ねじ仕様も後にラインナップに加わりました。「ステンレスフレキシブル管」を使用する方には是非ともオススメしたい変換継手です。
品番 | ねじ | 適合銅管 | 全長 |
TF-MA4G | G1/2オス | φ15.88 | 41mm |
TF-MA6G | G3/4オス | φ22.22 | 44mm |
塩ビ管(VP/HI/HT)の異種管変換継手は「メタル入給水栓ソケットとフレキニップル」
既存配管が塩ビ管の場合は、平行おねじタイプの継手が無いため、メスねじの「メタル入給水栓ソケット」に「フレキニップル」のテーパーねじ側をねじ込んで平行おねじに変換します。給水栓ソケットとフレキニップルの接続には「シールテープ」が必要ですのでご注意ください。
TSメタル入り給水栓ソケット
品番 | ねじ | 適合管 | 全長 |
TSMWS-13 | Rp1/2 | VP-13 | 47㎜ |
TSMWS-16 | Rp1/2 | VP-16 | 52㎜ |
TSMWS-20 | Rp3/4 | VP-20 | 59㎜ |
HIメタル入り給水栓ソケット
品番 | ねじ | 適合管 | 全長 |
HIMWS-13 | Rp1/2 | HIVP-13 | 47㎜ |
HIMWS-16 | Rp1/2 | HIVP-16 | 52㎜ |
HIMWS-20 | Rp3/4 | HIPV-20 | 59㎜ |
HIMWS-25 | Rp1 | HIVP-25 | 68㎜ |
HTメタル入り給水栓ソケット
品番 | ねじ | 適合管 | 全長 |
HTMWS-13 | Rp1/2 | HTVP-13 | 47㎜ |
HTMWS-16 | Rp1/2 | HTVP-16 | 52㎜ |
HTMWS-20 | Rp3/4 | HTVP-20 | 61㎜ |
HTMWS-25 | Rp1 | HTVP-25 | 69㎜ |
フレキニップル
品番 | G(平行)ねじ | R(テーパー)ねじ | 全長 |
SKFN-15 | 1/2オス | 1/2 | 30㎜ |
SKFN-20 | 3/4オス | 3/4 | 34㎜ |
変換継手とフレキニップルの接続には「シールテープ」が必要
品番 | 幅 | 全長 | 色 |
CT-15JA | 13㎜ | 15m | ホワイト |
ねじの切られていない鋼管との異種管変換継手は「CKMAメスアダプタ(コート)とフレキニップル」
給湯器の交換時、やむを得ず既設の鋼管をカットして対応するケースも少なくありません。そんな時に便利なのが「CKMAジョイント」を活用して「ステンレスフレキシブル管」に変換する方法です。この場合は「CKMAコートメスアダプタ」と「フレキニップル」の2点を組み合わせて使用してください。この継手は「塩ビ管」にも使用可能ですが、価格重視で考えれば前述の「メタル入給水栓ソケット」を選定するのが自然です。
施工は、切断した鋼管をメスアダプタのナットを外さずそのままユニオン部に差し込み、レンチなどで締め込むだけでカンタンにねじ変換が可能えす。鋼管に使用する際は、13Aで40Nm、20Aで60Nmのトルク管理を行ってください。
関連ブログはこちら→ねじ無し鋼管(ぼうす管)の接合には「CKMAジョイント」を活用しよう
CKMAメスアダプター(コート)
品番 | ねじ | 適合鋼管 | 全長 |
CKMA-WA13 | Rc1/2 | 15A | 65㎜ |
CKMA-WA20 | Rc3/4 | 20A | 68㎜ |
ステンレス薄肉管との変換継手は「イノクイック メスねじアダプタとフレキニップル」
ステンレス薄肉管も、地域によっては非常に多く使用されている配管材の一つです。一般的には専用のプレス工具を使用して接続する「モルコジョイント」が主流ですが、よりカンタンに接続したい場合には、ワンタッチ式の「イノクイック」が有効です。イノクイックであれば専用工具が不要なうえ、短時間で確実な接続が可能となるため、特にスピードが求められる現場で重宝されています。ただし、残念ながら平行ねじ仕様のオスアダプタがラインナップされていないため、「ステンレスフレキシブル管」と接続する際には「フレキニップル」との組み合わせで対応してください。
「イノクイック メスねじアダプタ」
品番 | ねじ | 適合SUS管 | 全長 |
IQSFA-13SU | Rc1/2 | 13Su | 40㎜ |
IQSFA-20SU | Rc3/4 | 20Su | 46㎜ |
架橋ポリエチレン管で結び直す場合
新築のみならずリフォームでも使用されることが多くなった「架橋ポリエチレン管」は、耐腐食性・耐熱性に優れた汎用性の高い配管材料です。一人で引き回せるほど軽量で、あらかじめ保温材に挿入されている仕様であれば保温工事がいらないので、機器の移設が伴い長い距離を配管するケースにおいて「ステンレスフレキシブル管」よりも有利です。
銅管×架橋ポリエチレン管
ナット締め込み式の銅管アダプタと、信頼性の高いダブルロックジョイントを組み合わせた変換継手です。安全性も高く接続自体もカンタンですので、架橋ポリエチレン管をメインで使用されている場合は携行していて損はない継手です。
品番 | 銅管 | PEX | 全長 |
WJ35-1210-S | 12.70 | 10A | 55.5mm |
WJ35-1513-S | 15.88 | 13A | 55.5mm |
WJ35-2213-S | 22.22 | 13A | 58mm |
HIVP管との異種管変換継手は「HIVP変換アダプタ」
HIVP管と架橋ポリエチレン管を接続する際に「HIVP変換アダプタ」を使用すれば、一発で異種管変換が可能です。こちらも架橋ポリエチレン管の接続は信頼性の高いダブルロック方式ですので、安全かつ迅速な接続作業が実現できます。
品番 | HIVP | PEX | 全長 |
WJ27-1313C-S | 13 | 13A | 125㎜ |
WJ27-2013C-S | 20 | 13A | 137.5㎜ |
WJ27A-2016CS | 20 | 16A | 139.5㎜ |
WJ27A-2020CS | 20 | 20A | 155㎜ |
ポリブテン管で結び直す場合
ポリブテン管も基本特性は架橋ポリエチレン管と同様です。ただし注意が必要な点として、呼び径16A以上は架橋ポリエチレン管と内外径が異なる為、共通の継手が使用できないことを忘れてはいけません。ポリブテン管を使用する際は、できるだけブリヂストン等のメーカー純正継手を使用されることをオススメします。
銅管との異種管変換継手は「プッシュマスター 銅管変換継手」
ポリブテン管用継手では最も知名度の高い「ブリヂストン プッシュマスター」シリーズの銅管変換継手です。銅管側はあらかじめスリーブを挿入する必要はありますが、ほぼワンタッチに近い接続が可能です。
品番 | ポリブテン管 | 適合銅管 | 全長 | ボディ材質 |
NCH13JJX15A | 13A | φ15.88 | 63.4㎜ | 樹脂 |
NCH13JX20A |
13A | φ22.22 | 64.9㎜ | 青銅 |
NCH16JX20A | 16A | φ22.22 | 67.1㎜ | 青銅 |
HIVP管との異種管接続継手は「プッシュマスター HIVP変換継手」
「プッシュマスター HIVP変換継手」は、一発でHIVP管からポリブテン管への変換が可能です。ブリヂストン社のラインナップはHIVP13×PB13、HIVP16×PB16、HIVP20×PB20の3サイズの設定がありますが、ベストパーツオンラインでは異径サイズの2種のみ在庫して当日出荷しています。
品番 | HIVP | ポリブテン管 | 全長 |
NAH13JX20A | 20A | 13A | 117.7㎜ |
NAH16JX20A | 20A | 16A | 118.3㎜ |
まとめ
時代や地域によって、給水・給湯配管にはさまざまな種類の配管材が使われてきました。そのため、給湯器の取替工事では、手持ちの配管材と既設配管の接続がうまくいかず困るケースも少なくありません。そんなときに異種管変換継手の存在と使い方を知っておくだけで、安全かつ迅速な異種管接続が可能になるだけでなく、手持ち継手の種類を絞り込むことができ、管理の手間も大幅に削減できます。また、使用する配管材の種類を1つに絞ることも実現できます。給湯器交換工事において、「異種管変換継手」の活用は、まさに“極意”と言っても過言ではありません。
ぜひ、作業車に1つ、2つ、常備してみてはいかがでしょうか?
※2021年1月18日に初めて公開した記事ですが、校正を重ね、2025年7月16日に再度公開いたしました。

佐々木 克仁

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