
ウォーターハンマー現象は発生場所に応じた水撃低減器で解消!
ウォーターハンマー現象は水撃低減器で対処
ウォーターハンマー現象は、その衝撃音のみならず、経年で配管の接続部の破損や緩みなどの影響を与え、終いには漏水原因になります。そうなる前に「水撃低減器」を取付けて適切に対処しましょう。
発生元は給水配管の末端
ウォーターハンマー現象の発生要因は複合的で、「これだ!」と限定することは限定するのは非常に難しいものの、大きく分けると「水栓金具の止水方法」「エルボの設置位置」「継手の内径」の3つに整理できます。
その給水配管の末端に急に止水する構造の製品が取り付けられている場合に発生しやすく、具体的にはシングルレバー式(ワンレバー)混合栓、全自動洗濯機、食洗機、そしてタンクレスのトイレなどが代表的な発生元として挙げられます。
発生場所により水撃低減器が異なる
ウォーターハンマー水撃低減器は、急に止められた水の勢いを吸収するための装置です。内部には耐久性に優れた特殊樹脂の緩衝体が組み込まれており、水撃を効果的に吸収・低減します。発生元に最も近い給水管に設置することで効果が大きくなりますので、選定時には接続部の仕様を確認することが大切です。
全自動洗濯機付近から音がする場合
全自動洗濯機が起因の場合は「水撃低減器(品番:U7311-2-13)」を配管途中にチーズ分岐して取り付けます。なるべく洗濯機用水栓の近くで分岐させると効果的です。
品 番 | テーパおねじ |
U7311-2-13 | R1/2 |
シングルレバー式(ワンレバー)混合栓を止めるたびに音がする場合
シングルレバー混合栓付近での起因の場合は、「水撃低減器(品番:T1670-13)」を止水栓と水栓金具給水管の間に取り付けします。ちなみに、最近のシングルレバー式混合栓では、急に止水できないよう抵抗がかかるハンドルの商品が発売されていますので、水栓金具そのものを交換する方が、より効果的です。
品 番 | Gねじ |
T1670-13 | G1/2 |
全自動洗濯機や食洗機等に分岐している止水栓で吸収させたい場合
食洗機の場合、シンク下にスペースがなく隠ぺい部のチーズ分岐が難しいことがほとんどです。そのような場合は、止水栓のハンドルを外して「水撃低減器(品番:U7321-13)」を取付てください。ハンドルの代わりに通水、止水と合わせて流量調整も可能な高機能タイプで施工もカンタンです。
品 番 | ねじ |
U7321-13 | W24山20 |
まとめ
ウォーターハンマー現象を対処しないでいると配管や継手の劣化が進み漏水リスクが高まります。発生場所が特定できている場合は、発生元と思われるシングルレバー混合栓、全自動洗濯機、食洗機、そしてトイレの最も近い給水管に「水撃低減器」を取付けることで効果が見込まれます。是非一度お試しください。
2020年8月に初回公開されましたが、修正を重ね、2025年8月に再度公開いたしました。

佐々木瞭

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