
ALCパネルに給湯器を取り付けるなら専用ビス「ALCドライブ」
一般的なビスではなぜNGなのか?
まず確認しておきたいのが、ALCパネルに「普通のコンクリートビス」や「木ビス」を打ち込んでしまった場合に何が起こるかという点です。ALCパネルは気泡が多く、柔らかい性質のため、パネルをボロボロにしてしまい、固定力が得られず、ビスがすぐに効かなくなることがあります。最悪の場合、給湯器が外れて落下する危険も考えられます。
外壁材でも、特にALCパネルは「専用品の使用」をお選びいただくと効果が高いので、まだ使ったことが無い方には、この機会にぜひ導入を検討いただければ嬉しいです。
ALCドライブの特徴
ALCドライブ はサンコーテクノ株式会社様の製品名称です。
このビスの特徴は先端から切られたピッチの広い特殊形状のねじ山。ねじ山がALCパネルにしっかりと食い込み、下穴を開けなくても固定できます。「穴あけ」から「固定」までの工程を一発で行なえる優れものなのです。さらに、材質はSUS304(ステンレス)を採用しておりますので、屋外設置でもサビにくく、長期間にわたって強度を維持できます。
サンコーテクノ社では施工動画も用意されているので、使い方を確認したい方はチェックしてみてください!
ALCドライブの種類と選び方
ALCドライブには3種類の頭形状があります。
- 座付ナベ頭(ALDタイプ)
- サラ頭(FALDタイプ)
- シンワッシャー頭(CALDタイプ)
サイズ展開も豊富なので、施工現場では取付ける機器の重量やALCパネルの厚みに合わせて適切なサイズを選定することが重要です。壁掛給湯器取付の際は、一般的に座付ナベ頭(ALDタイプ)を使用するケースが多いようです。
サイズは呼び径4.0㎜の全長35㎜のタイプから呼び径8.0㎜の全長90㎜タイプまでありますので、取り付ける給湯器の重量やALCパネルの厚みなど、現場の状況に合わせてお選びいただけます。
他メーカーの選択肢
もちろん、ALCパネル専用ビスはサンコーテクノ社だけではありません。
グッとビス®は、若井産業株式会社のALCパネル用ビスの製品名称です。よく量販店などに置かれていますので見かける機会も多いかと思います。製品特徴はALCドライブとほぼ変わりありませんが、頭の形状がサラとナベの2種類、呼び径が4.0㎜2種類と6.0㎜5種類と、ALCドライブと比較して若干サイズ展開が少ない印象です。
それ以外にも、アックスブレーン株式会社「ALC用アックスマルチビス」や株式会社ウイング「ALCビス」などがあります。
メーカーによって頭部形状やラインナップに違いがありますので、ぜひ現場で実際に試し、ご自身の施工スタイルに合う製品を選んでみてください。
まとめ
- ALCパネルへの施工は専用ビスの使用が必須
- ALCドライブは下穴不要で、固定まで一発施工が可能
- SUS304ステンレス製で屋外でも安心
- 各メーカーから用途に合わせた製品が販売されている
ALCパネルは軽量かつ断熱性に優れた建材である一方、その「柔らかさ」が施工上の弱点ともなります。専用ビスを使わないと固定力が出ず、施工不良につながるリスクが高まります。
特に壁掛給湯器は重量物であり、屋外に設置されるため 地震や強風などの自然災害時に外れない確実な固定力 が求められます。施工の安全性を高めるためにも、ぜひ現場に合わせて ALCパネル専用ビス をお選びください。
関連記事はこちらから ⇒ ALC壁への給湯器・室外機設置はこれで完璧!プロが選ぶ固定金具
※このブログは2019年2月に公開されたものですが、ラインナップを見直し、2025年9月10日に再度公開いたしました。

佐々木 克仁

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