静かな環境か、保温性能か?最適なグラスフレキダクトの選び方
最適なグラスフレキダクトの選択:換気システムと環境に応じたスマートな使い分け方
保温グラスフレキダクトと消音グラスフレキダクトのそれぞれのユニークな特性に焦点を当てます。どちらのダクトも一定の利点を持ち、特定の環境や要求に応じて異なるパフォーマンスを提供します。ここでは、それぞれのダクトがいかに異なる換気システムや環境の要求に応えるか、そしてどのようにしてそれらを最も効果的に使い分けるかについて詳細に解説します。
ダクトの構造と特性
保温グラスフレキダクトと消音グラスフレキダクトの構造的な特徴とそれに伴う性能について掘り下げます。各ダクトの構造がどのようにその性能に影響を与えるか、またそれが具体的な使用環境にどのように適用されるかを詳しく解説します。
保温グラスフレキダクトの構造
保温グラスフレキダクトは、内面にPETフィルムを使用し、防湿性に優れています。外面は耐久性のあるアルミニウム含有PETフィルムで覆われており、施工時の破れを防ぎます。この構造は、特に湿度が高い環境や外部の温度変化が激しい場所でその真価を発揮し、断熱性と防湿性を提供します。しかし、PETフィルムは吸音能力に乏しいため、吹き出し口から他の部屋の音が漏れるリスクがある点に注意が必要です。
消音グラスフレキダクトの構造
消音グラスフレキダクトは、内面にポリエステル不織布を使用し、吸音性に優れています。この素材は、ダクトに流れ込んだ室内の音を効果的に吸収し、静かな環境を実現します。しかし、ポリエステル不織布は湿気に弱く、結露が発生しやすい環境では断熱性能が低下する可能性があります。このため、特に音響性能を重視する環境での使用が推奨されます。
製品ラインナップ
保温グラスフレキダクトと消音グラスフレキダクトの画像と詳細なスペックを紹介します。
保温グラスフレキダクトのラインナップ
長尺タイプ
長尺タイプの保温グラスフレキダクトは、現場で必要な長さにカット可能で、効率的な施工を実現します。カットにはカッターナイフや大きめのハサミが使用でき、鋼線の切断にはニッパー等が必要です。この柔軟性により、現場でのジャストサイズの施工が可能となり、時間とコストの節約に貢献します。さらに、カット後の端末処理はダクトテープで覆い、固定バンドで止めるだけのシンプルな作業で完了します。こちらの製品情報を詳しく記載します。
品番 | 呼び径(φ) | 全長(m) | グラスウール密度 | 厚み(mm) |
CS-75 | 75 | 10 | 24Kg/㎥ | 25 |
HH214-100 | 100 | 7.5 | 17.1Kg/㎥ | 29 |
HH214-125 | 125 | |||
HH214-150 | 150 | |||
HH214-200 | 200 |
定尺タイプ
定尺タイプの保温グラスフレキダクトは、端末部分が予め工場で処理されているため、現場での追加の作業が不要です。
品番 | 呼び径(φ) | 全長(m) | グラスウール密度 | 厚み(mm) |
SL4-05 | 100 | 0.5 | 17.1Kg/㎥ | 29 |
SL4-10 | 1.0 | |||
SL4-15 | 1.5 | |||
SL4-20 | 2.0 | |||
SL6-05 | 150 | 0.5 | ||
SL6-10 | 1.0 | |||
SL6-15 | 1.5 | |||
SL6-20 | 2.0 |
消音グラスフレキダクトのラインナップ
長尺タイプ
消音グラスフレキダクトの長尺タイプは、その柔軟性と使いやすさから多くの現場で好まれています。このタイプでは、ダクトの長さに簡単にカットできるため、特定の施工環境や設計要件に簡単に適応することが可能です。不織布を使用した内面は、施工時の扱いがやや繊細ですが、高い吸音性能を求める現場ではこの選択が理想的です。カット後の端末はダクトテープで簡単に処理でき、設置は迅速かつ効率的に行えます。
品番 | 呼び径(φ) | 全長(m) | グラスウール密度 | 厚み(mm) |
CT-75 | 75 | 10 | 24Kg/㎥ | 25 |
HH24-100 | 100 | 7.5 | ||
HH24-125 | 125 | |||
HH24-150 | 150 | |||
HH24-200 | 200 |
定尺タイプ
定尺タイプの消音グラスフレキダクトは、端末部分が予め工場で処理されているため、現場での追加の作業が不要です。
品番 | 呼び径(φ) | 全長(m) | グラスウール密度 | 厚み(mm) |
NFF4-05 | 100 | 0.5 | 24Kg/㎥ | 25 |
NFF4-10 | 1.0 | |||
NFF4-15 | 1.5 | |||
NFF4-20 | 2.0 | |||
NFF6-05 | 150 | 0.5 | ||
NFF6-10 | 1.0 | |||
NFF6-15 | 1.5 | |||
NFF6-20 | 2.0 |
まとめ
グラスフレキダクトは、換気装置や環境に応じて選定が必要です。結露が問題となる場合は保温グラスフレキダクト(定尺タイプ:HH214シリーズ/定尺タイプ:SLシリーズ)、結露の心配がなく音響性能が重要な場合は消音グラスフレキダクト(長尺タイプ:HH24シリーズ/定尺タイプ:NFFシリーズ)を選択しましょう。いずれの商品も国土交通大臣認定の不燃認定品、かつ、F☆☆☆☆のグラスウールを採用してあり、安心して使用できます。
※この記事は2019年2月15日に公開しましたが、校正を見直し2020年11月16日、2023年11月13日に再公開しました。
室橋尚哉
最新記事 by 室橋尚哉 (全て見る)
- 紫外線から配管を守る!保温材用テープの進化と選び方 - 2024年4月4日
- レンジフード完全ガイド:選び方から交換のタイミングまで - 2024年3月27日
- 即日出荷可能!高須産業のコストパフォーマンス抜群の天井埋込型換気扇3選 - 2024年3月18日