ミネラル分が豊富な水系の代償として、スケールが析出しやすく配管が詰まってしまうという問題がしばしば発生します。実際、エコキュートの熱交換器内の配管や給水給湯配管、排水管が詰まりやすいと感じているユーザーは少なくありません。本稿では、新しい水処理理論（セラミックスによる界面動電現象）に基づいて開発された水処理システム「エミール（emiiR）」（商品コード：JHW／JHW-25）をご紹介。施工事例も交えながら、水に含まれる豊富なミネラル分はそのままに、家中すべての水が流れる部分の汚れ防止をご提案します。

給水配管のつまりの原因は水に含まれるミネラルに？

岩や土に含まれる無機質成分であるミネラルは、身体の中でつくり出すことはできないため、肉や魚、野菜、海藻、そして水などから摂り入れます。しかし、水に含有量の多いNa，Ca，K，Mg，Si の 5 種類のミネラルは、他の不純物と結合してスケールを形成し、配管や給湯器の熱交換器にピンホールを開けたり、詰まらせたりする原因にもなるのです。

1台で家じゅうの水を高機能化。「エミール」の仕組みとは？

そこでユーザーにご提案していただきたいのが、水道メーターの直後に水処理システム「エミール（emiiR）」を１台設置する工事です。給水元に取り付けるので、給水・給湯・排水まで家庭に関わる全ての水に働きかけ、水が本来持つ浸透力、洗浄力、制菌効果を高めます。これにより、配管内部や熱交換器に付着したスケールを軟化・剥離してその後の付着を防止します。
水そのものの能力を高める仕組みであり、従来の浄水器のような、水の中の成分や汚れ、不純物を物理的に除去してろ過する仕組みとは全く異なります。

水を構造化する４つのポイント

水処理システム「エミール（emiiR）」を通過する水が、正（＋）の電荷を帯びて構造化するポイントは以下の４点です。

1. セラミックスが水に触れることで電気二重層を作る
2. セラミックスには正（＋）の電荷をもった原石を採用
3. セラミックスと水を流動衝突させる事で正（＋）の電荷を与える
4. 小流量時には3mm玉、大流量時には6mm玉が流動するよう大きさの異なるセラミックスを充填（業務用エミールには8mmも加わります）※処理流量は0~30L/分です。

長期的な使用を想定した、安心の保証＆ローコスト

ランニングコストゼロ＆メンテナンスフリー！

水処理システム「エミール（emiiR）」に充填されているセラミックスは、1100°Cで焼結しており耐久性に優れているため交換が不要です。また、電源を必要としないため設置費用が抑えられ、ランニングコストが気になるフィルターの交換や面倒な洗浄の必要がないメンテナンスフリーの商品です。
また、設置後10年の製品保証がついており、設置後10年が経過したタイミングで検査をする事でさらに10年の保証が追加される長期保証も魅力です。

安心の証、日本水道協会（ＪＷＷＡ）の品質認証品

水処理システム「エミール（emiiR）」は、製造工場を含め、公益社団法人 日本水道協会の品質認定承認を受けており、さらに全商品立会い検査が実施されております。また、抗酸化試験により細胞の酸化を水の抗酸化力で抑制されることが実証されております。

家庭用水処理システム「エミール（emiiR）」

品　番	ね　じ（接続部）	処理流量
JHW	R3/4	1~30L/min
JHW-25	R1	1〜30L/min

施工の流れ（JHWの場合）

多くの場合、本体にHIメタル給水栓エルボを取付けてから、HI管にHI継手 エルボなどを繋ぎ合せています。メーターからの本管はPP管（ポリプロピレン管）20Aで配管されてましたので、継手は耐震強化型SPジョイントユニオン20Aと本体の安定を図る意味で座付水栓エルボ20Aにて接続しております。

 

前述の通り地盤が岩盤のため、コンクリートのハツリと掘削に時間がかかり、総作業時間は約３時間でした。通水してみると、水量を絞っていたキッチンのシングルレバー混合栓では若干の水圧の低下を感じましたが、浴室のサーモシャワー混合栓などでは影響を感じませんでした。

まとめ

水道メーター直後に設置する家庭用水処理システム「エミール（emiiR）」（商品コード：JHW／JHW-25）は、水に含まれる豊富なミネラル分はそのままに、家中すべての水を高機能化し、給水・給湯配管やエコキュートの熱交換器などへのスケール付着・汚れの防止を図ります。浄水器やアルカリイオン整水器と比較する一般ユーザーの目には、設置費用と取付工事がデメリットと映るかもしれませんが、ランニングコストが気になるフィルター交換や面倒な洗浄作業がいらないメンテナンスフリーで、しかも10年の製品保証が付与されていると知れば真剣にご検討していただける商品です。

※この記事は2021年7月9日に公開しましたが、修正を加えて2025年12月9日に再度公開しました。