
電線の被覆剥きを変える『マルチワイヤーストリッパー』とは?
電気工事の時短は小さな作業から
多くの配線を必要とする工事では、ひとつひとつの被覆剥き作業の積み重ねが、一日の作業時間に大きな影響を与えます。電工ナイフやニッパーでは芯線を傷つけないように細心の注意を払う必要があったり、扱う工具によっては、電線のサイズによって使い分ける場所が違ったりと、早さと丁寧さが求められる昨今の現場事情にはついてこられません。
作業効率を格段に向上する3つの機能
『マルチワイヤーストリッパー』には作業効率アップのための3つの機能が搭載されています。
商品コード | ストリップ対応サイズ | 切断能力 |
PAW-01 | 0.05~8mm² (AWG30~8) |
~φ3.2mm |
多用な電線に対応
『マルチワイヤーストリッパー』は、微調整ノブが付いており、これによって0.05~8mm²(AWG30~8)という幅広い電線に使用可能です。1.25mm²や2.0mm²といった比較的近い断面積の場合には都度調節する必要もないため、時間短縮につながります。

様々なサイズの電線に適応するだけでなく、複数の電線もまとめて剥けます。
被覆剥きだけでなくカットもできる
φ3.2mmまで切断可能なワイヤーカッターも付いています。必要な長さを切って被覆まで剥くといった一連の作業をこの1丁でできるので、工具持ち替えの煩わしさからも解放されます。

φ3.2mmまで切断可能なワイヤーカッター搭載です。
ストリップ長さを固定できる
また、剥く被覆の長さを固定できるストリップゲージが付いています。スケールではなく、実際に電線の先端を合わせてそのままストリップ可能な点が魅力です。

ストリップゲージをずらすことで、先端だけでなく中間剥きにも対応します。
注意点は2点
ここまで『マルチワイヤーストリッパー』の魅力的な点をご紹介してきましたが、使用するにあたって注意点もあります。
ケーブルのシースは剥けない
複数の芯線がまとまったケーブルの場合、残念ながら外側のシースを剥くことはできません。シースは電工ナイフなどで剥く必要があるため、別途工具は持ち歩く必要があります。
簡易圧着は使いやすいとは言えない
『マルチワイヤーストリッパー』には3つの簡易圧着が設けられていますが、この使い勝手はあまりよくありません。通常の圧着工具はてこの原理を利用して圧着に必要な力を低減していますが、『マルチワイヤーストリッパー』は簡易圧着が手元に来るため、相当な力が必要になります。そのため、圧着作業には専用の圧着工具を使用することをおすすめします。

てこの原理を十分に発揮できないので圧着には不向きです。
まとめ
エンジニア社の『マルチワイヤーストリッパー』は、電線の被覆剥き作業の効率を劇的に向上させる可能性を秘めた工具です。幅広い電線に対応できる利便性、そしてカットを1丁で行えるスムーズさは、忙しい施工業者様の強い味方となるでしょう。

寺島 佳希

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