
FF式石油温風暖房機の買換えや増設に不可欠な「灯油壁抜きコック」
長期使用に対する信頼性がある「灯油壁抜きコック」
FF式ストーブは石油ファンヒーターなどと異なり長期使用が前提です。日本ガス石油機器工業会によれば、8年経過してからの点検または取替を推奨しています。しかし、灯油配管はどうでしょうか?下手をすると機器より長期使用を求められる恐れがあります。ベストパーツオリジナルの「灯油壁抜きコック」は、FF式ストーブのパイオニアであるクリーンヒーターの別売部材「VKZ-02B」および「VKZ-04B」の系譜を継ぐ商品であり、長期使用に対する信頼性があります。
低荷重でも密封性があり、密着性が時間経過とともに増加するスーパーコルクを採用
FF式ストーブの灯油配管は、ストーブ側のポンプでオイルを引っ張るためシール部に圧力(荷重)がかかることがなく灯油が滲み漏れしやすい環境にあります。そこでオススメしたいのが「灯油壁抜きコック」。なぜなら、コック部のシール材として自動車のシリンダーヘッドカバーやオイルパンに採用されているスーパーコルクを採用しているからです。スーパーコルクとは合成ゴム入りコルクで、耐油性・耐熱性・非透過性・摩擦性・クッション性に加え、表面密着性が時間の経過とともに増加し密封性が保持されるため、長期使用に対する信頼性があるシール材です。
また、その他2か所に耐油性Oリングを採用していますが、どちらも壁貫通部を外す設計となっています。
壁厚により選べるラインナップ
屋外から壁の中まではφ8の銅管をアルミ製のスリーブ(G3/8取付管)でカバーしています。屋内外から同梱のフランジで挟み込んで施工しますので、壁の厚さに合わせて選定してください。
屋内側はアングル型の灯油コックに灯油ホースを差し込むだけですが、屋外側は必ず「リング式ソケット(品番:I-8)」を使用してください。送油管が「φ10被覆銅管(品番:CH-10HI-20M)」の場合は、φ10をφ8に変換する「リング式ソケット(品番:I-810)」をご利用ください。ロウ付は禁止です。なぜなら、ロウ付けをした場合、フラックスの成分が灯油に溶け込みFF式ストーブの定油面器を損傷させ灯油漏れを起こす可能性があるからです。また、そもそもロウ付け時の過熱により、「灯油壁抜きコック」内部の接合部が溶解して灯油漏れを起こします。
品番 | 対応壁厚 | 基準価格 |
SK-02B | 30~240mm | ¥1,770 |
SK-04B | 240~480mm | ¥3,000 |
【構成部品】
- 灯油壁抜きコック本体×1
- 室内フランジ×1
- 室外フランジ×1
- 木ねじ×3
- 小ねじ×3
- 六角ナット×1
- ガイドゴム×1
壁の中で接続しない安心施工
施工手順は以下の通りです。
- 室内床面から35から100mmのところの壁にφ20~φ22の開口する。
- 山形配管にならないようできるだけ床面に近づけてください。
- スリーブを壁厚より少し長めにカットし、銅管はスリーブより5cm程度長めにカットする
- 付属の室内フランジを「灯油壁抜きコック」本体に通し、付属の小ねじ3本でフランジを固定する。
- コックを横向きにして室内側から壁穴に差し込み、付属の木ねじ3本で固定する。
- 室外フランジをスリーブに通し、六角ナットで室外側から確実に固定する。
- 雨水の侵入を防止するため、ガイドゴムをφ8銅管に取付け、スリーブにはめ込む
- カットした銅管を壁面に沿うよう曲げる(φ8銅管は肉が薄く折れやすいので慎重に)
- 曲げた銅管とオイルタンクから配管したφ8被覆銅管を「リング式ソケット(品番:I-8))」等で接続する
まとめ
特定保守製品であるFF式ストーブは、8年で点検または取替を推奨されている長期使用製品です。同時に使用する「灯油壁抜きコック」も、同等以上の長期性能に耐えられる信頼性が必要です。
FF式ストーブのパイオニアであるクリーンヒーターの別売部材「VKZ-02B」および「VKZ-04B」の系譜を継ぐ「SK-02B」および「SK-04B」は、コック部のシール材に自動車のシリンダーヘッドカバーやオイルパンに採用されているスーパーコルクを用いることで、耐油性・耐熱性・非透過性・摩擦性・クッション性に加え、表面密着性が時間の経過とともに増加し密封性が保持されるため、長期使用に対する信頼性があると言えます。

室橋尚哉

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