多種多様な軍手やコーティング手袋の活用で現場作業をスムーズに
滑り止めの有無だけではないポイント
滑り止めの有無が軍手の選定ポイントだと思うことが多いですが、実は編み目の粗さや厚みも作業によっては向き不向きがあります。例えば、運搬作業などの一般的な作業であれば、編み目が荒く通気性が良く、伸縮性のある軍手がオススメです。一方で、組立などの細かな作業や切り粉などの異物の侵入を防ぎたい場合には、編み目が細かい軍手がオススメです。
ゲージ数で編み目の密度を確認する
ゲージは軍手の編み目の密度を表します。7ゲージ、10ゲージ、13ゲージが市場に出回る基本の数値になりますが、数が大きくなると編み目が細かくなります。伸縮性や通気性を重視したい作業の場合は、ゲージ数が小さいものがオススメです。一方で、手先で行う作業で薄手のものが良い場合は、ゲージ数が大きい物がオススメです。
番手数で糸の太さを確認する
番手は糸の太さを表わし、数字が大きくなると糸の太さは細くなっていきます。編み目の細かいものに太い糸を使用したり、糸の本数を多く使用すると目が詰まりすぎて伸縮性が失われます。しかし、切り粉などの異物の侵入を防ぐ場合には最適な軍手になります。
厚みを確認する
軍手の厚みは、ゲージ・番手・糸の本数によって決まります。番手数の表記がない場合は厚みを比べてみると分かるようになります。
図3左の軍手は、運搬作業に適した「軍手(滑り止め有)(品番:G-263)」です。運搬時に作業がしやすいように厚みのある造りになっています。図3右の軍手は、比較的手先の作業がしやすい「軍手(滑り止め無)(品番:NO.200)」です。番手数が大きい(糸が細い)ので、厚みが薄く造られています。
給湯器の入替や配管工事には7ゲージ軍手がオススメ
給湯器の入替や配管工事を行う場合の作業には、伸縮性や通気性のある7ゲージの軍手がオススメです。手先の感覚が必要な細かな作業や防水性が必要な作業には不向きですが、機能性と価格面においてもコスパが良いと言えます。
滑り止め無しならNO.200
「軍手(滑り止め無)(品番:NO.200)」は7ゲージ6.3番手双糸2本編で、編み目が荒く若干太めの糸が使用されています。また、ねじ切り機を使用する場合、滑り止めがあると巻き込まれる危険性があることから、滑り止め無しを使用されることが多いです。ご購入いただいた方には「薄すぎず厚すぎず丁度良い厚さです。今まで値段に負けて薄いものを使っておりましたがこれからはこの軍手を使っていきたい。」とご好評いただいてる商品です。
品番 | 材質 | ゲージ | 番手 | 本数 | サイズ | 入数 | 基準価格 |
NO.200 | ポリエステル・綿・その他 | 7 | 6.3 | 2本編 | フリー | 12双 | ¥480 |
滑り止め有ならG-263
「軍手(滑り止め有)(品番:G-263)」は7ゲージ5.1番手双糸2本編です。滑り止めには、RoHS2対応の塩化ビニールを使用しています。編み目が荒く太めの糸が使用されています。その為伸縮性・通気性が優れるので、作業時の手の締め付けや汗によるベタつきを抑えることができます。
品番 | 材質 | ゲージ | 番手 | 本数 | サイズ | 入数 | 基準価格 |
G-263 | ポリエステル・綿・その他 | 7 | 5.1 | 2本編 | フリー | 12双 | ¥720 |
軍手の欠点を補う用途別手袋
「ウレタンコート背抜き手袋」は、生地が薄く伸縮性とフィット感のある手袋です。手先の感覚が効くので細かな作業を行う際に最適です。「耐油ビニローブ」は、灯油などの油物を扱う作業に最適です。防菌防臭加工がされているので、使用後キレイに洗浄すれば繰り返し使用することができます。「耐切創手袋」は、耐切性が優れているので、鋭利な工具を扱う場合や金属の加工時など、切り傷や刺し傷の防止になります。
品番 | 品名 | サイズ | 基準価格 |
215-M | ウレタンコート背抜き手袋 | M | ¥200 |
215-L | L | ¥200 | |
215-LL | LL | ¥200 | |
NO650-M | 耐油ビニローブ | M | ¥500 |
NO650-L | L | ¥500 | |
NO650-LL | LL | ¥500 | |
WG-757-M | 耐切創手袋 | M | ¥830 |
WG-757-L | L | ¥830 | |
WG-757-XL | XL | ¥830 |
まとめ
伸縮性や通気性がいいとされる7ゲージに太目の6.3番手を双糸2本編している「軍手(滑り止め無)(品番:NO.200)」は設備工事全般に使えます。ただし、重く滑りやすい製品を搬入搬出する際には、同じ7ゲージでも「軍手(滑り止め有)(品番:G-263)」の方が効率的に行えます。また、これまでは細かい作業に対してはゲージ数の大きい軍手を用いたものですが、今では用途に合わせてコーティング手袋などを用いた方がグッとスムーズになります。例えば、手先の感覚が大切な作業には「ウレタンコート背抜き手袋」、油物を扱う作業には「耐油ビニローブ」、鋭利な作業工具を扱う場合には「耐切創手袋」という具合です。
永井達也
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