集合住宅用防火区画貫通部材の選び方 消防法

こんにちは!設置固定バイヤーの佐々木克仁です。

今回は、以前ご紹介した記事の内容を踏まえ、マンションを中心とした集合住宅配管の防火区画貫通についてもう少し詳しくご説明していきたいと思います。

配管や配線を防火区画貫通させる場合に必要になるのが、一般的には「防火部材」と呼ばれる専用の部材となります。マンションや公営住宅、寮などの集合住宅の場合は「消防法」で定められた(一財)日本消防設備安全センター性能評定を満たした防火部材を使用する必要があります。

消防法には「令8区画」と「共住区画」についてそれぞれルールがありますが、遭遇する確率が高いと思われる「共住区画」にフォーカスしたいと思います。

では、どんな状況が対象になるのかというところですが、こちらも「消防庁告示第2号」で定められておりますので簡単にご紹介していきます。

共住区画について

第3の3(4) 床または壁を貫通する配管及びそれらの貫通部は、次に定めるところによること。

イ 配管の用途は、給排水管、空調用冷温水管、ガス管、冷媒管、配電管その他これらに類するものであること。

ロ 配管等の呼び径は、200㎜以下であること。

ハ 配管等を貫通させるために設ける開口部は、内部の断面積が直径300㎜の円の面積以下であること。

ニ 配管等を貫通させるために設ける開口部を床または壁(住戸等と共用部分を区画する床または壁を除く)に2以上設ける場合にあっては、配管等を貫通させるために設ける開口部相互間の距離は、当該開口部の最大直径(当該直径が200㎜以下の場合であっては、200㎜)以上であること。

ホ 床または壁を貫通する配管等及びそれらの貫通部は、次の(イ)または(ロ)に定めるところによるものであること。

(イ)配管は、建築基準法施行令第129条の2の5第1項第7号イまたはロに適合するものとし、かつ、当該配管と当該配管を貫通させるために設ける開口部とのすき間を不燃材料(建築基準法第2条第9号に規定する不燃材料をいう。以下同じ)で埋めること。

(ロ)別に告示で定めるところにより、床または壁を貫通する配管等及びそれらの貫通部が一体として耐火性能を有しているものとして認められたものであること。

ヘ 配管等には、その表面に可燃物が接触しないような措置を講じること。ただし、当該配管等に可燃物が接触しても発火する恐れがないと認められる場合は、この限りではない。

概要としてはこんなところですが、法令関係のため非常に堅い表現が取られておりなんだかよく分からないというのが率直な感想です。簡単な言い方をすれば、「防火区画に配管を貫通させる場合は、開口部を法で定められた耐火性能を有した不燃材料で埋めてください」と言ったところでしょうか。

では、耐火性能のある不燃材料とは具体的にどんなものなのか確認していきたいと思います。

防火キット

防火キット(さや管・保温材付配管に対応)

共住区画の貫通に比較的早い段階から使われてきたのがこの「防火キット」です。特徴は、サヤ管や保温材付の配管にはめ込むだけのワンタッチ施工と、たくさんの種類の配管に対応できる点です。

 

保温材付CD管(更新可能被覆さや管)はもちろんの事、保温材厚20㎜厚の架橋ポリエチレン管にも対応しているので、エコキュート連絡配管全般に使用できるのは魅力ですね!

フィブロック

フィブロックさや管用

積水化学工業の商品名である「フィブロック」ですが、他メーカーでは「耐火テープ」などとも呼ばれています。管に巻き付けカットするだけなので1種類で各種配管サイズに対応できることや、東京ガスTES指定品などの専用品も多く取り揃えているなど、業界のスタンダード的な存在です。

この防火キットやフィブロック、非常に簡単に施工できるのがメリットなのですが、どちらも配管貫通後の開口部埋め戻しにモルタルが必要になるのが唯一のデメリットです。現場でのモルタル練りは意外と面倒な作業になるので、その工程を無くしたのがのが次に紹介する「パテタイプ」です。

耐火パテタイプ

未来工業 パテエースG

耐火パテタイプは、貫通部の埋め戻しにモルタルを使用する必要がないため、現在タワーマンションを始めとした集合物件に使用されるケースが多くなっております。市販のコーキングガンで施工できること、壁・床どちらにも使用できること、そして何と言っても国土交通大臣認定はもちろんの事、(一財)日本消防設備安全センター性能評定も取得しているので、幅広くご使用頂けるのが最大のメリットです。充填量の目安もわかりやすくなっておりますので、初めて施工される方にもオススメの商品です!

まとめ

消防法に関わる防火区画貫通部材といっても様々なタイプがあり、対応する配管の種類や呼び径などで評定番号が全く異なります。このブログですべてを記載するのは不可能なので、製品ご使用の際は必ず所轄の行政機関(消防署等)にご確認頂く事をお勧めします。地域や所轄によっては消防検査でNGを出されるケースもあるようですので、十分な打ち合わせや検討の元ご選定頂けたら幸いです。

ベストなパーツでは、施工業者様の住宅設備部材に関わる小さな疑問やお困りごとの解決のお手伝いをさせて頂きます。

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Katsuhito Sasaki

Katsuhito Sasaki

2001年ベストパーツ株式会社(旧東北綜合器材株式会社)入社。2002年より営業職。分類は設置固定を担当。1976年生まれ。
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