換気フードのメッシュの疑問をスッキリ解決

高気密・高断熱住宅でも健康的に過ごせるように、24時間換気システムが義務化されました。快適になったと思いきや、実は同じ外観で仕様違いの換気フードが混在し、かえって厄介なことに。本稿では、戸建住宅で問題になる虫や鳥の侵入を巡る疑問を解決します。

※本稿は2019年9月13日に公開しましたが、再編集し2021年10月29日に再公開しました。

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さらに複雑になった換気フードのカバー内部

従来、障子やふすまだった換気の主役は、今や間違いなく換気フード。ただ、限りのある開口面積で1時間に半分以上の空気を入替えられるわけではなく、機械を使って強制的に空気を流しています。これにより、気流、吸音、ドレン、そして防虫防鳥といった新たな課題が発生しています。その解決策として、内部にドレン水を一旦貯めて自然乾燥させたり、カバー内にポリエステル繊維製吸音材を施し防音性能を保ちながら換気性能を向上させたり、カバーの裏面にドーム形状の整流板を設け気流を壁面に沿うことなく斜め前方向にスムーズにコントロールしたりという具合に換気フードのカバー内部は複雑化しているのです。

圧力損失を重視する機械換気方式

図1:ユニックス社 「丸型フード(横ガラリ)(品番:SHG100AR)」は1個から当日出荷します。

品番 呼び径(φ) 基準価格
SHG100AR 100 ¥2,820
SHG150AR 150 ¥3,830

機械のファンで給排気する機械換気方式は、圧力損失を少なくするために開口面積の大きいガラリとフードを採用し、水止め板を無くし、網目の粗い3メッシュかSUS網無しが一般的。「網目が粗いと虫が入ってくるのでは?」と心配になりますが、入ってくる虫やホコリは換気装置のフィルターで除去するという考えでした。しかし、普及するにつれ、給気ダクトにびっしり詰まった虫や大気中の塵を見て、対策をせずにいられないという声も耳にするようになりました。

戸建住宅の快適性を左右するカバー内部のSUS網

戸建住宅では、防音やドレンより虫や鳥の侵入が身近な問題。その問題を解消する役目はカバー内部のSUS網にあります。SUS網にも3メッシュ、5メッシュ、10メッシュ、12メッシュ、16メッシュなど色々なサイズに分かれます。図1のように、ユニックス社では、防虫網には「10メッシュ」を、防鳥網には「3メッシュ」を、それぞれ推奨しています。メッシュとは、1インチ(25.4mm)の間にある目数を表しており、2.5mm四方の網目は10メッシュ、8.5mm四方の網目は3メッシュとなります。

図1:ユニックス社では、防虫網には「10メッシュ」を防鳥網には「3メッシュ」を推奨

ユニックス社の防鳥対策品は3メッシュ

 

図2:ユニックス社 防鳥対策品の3メッシュ仕様 「深型フード(品番:FSW100F3M)」。1個から受注当日出荷。

品番 呼び径(φ) 基準価格
FSW100F3M 100 ¥2,140
FSW150F3M 150 ¥3,270
FSW200F3M 200 ¥8,970

※FSW200F3Mに限り、取寄せ品のため翌々日の出荷となります。

まとめ

機械換気方式の普及により、換気フードが複雑化しています。外観では分かりかねますが、気流、吸音、ドレン、そして防虫防鳥に対する対策が次々に打たれています。従来は、換気装置のフィルターで除去すると考えていた虫やホコリに対しても、給気ダクト内にびっしり詰まっているのは快適とは言えないという観点から換気フード内部のSUS網で制御する考えが台頭してきました。特に戸建住宅においては、SUS網のメッシュを目的に合わせた細かさにすることが重要です。

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室橋尚哉

室橋尚哉

1989年ベストパーツ株式会社(旧東北綜合器材株式会社)入社。分類は空調換気を担当。1963年生まれ。
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