温水式床暖房の導入が進む戸建住宅において、配管工事はしばしば頭を悩ます課題です。特に外壁を貫通する配管の多さは、施工の手間と建物の気密性に影響を与えかねません。そこで効果的な解決策として、CHヘッダーを屋内に設置し、太い主管で繋ぐことにより、貫通スリーブ径を最小限に抑えることが可能になります。本稿では、この配管戦略を実現するための重要なコンポーネント、すなわち熱源機とCHヘッダーを結ぶ際に必要なCCHオスアダプタとCCHメスアダプタについて詳しく紹介します。

屋内にCHヘッダーを設置して配管の自由度を広げる

温水床暖房システムの配管は、しばしば設計の自由度とコストを左右します。CHヘッダーを室内に設置することにより、回路数が増えても手軽に床下配管を行え、経済的な選択となります。さらに、この方法では熱源機の配管をねじ変換して延長することが必要ですが、それによって外壁貫通時のスリーブ径を小さくし、気密性を高めることができます。

本稿では、そのような配管計画の実現方法と、屋内にCHヘッダーを設置する際に欠かせない変換継手の選択について解説します。

熱源機のCCH接続口をねじに一発変換

CHヘッダーの屋内設置を実現するには、屋外に設置する熱源機の暖房配管往き側接続口（CCHメス）をG3/4のねじ接続へ変換することが欠かせません。この部分には、「CCHオスアダプタ」が便利です。Gねじに変換する際には「CCHオスアダプタG（CCHオス×G3/4）（品番：CCHJ6G）」が最適で、これを使用すれば架橋ポリエチレン管の袋ナット継手をスムーズに接続でき、作業の手間を省くことができます。また、Rねじへの変換を必要とする場合、「CCHオスアダプタR（CCHオス×R3/4）（品番：CCHJ6R）」が有効で、圧力計や注入口などを後から追加する際の汎用性に優れています。これらのアダプタを活用することで、CHヘッダーを室内に設置した際の配管作業が大幅に簡略化され、結果として外壁の貫通スリーブ径を小さく保つことが可能になります。

CCHオスアダプタG（CCHオス×G3/4）（品番：CCHJ6G）

品番	ねじ	CCH	基準価格
CCHJ6G	G3/4	オス	￥1,200
CCHJ6R	R3/4	オス	￥2,290

CHヘッダーのCCHオスをRc3/4に一発変換

屋内に設置するCHヘッダーの熱源機接続口（CCHオス）もねじ変換が不可欠です。この部分には、Rc3/4のめねじ接続へ簡単に変換することが可能な「CCHメスアダプタ（CCHメス×Rc3/4）（品番：CCHM6RC）」をご紹介します。このアダプタは、その信頼性と施工の手軽さから、業界内で広く推奨されています。

CCHメスアダプタ（CCHメス×Rc3/4）（品番：CCHM6RC）

品番	ねじ	CCH	基準価格
CCHM6RC	Rc3/4	メス	￥2,430

まとめ

戸建住宅の温水式床暖房システムにおける配管計画は、効率と気密性を重視したアプローチが求められます。CHヘッダーを屋内に設置することで、枝配管の回路数が増えても容易に対応でき、外壁貫通スリーブ径を最小限に抑えることが可能です。この記事では、熱源機からCHヘッダーへの効率的な配管を実現するためのCCHオスアダプタおよびCCHメスアダプタの選択と利用法を解説しました。これらのアダプタの使用により、CHヘッダーの室内設置時の配管作業を簡略化し、気密性を保ちながら経済的な暖房システムの構築が可能になります。