快適な暖房システムの心臓部、暖房コントローラ。この小さな装置があれば、一つの熱源からでも各ゾーンや部屋ごとに温度を個別に調節することが可能になります。今回は、操作がシンプルで室内または温水の温度を正確に測定し、最適な運転をサポートする日本サーモスタット社の暖房コントローラに焦点を当ててご紹介します。

直感的操作で室温をコントロール

日本サーモスタット社の暖房コントローラは、直感的な操作で室内または温水の温度を測定し、適切な熱動弁の開閉タイミングを調整します。設定温度と実際の温度に差がある場合、コントローラは熱動弁の「開」時間を延長するか、「閉」時間を増やして、理想の室温を保ちます。

検知方式で選べる2種類の暖房コントローラ

このセクションでは、利用者の環境やニーズに合わせて選べる2種類の暖房コントローラを紹介します。それぞれ異なる検知方式を採用するGC004AとGC004Bについて、特徴とメリットを詳細に解説し、どうすれば最も効率的かつ快適な室温管理を実現できるかを探ります。

暖房コントローラ（温水温度制御）品番：GC004A

暖房コントローラ（品番：GC004A）は、温水の温度を検知し、それに応じて熱動弁の開閉を制御します。このモデルには専用の5メートルサーミスタが含まれており、配管に沿って配置し、アルミテープ（品番：AT5025）で固定することで、流れる温水の温度を正確に測定します。この方式では、コントローラ本体を温度測定場所から離れた場所に設置することも可能で、それにより広いスペースや複数の部屋をひとつのゾーンに見立てて温度を制御するような使い方に適しています。

品番	検知方式	定格電圧	基準価格
GC004A	温水温度	AC100V（50Hz/60Hz）	15,800円

暖房コントローラ（室内温度制御）品番：GC004B

暖房コントローラ（品番：GC004B）は、室内温度を監視し、そのデータを基に熱動弁を適切に開閉します。このモデルは検知器を内蔵しており、そのため設置が非常に簡単になっています。このタイプは各部屋に一つずつ設置するのに理想的で、それにより各空間の温度を個別に制御できます。

品番	検知方式	定格電圧	基準価格
GC004B	室内温度	AC100V（50Hz/60Hz）	15,800円

全モデルE-CON対応で効率的な熱源機自動運転

全ての暖房コントローラはE-CON接続に対応しており、熱源機と組み合わせることで、設定温度を下回った際に自動的に熱源機が起動します。運転開始は、暖房コントローラ内のサーモスタットが低温を検知し、熱動弁に通電して流量を調整することから始まります。その後、E-CON接点が活性化し、熱源機が作動。このシステムは、効率的かつ自動的に室温を理想の状態に保つためのものです。ただし、熱源機自体の出湯温度と運転時間の設定はコントローラからは行えないため、その設定は熱源機側で実施する必要があります。

動作表示ランプで安心の運転確認

暖房コントローラには、熱動弁が「開」状態にある際に点灯するパイロットランプが備わっています。このシンプルながら効果的な機能により、ユーザーは一目で熱動弁の動作状態を確認でき、システムが正しく機能しているかどうかを簡単に把握することができます。

直観的でシンプルな結線プロセス

暖房コントローラ（品番：GC004A）は8本の配線があり、暖房コントローラ（品番：GC004B）は6本の配線があります。どちらのモデルも、ブレーカーからの100V、熱動弁、E-CON対応熱源機、そしてGC004Aの場合はサーミスタに至るまで、各接続は絶縁圧着スリーブ（品番：TGVB-1.25）や絶縁被覆付閉端接続子（品番：CE-1）を使用して簡単に行えます。熱動弁の接点容量は3Aまでと幅広く対応可能で、必要に応じて複数の熱動弁を同時に制御することもできます。特に床暖房の面積が広く回路数が多いシステムでは、この機能により複数の熱動弁を一度に動かし、設置の必要性を減らしつつコストを抑え、施工を簡素化することが可能です。

まとめ

日本サーモスタット社の暖房コントローラは、スイッチのON/OFFとダイヤルを回すだけの直感的な操作で各ゾーンや個室ごとに温度調整が可能です。2つの異なるラインナップは、室内または温水の温度を測定し、理想的な環境を作り出すために選択できます。タイマー機能はありませんが、24時間運転が求められる暖房シーズンにおいても十分な機能を提供します。まだ体験していない方は、温水暖房の設計や施工時にこの便利なシステムを検討してみてください。