水道管凍結防止の強い味方!屋外でも安心の断熱材「エアロフレックス」
使用温度範囲が広く、凍結防止ヒーターとの相性も抜群
凍結防止ヒーターを取付けていても、配管用断熱材が劣化してしまっては元も子もなくなります。一般的に水道管に使用されるPE(ポリエチレン)発泡のいわゆる保温チューブは、ホームセンターでも取り扱いがあり入手が容易なうえ安価です。一方で「可燃性のため凍結防止ヒーターが異常加熱した際は火災に発展する恐れがある」というリスクもあります。その点、特殊エラストマー(EPDM)で作られている「エアロフレックス」は、不燃材なので凍結防止ヒーターとの相性も抜群です。
保温チューブを「エアロフレックス」に切替えるメリット
-200℃~125℃と広い使用範囲において低い熱伝導率を長期間維持できる
「エアロフレックス」の使用温度範囲は、-200℃~+125℃と非常に広範囲で給湯器まわりの湯・水配管の保温工事を1種類で賄うことができます。また、そのような広い温度帯においても低い熱伝導率(W/m.K)を維持することによって外気温度の影響を最小限に抑えることができます。
図よりグラスファイバーやポリ系の断熱材は、時間が経過するにつれ熱伝導率が高くなっていくことが分かります。これに対し「エアロフレックス」は、温度帯による熱伝導率の変化が僅か(平均気温-20℃で0.032、+40℃で0.039)で経年劣化もほとんど見られないので、幅広い温度帯で長期間に渡り低い熱伝導率が維持できると言えます。
万が一発火しても安心の自己消火性
JIS K 6911をはじめASTM E 84など、世界の主な防火基準に適合する「エアロフレックス」なら優れた自己消火性を有しています。延焼が防ぐ原理は、エアロフレックスに配合されている材料の一部が熱によって分解された際に水蒸気や二酸化炭素を放出するというものです。
寒冷地では、凍結防止ヒーターの施工ミスによる火災のリスクは排除できません。その点、不燃性の「エアロフレックス」なら、万が一の発火の際にも自己消火性を発揮するため、一般的な可燃性の保温チューブに比べて安全性が高く凍結防止ヒーターとの相性も抜群と言えます。
屋外でも安心の耐候性・耐紫外線性があるから化粧カバーが不要
ほとんどの保温チューブには耐候性がありません。しかし、「エアロフレックス(背割タイプ)」は耐候性が付与されておりますので、屋外使用時でも長期間性能を維持します。よって、ラッキングカバー、プロテカバー、そして最近人気のファインカバーなどの化粧カバーに入れる必要が無いので施工の手間や時間を大幅に削減できます。ただし、外観が気になるユーザーに対しては化粧カバーのご利用をオススメしています。
テープ巻きがいらない素早く確実な接着施工
従来の保温チューブは、施工後に半割れの隙間を無くすように全面をキャンバステープや絹目テープで巻き上げますが、強く巻いてしまうと独立気泡が潰れて断熱性能を低下させる課題がありました。その点、「エアロフレックス(背割)」なら半割れの隙間や断熱材通しの突合せ部分に「エアロボンド」を使う接着工法なので、施工が容易なうえ、断熱材の独立気泡が潰れることがなく設計通りの断熱性能を長期的に維持できます。また、エアロボンドとプロテープも高い耐候性・耐湿性を有しているため継ぎ目から水分が浸透するのを半永久的に防ぎます。
「エアロボンド(品番:ARB-180/ARB-500)」
商品コード | 外観 | 容量 |
ARB-180 | チューブ入り | 180㎖ |
ARB-500 | 缶入り(ハケ付き) | 500㎖ |
突合せ部分は極薄の「プロテープ(品番:PRO-TP)」で段差解消
「プロテープ」は、エアロフレックス同士を接続する際の化粧用テープです。突合せ部を極薄のプロテープで巻けば段差のない美しい仕上げを実現できます。また、エアロボンドで接着した背割れ部に使用すれば、より水分の浸透が防げます。
商品コード | 厚み | 幅 | 長さ |
PRO-TP | 0.6㎜ | 50㎜ | 25m |
エアロフレックスのオススメラインナップ
実はエアロフレックスシリーズの基本形は、背割れになっていないチューブタイプのエアロフレックスです。しかし、配管の凍結防止対策で保温材を使用する場合は、配管敷設後に被せる「後施工」が便利です。よって、水道管の断熱には「エアロフレックス(背割タイプ)」をオススメしています。
水道管とエルボやチーズの加工に使いたい「エアロフレックス (背割)(品番:ARFXT-〇〇〇〇C)」
「エアロフレックス(背割タイプ)」は、内面にパウダーが吹き付けられているので管の挿入が容易です。また、-30℃の環境下においても柔軟性を保つので、寒冷地や極寒地での施工も容易に行えます。内径サイズ、断熱材厚みもたくさんの種類がありますが、代表的な給水給湯管に使用可能なサイズは以下の通りです。
商品コード | 内径 | 厚み | 全長 |
ARFXT-1910C | 19㎜ | 10㎜ | 2m |
ARFXT-2210C | 22㎜ | 10㎜ | 2m |
ARFXT-2510C | 25㎜ | 10㎜ | 2m |
ARFXT-2810C | 28㎜ | 10㎜ | 2m |
ARFXT-3510C | 35㎜ | 10㎜ | 2m |
ARFXT-2220C | 22㎜ | 20㎜ | 2m |
ARFXT-2520C | 25㎜ | 20㎜ | 2m |
ARFXT-2820C | 28㎜ | 20㎜ | 2m |
ARFXT-3520C | 35㎜ | 20㎜ | 2m |
水栓やバルブに直接巻き付けられる「エアロテープ(品番:ART-035010/ART-037510)」
「エアロテープ」は、水栓やバルブといった複雑な形状の部品に直接重ね巻きして使用します。
商品コード | 厚み | 幅 | 長さ |
ART-035010 | 3㎜ | 50㎜ | 10m |
ART-037510 | 3㎜ | 75㎜ | 10m |
まとめ
配管用断熱材として一般的な保温チューブは、耐候性が無いため経年劣化で断熱性能が低下します。また、可燃性があるので万が一発火した場合には導火線の役割をする恐れがあります。そこでオススメしたいのが「エアロフレックス(背割タイプ)」。耐候性・耐紫外線性に加え、JIS K 6911防火基準に適合した不燃性があり、長期間安定した断熱性能と安全性が確保できます。施工もテープ巻きが不要の接着工法なのでスピーディ。背割れ部や突合せに専用の接着剤「エアロボンド」を塗るだけなので、断熱材の潰れによる断熱性能の低下も心配いりません。空調分野で多数の実績があるエアロフレックスは、給水給湯分野の断熱材としてもぜひお使いいただきたい逸品と言えます。
※この記事は2021年1月12日に公開した記事ですが、修正を加え2024年11月18日に再度公開しました。
佐々木瞭
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