CD管とPF管、どちらを使うべき?電線保護に欠かせない可とう電線管の選定ポイントを解説!

電線を保護する上で欠かせない可とう電線管。その中には「CD管」と「PF管」の2種類がありますが、コストを抑えたいからという理由でCD管を使用していませんか?設備部品のコストの違いは、耐久性、耐候性の違いであることが多いですから、違いを知り上手に使い分けることが必要です。今回は、そんな2種類の可とう電線管についてご説明します。

 

ポイントは耐候性と自己消火性

「CD管」は耐候性がない合成樹脂可とう電線管のことを言います。また、自己消火性がないため基本的にコンクリート埋設専用ということがCD管の特徴です。その点、耐候性が付与されている「PF管」は露出配管も隠蔽配管にも使用可能なうえ自己消火性もある可とう電線管になります。

耐候性と自己消火性に違いがある

基本的にコンクリート埋設専用のCD管

耐候性が無い「CD管」はコンクリート埋設専用ということが分かりやすいように各メーカーで色はオレンジに統一されています。ただ、ややこしいことに、埋設で使用しなければならないのは電線管として使用する場合のみであり、ケーブル類の保護管として使う分には露出配管をしても構いません。電線とケーブルの見分け方については、後ほど説明いたします。

CD管 ミラフレキCD コンクリート埋設専用

品番 内径 外径 全長
MFCD-14 φ14 φ19 50m
MFCD-16 φ16 φ21
MFCD-22 φ22 φ27.5
MFCD-28 φ28 φ34 30m

耐候性が付与されているPF管は露出配管に最適

PF管には「単層構造のPFS」と、2層からなる「複層構造のPFD」の2種類があります。たとえば、太陽光発電の引込など、長時間直射日光が当たるような場所では、高い耐候性を持つ複層構造のPFD管をオススメします。また、PF管は耐候性が付与されているうえ様々なカラーがあるため、露出配管に最適な可とう電線管です。

単層構造のPF管(PFS管)

露出・埋設・隠蔽配管に使用可能な単層構造のPFS管 「ミラフレキSS」は1巻から当日出荷いたします。

品番
サイズ

全長
内径 外径 ベージュ ミルキーホワイト ブラック グレー
MFS-14 φ14 φ21.5 50m
MFS-16 φ16 φ23
MFS-22 φ22 φ30.5
MFS-28 φ28 φ36.5 30m
MFS-36 φ36 φ45.5
複層構造のPF管(PFD管)

長時間直射日光が当たる場所でも安心の高耐候2層管(PFD管)「ミラフレキMF」は1巻から当日出荷いたします。

品番 内径 外径 全長
MF-16K ブラック φ16 φ23 50m
MF-22K φ22 φ30.5
MF-28K φ28 φ36.5 30m
MF-36K φ36 φ45. 20m
MF-16J ベージュ φ16 φ23 50m
MF-22J φ22 φ30.5
MF-28J φ28 φ36.5 30m
MF-36J φ36 φ45.4 20m

電線管の施設場所についておさらい

施工場所 電力線 情報線
絶縁電線 ケーブル LAN・TV・電話線
PF管 CD管 PF管 CD管 PF管 CD管
コンクリート埋設
屋内(露出・隠蔽) ×
屋外(雨線内・雨線外 ×

表から「PF管」はあらゆる場面で活躍することが分かります。一方で「CD管」はコンクリート埋設には安価で最適ですが、露出配管には好ましくありません。屋内・屋外でもケーブルの保護管として使用する分には法規的な問題はありませんが、露出配管や隠蔽配管には難燃性が求められます。また、CD管には難燃性がありませんので、ケーブルの保護管として使用する場合もPF管を使用することが望ましいでしょう。

電線とケーブルの見分け方

「CD管」は、ケーブル類の保護管として使用する場合に限り露出配管でも問題ないと先述しましたが、電線とケーブルって何が違うのでしょうか?厳密にいうと、電線はケーブルの一種になります。電線は一般的に、導体が絶縁体である保護被覆に覆われているものを言います。写真で言うと赤、白、黒の部分が「電線」です。

電源用(VVF/VA)ケーブル VA-203

それに対しケーブルは、銅に絶縁性の被覆をし、さらにシースと呼ばれる保護被覆をしたものになります。上の写真がケーブルです。また、LANケーブルなど、光や通信目的の線は全てケーブルと呼びます。ややこしいですが、複数の電線をシースで被覆を施されているものがケーブル、シースで覆われていない場合が電線です。

まとめ

可とう電線管は継手を使わず電線を保護できるため、隠ぺい部や埋設部に敷設に便利です。コンクリート埋設配管は「CD管」、露出配管は「PF管」という具合に使い分けることが必要です。なぜなら、耐候性が異なるため、安価なCD管を露出配管に使用すると紫外線劣化で脆化してしまうからです。これらの特徴を踏まえ、お客様の住宅にあった部材選びを最優先するように心掛けましょう!

※この記事は2019年2月5日に公開された記事ですが、一部修正し2025年6月10日に再公開しました。

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