エコキュート連絡配管における「ねじ込み不良」が要因の漏水トラブルを防ぐ方法

2001年の発売以降、高い省エネ性能で人気のエコキュート。発売から20年を経過した現在、取り換え需要が活発化しています。それに比例して増加しているのが連絡配管からの漏水トラブル。本稿では、継手のねじ込み不良が要因の漏水トラブルを防ぐ方法をご紹介します。

機器メーカー指定の”締付トルク”を順守する

日進月歩で改良されるエコキュート。近年は軽量化やコストダウンを目的とした”樹脂化”が進んでいます。一方で、樹脂化された配管接続口に金属製の継手をねじ込むのは、割れが発生しそうで怖いといった不安の声があるのも事実です。そのような不安要素を解消する唯一の手段がトルクレンチを使って適正トルクを管理する」方法です。

締付トルクは工事説明書に記載されている

株式会社コロナ様 エコキュート工事説明書より引用

エコキュートの連絡配管接続において、ほとんどの場合は機器メーカーの工事説明書に推奨締付トルクが記載されています。一方で、実際の現場でトルクレンチを用いるケースは多くないのが実情です。配管接続口の樹脂化が遠因の、締付トルク不足によるねじ部からの漏水を防ぐ最も有効な方法は”トルク管理”となりますので、何らかの方法で規定トルクを管理するようにしましょう。

エコキュートの連絡配管接続ねじ規格は、どのメーカーも”R1/2”

アルミ三層管(ドライフレックス)用「袋ナット付アダプタ(品番:DRT2-10YF2)」1個から当日出荷可能です。

2021年4月現在、エコキュートメーカー各社の連絡配管接続口はほとんどのケースで「樹脂製のR1/2おねじ」が採用されています。一方で、継手については平行ねじタイプの”袋ナットアダプタ(ユニオンアダプタ)”が採用されています。R(テーパーおねじ)とG(平行めねじ)は通常組み合わせることができませんが、エコキュートは機器側のおねじに工夫がされており、パッキンシールが可能になっています。

袋ナットアダプタは”ナット部の深さ”がキモ

パッキンシールが可能と言っても、Rねじはあくまでもテーパー形状をしているため、先端に行くにしたがって外径が小さくなっていくことに変わりありません。そこで重要なのが”ナット部の深さ”です。深さが浅いと、テーパー形状のねじに上手くねじ込むことができない可能性がありますので、できるだけ深いものを選定することが漏水リスクを減らす対策の一つです。

Panasonic様 エコキュート工事説明書 より引用

有効な解決方法の一つが”「トルクレンチ」で管理”をすること

一般的なトルク管理方法の目安として「ダブルスパナで1/6回転」があります。確かに、手慣れの職人さんであればそれで十分かもしれませんが、活況な入替需要のもとでは不慣れな方でも施工せざるを得ない可能性があります。この「モンキ形トルクレンチ(品番:TMWM60)」さえあれば、トルク管理が誰でもカンタンに行えるのはもちろんの事、万が一の漏水クレーム時でも正しい施工をしたという証明がしやすいというメリットがあります。

「モンキ形トルクレンチ(品番:TMWM60)」

「モンキ形トルクレンチ(品番:TMWM60)」校正証明書付です。

TONEのモンキ形トルクレンチは、高精度を維持する独自の構造と、デジタル表示による設定や確認のしやすさなど、非常に扱いやすいモデルです。校正証明書(トレーサビリティ体系図付)や専用のケースも付属しますので、初めての方でも安心してお使いいただけます。設定トルクまで締め込むと「カチッ」という音と手に伝わる軽いショックでお知らせしますので、締め込み不足や締め込み過多を感覚で防ぐことができます。

品番 適合ナット径 トルク範囲 全長 質量 販売単位 基準価格
TMWM60 10~27㎜ 15~60N・m 330㎜ 460g 1丁 ¥36,090

まとめ

エコキュートのクレームの要因で増加傾向なのが、連絡配管継手の締め込み不良による漏水。連絡配管の接続部が軒並み樹脂化し、強い締め込みを躊躇することも要因の一つと考えられます。機器メーカーの工事説明書にはほとんどの場合「推奨締付トルク」が記載されておりますので、技能の優劣に関わらず一定のトルク管理が可能な「モンキ形トルクレンチ(品番:TMWM60)」を使用することで、締め込み不良による漏水リスクを格段に減らすことが可能です。

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佐々木 克仁

佐々木 克仁

2001年ベストパーツ株式会社(旧東北綜合器材株式会社)入社。2002年より営業職。分類は給水給湯を担当。1976年生まれ。
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