
既存の架台に1段増設できる【ジョイント部材セット】
平地置用を二段置に、二段置用は三段置に変身
エアコンを設置するにあたって、今や欠かせない存在なのが設置架台。きれいに設置できて住宅の美観が向上し、土地を広く使え、室外機の下まで清掃できることが、普及の大きな要因になっています。設置架台に防雪屋根や防風パネルを取付けて、夏場の省エネ運転や冬場の積雪対策といったニーズもあります。単に新築現場に設置するだけなら多くの選択肢がある設置架台ですが、増設となると既存の設置架台を利用して、平地置用を二段置に、二段置用は三段置に増設できる「ジョイント部材セット」の使い方がポイントになります。
図1:二段置用の設置架台を三段置に増設した現場事例。縦のスペースを有効活用しています。
豪雪地帯では積雪対策としても有効
豪雪地帯では、二段置用架台の一段目を積雪対策として室外機を置かず、二段目だけに室外機を設置するパターンが増えています。そのような現場にヒートポンプを追加設置する場合、二段置架台を新たに追加設置するのが一般的でした。そうした現場で既存の二段置用架台に「ジョイント部材セット」を組み合わせて使用すれば、縦方向に室外機を二台収納するパターンが可能です。新たに架台を設置する場所がない場合や、配管の位置が重なる場合は、縦方向に室外機を収納する「ジョイント部材セット」を使用する方法が仕上がりも美しいので有効です。
防雪屋根も取付けられる

図2:二段置用架台にジョイント部材セットを使用して三段置にし、さらに防雪屋根を使用した例。
「ジョイント部材セット」を使用した場合でも防雪屋根の取付が可能です。図2では豪雪地帯での使用例で、一段目を積雪対策とし、二段目、三段目に室外機を乗せてさらに防雪屋根を設置しています。もちろん、平地置用を二段置にした場合でも防雪屋根を取付けることが可能です。このように豪雪地帯の積雪対策や都心部の狭小物件対策として、既存の設置架台を有効活用し様々なパターンに変更することが可能です。
転倒防止処理とアンカー、トラスの固定が必要
平地から二段置や二段置から三段置と様々な現場に対応できるジョイント部材セットですが、既存の架台から高さを出す分、転倒防止処理とアンカー、トラスの固定が必要です。転倒防止金具とトラスは付属でついておりますので、転倒防止金具は壁面に4ケ所、トラスは一段目に4ケ所固定し、架台の強度を保ってください。床面でのアンカー固定にはオールアンカーなどをご使用ください。
ジョイント部材セットのラインナップ
品 番 | 仕上げ | W | D | 基準価格 |
CE-TJ | 粉体塗装 | 814 | 394 | ¥22,450 |
CE-TJ-L | 914 | 434 | ¥23,600 | |
CE-TJZ | 溶融亜鉛メッキ | 814 | 394 | ¥25,300 |
CE-TJZ-L | 914 | 434 | ¥26,450 |
ジョイント部材セット適合表
品 番 |
適合架台 |
適合防雪屋根 |
適合ドレンパン |
|
平地置用→二段置 | 二段置用→三段置 | |||
CE-TJ | C-NG・C-NG5 | C-WG | C-RZJ2 | CE-DP |
CE-TJ-L | C-NG-L・C-NG5-L | C-WG-L | C-RZJ-L2 | CE-DP-L |
CE-TJZ | C-NZJ-2・C-NZJ5-2 | C-WZJ-2 | C-RZJ2 | CE-DP |
CE-TJZ-L | C-NZJ-L2・C-NZJ5-L2 | C-WZJ-L2・C-WZJ-LH | C-RZJ-L2 | CE-DP-L |
まとめ
ヒートポンプが空調機器に留まらず、給湯・暖房分野まで普及し、1世帯に設置されるヒートポンプの台数も多くなった昨今、室外機の設置スペースは非常に大切です。既存の架台が平地置用の場合でも「ジョイント部材セット」を使用することで二段置に、さらに二段置用架台は三段置に増設することが可能です。防雪屋根も取付けられますので夏場の省エネや冬場の積雪への対応もできます。室外機の設置スペースに悩んだ際は、ジョイント部材セットを是非検討してみてください。

佐々木瞭
2018年より営業部に所属し、分類は配線器具・設置固定を担当しています。
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