エコキュート ヒートポンプ配管の選び方【銅管編】

こんにちは!設置固定バイヤーの佐々木克仁です。

さて、以前掲載させて頂いた「4つの管種でチェック。エコキュート人ポンプ配管の選び方」を元に、今回は銅管にフォーカスしてみます。

銅管編 「腐食・電食に注意」

2001年4月のエコキュート発売から1~2年間は、「銅管」がエコキュートメーカーの推奨品でした。架橋ポリエチレン管の検証に時間を要していたこともありますが、給湯分野に用いられてきた実績が理由の一つだったのではないでしょうか。また、当時、エコキュートの販売チャネルが、銅管を用いることが多い電気温水器、エアコン、太陽熱温水器などを販売・取付する業者が主流だったことも影響していたと感じます。

では、さまざまな種類がある銅管の中でも、使用できるのはどんな規格のものなのでしょうか?

サイズ

φ12.7のなまし銅管Mタイプ以上が該当します。仕様としてはJIS H 3300(銅および銅合金継目無管)、C1220(りん脱酸銅)となります。Mタイプとはこの外径φ12.7の場合、肉厚0.64㎜(±0.10)の規格のものです。

エコキュート用高耐候性被覆チューブ 品番:ECO-CU4T

保温材

保温材は「住宅の次世代省エネルギー基準と指針」に基づいて「10㎜厚」と「20㎜厚」を選定する必要がありますが、基本的には管1本につき独立した保温材が付いている事が条件となります。省エネ性能を追求したエコキュートでは、ヒートポンプ配管からの放熱によるエネルギーロスや、往き戻りでの配管同士の熱交換が給湯効率を下げてしまう要因となる事から、以上の条件を満たした保温材付の銅管を選定頂ければと思います。

ヒートポンプ配管に銅管を使用するメリット

では、この「銅管」をエコキュートのヒートポンプ配管に用いた場合のメリットは何でしょうか?

高温に強い

給湯分野はもとより、空調分野などでも多く使われる理由は「使用可能温度レンジの広さ」にもあると思います。現在販売されている給湯用銅管の最高使用温度は95℃~100℃と、エコキュートのヒートポンプ配管にも対応できる仕様となっております。

紫外線に強い

銅管は非鉄系の金属の為、紫外線が直接当たっても脆化することはありません。よって、万が一配管が露出してしまった場合でも紫外線による影響を受ける事が無く、それが理由での漏水等のリスクを回避する事ができます。

配管形状を保持できる

屋外での配管仕上げが必要なエコキュートの場合、露出配管が整っていないと美観的にあまり宜しくない事が起こりクレームの原因にもなりかねません。銅管は曲げた場合でも形状保持ができるため、直角の取り回しなども継手や配管支持がなくても可能です。ただし、そのまま曲げてしまうと座屈して配管としての機能を失う可能性があるため、できればベンダーなどの曲げ工具をご使用になられる事をオススメします。

耐久性が高い

「正しく使えば」ということが前提ですが、銅管は非常に高い耐久性を有しています。給水分野ですが、70年以上も腐食せず継続使用されている現場もあるくらいです。

継手が安い

エコキュートで使用する銅管の接続では、基本的にロウ付けの継手が使用される為、他の管種と比較すると1個当たりの単価が半分以下というケースが殆どです。技術に自信のある方が現場コストを下げるため銅管を使っているというのも、継手の単価が安いのが主な要因です。

ロウ付け用のナット付アダプター SFU-1312 基準価格¥240

現在では、単価は上がりますが銅管用のワンタッチ継手「エコタッチ」も発売されています。こちらはエコキュートにも使用できるようにチューニングが進んだ、ロウ付けの必要がない安全な省施工型の継手です。

エコキュート用に開発された「エコタッチ」 袋ナット付アダプター 品番:ECO-NAB 基準価格¥1,530

エコキュート用に開発された「エコタッチ」袋ナット付エルボアダプタ 品番:ECO-NAL 基準価格¥2,230

ヒートポンプ配管に銅管を使用する【デメリット】

反対に、デメリットは何でしょうか?

接続がロウ付けで技術が必要

ロウ付けとはバーナー(トーチ)を使った溶接作業の事です。狭い現場や暗い現場でも確実な施工をするには、それなりに熟練した技術が要求されます。よって、慣れていない方が行った場合、外壁を焦がしてしまう、ロウ材を入れ過ぎて配管の中に入り込んだロウが後々化学反応を起こして配管から漏水する、きちんと溶接されておらず、圧力を掛けたら漏れてしまった…などのリスクも考えられますので、ロウ付け技術に自信のない方は銅管用ワンタッチ継手「エコタッチ」を使用するか他の管種を選定される事をオススメします。

水質によっては腐食の恐れあり

一般的な都市部の上水であれば全く問題ありませんが、一部「美味しい水」と噂されるエリアなどで、上水を使用していても稀に孔食が起こる事例があるようです。人間、特に日本人にとって美味しい水は概ね硬度が高く、高温時にこの豊富なミネラル分が逆に悪さをする要因になっています。また、「緑青」と呼ばれる青い物質が浴槽に付いてしまう現象もこの「地域による水質差」が要因と言われています。このような場合は他の管種を選択するしかありません。

電食等の影響でピンホールが開く可能性がある

エコキュートのヒートポンプ配管では、タンクとヒートポンプの間を埋設配管するケースがあります。勝手口を跨ぐ、もしくは何かしらの障害物がある場合が多いようです。その際、銅管が地面の中で土などと直接接触してしまうと、電食が起こります。電食が起こると銅管が腐食してピンホールが開き漏水する可能性がありますので、万が一銅管を埋設する場合は、直接土などに触れないよう防食テープを巻いたり、さや管に入れるなどの防食処理をするようにしてください。

重い

樹脂系の配管材と比較して、金属である銅管は単純に自重が重く、運搬や配管取りまわしの際に苦労する面があります。車から頻繁に積みおろしが必要な方は、銅管以外を使用された方が体への負担は少なくなります。

まとめ

正しく使えば非常に優れた材質である銅管。エコキュートの場合は配管径や肉厚、保温材の厚みにも決まりがありますので、エコキュートメーカーの工事説明書に沿って選定してください。注意したいのは銅管自体の腐食。従来のガス式または石油式の給湯器で熱交換機にピンホールが発生する水系を持つエリアでは、銅管を使用しないでください。

ベストなパーツでは、施工業者様の住宅設備部材に関する小さな疑問やお困りごとの解決のお手伝いをさせて頂きます。

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Katsuhito Sasaki

Katsuhito Sasaki

2001年ベストパーツ株式会社(旧東北綜合器材株式会社)入社。2002年より営業職。分類は設置固定を担当。1976年生まれ。
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