浮かし工法で見た目スッキリ!一般住宅にも選ばれる「スリムダクトPDシリーズ」の魅力と施工方法

非住宅専用品のように見える因幡電工の「スリムダクトPDシリーズ」ですが、浮かし工法はスッキリしていると評判が高まっています。非住宅だけでなく一般住宅にも選ばれ始めた魅力と施工方法を知っておきましょう。

壁面段差を拾わないから見た目スッキリ

「スリムダクトPDシリーズ」は、市販の支持金具を用いて配管した後に取付けるダクトカバーです。外壁に底部をビス固定してから配管するスリムダクトSDシリーズスリムダクトLDシリーズと違い、壁面の段差を拾いません。例えば、写真のようにフリーコーナーを使い外壁の凸部を乗り越えていた配管をスッキリ直線的に仕上げられるのです。

フリージョイントで段差を乗り越えている写真

外壁段差を乗り越えなければならない現場では主にフリーコーナーを利用していました。さらに浮かし工法は、出ズミ入ズミに合わせる継手やひねり継手が不要なので、継手の種類も非常に少なくて助かります。

いろいろメリットあるPVC製

「スリムダクトPDシリーズ」の材質は、難燃性のポリ塩化ビニル(PVC)製です。かつての浮かし工法と言えばカラー鋼板製のラッキングカバーでしたが、スリムダクトPDはPVCなので軽くて、凹まず、腐食しません。特に2階以上の高所作業では、軽いことは大きなメリットといえるでしょう。もちろんコストも金属と樹脂では大きく違います。

スリムダクトPDの設置現場写真

スリムダクトPD設置現場 丸いフォルムでシンプルな外観は、スッキリと美しく仕上げます。

配管後に取り付けるカンタン施工

施工手順1.市販の支持金具を設置する

スリムダクトPDの支持ピッチ図

〈図1〉:支持ピッチは図表の通りです。

施工手順2.市販の配管バンドで冷媒管を固定しながら配置する

冷媒管を固定する図

〈図2〉:市販の配管バンドで冷媒管を固定します。

施工手順3.スリムダクトPDを取り付ける

スリムダクトPDの写真

「スリムダクトPD(商品コード:PD-90-1000)」は1本から当日出荷します。

商品コード 全長 外径
PD-90-1000 960㎜ φ92
PD-90-1500 1460㎜
PD-90-2000 2000㎜
PD-120-1000 960㎜ φ117
PD-120-1500 1460㎜
PD-120-2000 2000㎜
PD-140-2000 2000㎜ φ142
スリムダクトPDを取り付ける図

〈図3〉:配管バンドに当たらないようPDダクトをカットし取り付けます。

施工手順4.ウォールプレートPWP-Nを取り付ける

ウォールプレート(商品コード:PWP-90N)の写真

「ウォールプレート(商品コード:PWP-90N)」は1個から当日出荷します。

商品コード 外径(φ) 内径(φ)
PWP-90N 158 99
PWP-120N 186 127
PWP-140N 208 149
ウォールプレートの施工図

〈図4〉:スリムダクトPDをカットしスリーブとして使用する場合、屋内外に「ウォールプレート(商品コード:PWP-N)」を取り付けてください。この工程で隙間とかん合部のコーキングを忘れないでください。

ウォールプレート(商品コード:PWP-90N)を使用した仕上がりイメージ写真

「ウォールプレート(商品コード:PWP-90N)」で開口部を仕上げるとこのようにきれいになります

施工手順5.固定ジョイントの取り付け

固定ジョイント(商品コード:PDB-90N)の写真

「固定ジョイント(商品コード:PDB-90N)」は1個から当日出荷します。

商品コード L H
PDB-90N 130㎜ 112㎜
PDB-120N 130㎜ 140㎜
PDB-140N 136㎜ 166㎜
固定ジョイントの取り付け説明図

〈図5〉:配管バンドに「固定ジョイント(商品コード:PDB-N)」を取り付け、付属のビスでダクトを固定します。

固定ジョイント(商品コード:PDB-N)の写真

「固定ジョイント(商品コード:PDB-N)」は立でも吊りでも使えます。内側にある金属製の配管バンド押さえリブで押さえつけてください。

施工手順6.継手背面金具の取り付け

継手背面固定金具(商品コード:PDH)の写真

「継手背面固定金具(商品コード:PDH)」は1個から当日出荷します。

商品コード 適合ダクト
PDH PD-90,PD-120,PD-140
継手背面固定金具を使った施工イメージ図

〈図7〉:継手とダクトの隙間に「継手背面固定金具(商品コード:PDH)」を差し込みます。その後、設置していたT字足に取り付け、壁面に固定します。

施工手順7.コーキング処理

コーキング処理が必要な箇所の図

〈図8〉:スリムダクトPDシリーズは防水構造ではありません。接続部等の必要箇所にはコーキング処理をしてください。

まとめ

市販の支持金具を用いて浮かして配管した後に取付けるダクトカバー「スリムダクトPDシリーズ」は、外壁に底部をビス固定してから配管するスリムダクトSDシリーズスリムダクトLDシリーズと違い、壁面の段差を拾いません。また、軽くて丈夫なので施工が容易です。ダクトは金属製より安く、ラッキングの専門業者も不要となる為、大幅なコストダウンが可能です。なお、制約条件はありますが、SDシリーズでも浮かし工法ができるようになりました。ご興味がございましたら「見苦しい冷媒配管を無くすスリムダクトSD浮かし工法システム」もあわせてご覧ください。

※本稿は、2020年6月10日に公開しましたが、編集校正し、2025年8月27日に再公開しました。

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寺島 佳希

業務部所属。皆様の施工のお役に立てるような部材をご紹介します。
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