欧州で668ヘッダーセットが定番であり続ける理由

欧州の幅広い顧客から、長く愛される「定番」。時代の変化に負けず、世界中に販売されている668ヘッダーセットを作る工場はイタリア北部の街ミラノにあるCALEFFI(カレッフィ)社。定番というと、機能もデザインも変わらない老舗の製品という印象があるかもしれませんが、幾度も改良を施し、時には気づかれないように機能を改善し、常に最先端モデルであり続けています。

温水暖房に必要な部材を丸ごとセット

温水暖房のヘッダーは、バルブ、エアベント、流量計などをそれぞれ選定して、現場で組立てていくことが一般的だと思います。しかし、現場ごとに異なるのは系統数くらいで、実はほとんどがパターン化されているため、部材の発注とヘッダーを組立てる作業が面倒だと感じてらっしゃる施工業者様が多いのではないでしょうか?

ヘッダーセット668シリーズ

CALEFFI社の「668ヘッダーセット」は、往き戻りのヘッダーと主管バルブ、流量計、枝管用バルブ、エアベント、バイパス管、ドレンコック、固定用ブラケットがすべてセットになっていますので、発注は回路数だけ確認すればよいのです。

さらに、「部品を現場で組み立てる」というのは、もはや昔の常識。668シリーズは、組立ても通水テストも工場で実施済みですから、施工時間と漏水リスクを大幅に削減できる点が、世界で支持されているのです。

実際に作業が必要な箇所は、①主管ボールブルブの向きを調整、②エアベントの接続、③バイパス管の接続ですが、いずれもシールテープやシール剤は不要です。

 

回路別に1~5L/minの範囲で流量調整

往き側ヘッダーには熱動弁がつけられるストップバルブ、戻り側ヘッダーには流量計付き流量調整バルブが内臓されています。放熱端末が多いシステムでは、本来、回路ごとの流量調整が必要ですから重要な機能です。

流量調整の仕方は簡単で、往き側ヘッダーに内臓されている流量計を見ながら、フローメーター部をクルクル回しながら1~5L/minの範囲で調整してください。

①バルブ根本のキャップをマイナスドライバーなどで外します。②キャップも持ち上げます。反転し流量目盛にハメ込み回転させます。④任意の流量になったことを確認しキャップを元に戻します。

熱動弁がヘッダー上部に直接取り付けられる

戻り側に内臓されているストップバルブは手動で開閉できますが、熱動弁を接続して暖房用コントローラと組み合わせれば自動制御をすることができます。床暖房では必須アイテムですが、今どきの欧州ではパネルラジエータの場合でもサーモバルブで調整するよりユーザーの使い勝手が良いという理由でコントローラを組み合わせるのが一般的です。

熱動弁は電圧にあわせて選定

熱動弁はストップバルブのストローク長と合わせなければ完全止水ができません。よって、CALEFFIのヘッダーにはCALEFFIの熱動弁を使います。この3タイプの熱動弁の施工が国産とは大違い。写真の下にあるリングをヘッダーに手締めでねじ込んだら、本体を上からパチンと音がするまで押し込むだけなんです。

  1. AC100V仕様    116001
  2. AC230V仕様    656202
  3. AC-DC24V仕様  656204

0℃~80℃の幅広い流体温度

ヒートポンプ熱源を利用した低温水を循環させる暖房が少しずつ増えているのは欧州も同じでが、一般的にはパネルラジエータの面積を小さくするために石油やガス熱源機を使い高温水を流します。

668ヘッダーセットは、80℃までの流体温度に対応しているので熱源器を問わず使用することができますが、ベストパーツでは石油、ガス熱源での使用にオススメしています。

ちなみに60℃までの流体温度であれば「671ヘッダーセット」を検討に加えてください。

まとめ

欧州の住宅は100年以上使われるのが当たり前ですから、15年程度で交換することを前提としている日本の設備とは考え方が異なります。

でもどうでしょう?我が国も住宅の長期性能を保証しようという流れになってきましたよね。熱源機は定期的に交換しなければなりませんが、放熱端末、ヘッダー、そして配管は一度敷設したら数十年使用できる製品を選定すべきではないでしょうか。

668ヘッダーセットが欧州の定番である理由は、機能がオールインワンになっていることはもちろんですが、数十年にわたり使用できる耐久性なのです。ぜひ、住宅の価値を高めたい、メンテナンス頻度を落としたいとお考えのハウスメーカー様にご提案していただきたい一品です。

ご意見、ご質問はお気軽に。

CALEFFI本社エントランス前。広大な敷地の融雪も工場全体の空調もすべて地中熱で賄われています。スイスとの国境に近く窓から見える景色も絵のようです。プチ情報ですが、近くにはゼニアやアルマーニなどの高級ブランドの工場が点在していて時期によっては相当安く直販してます!(左が筆者)

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大宮彰大

大宮彰大

営業部所属:ベストパーツ株式会社
2008年入社(31歳)
温水暖房分野を担当し2013年4月完成のベストパーツ株式会社社屋の冷暖房部材選定を行う。
MAIL:omiya.shota@best-parts.jp
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