配管後にすぐに投入できるロードヒーティング専用不凍液:寒冷地対策の新常識

降雪エリアにおいて冬の安全と快適性を守るために不可欠なロードヒーティング設備。この設備では、熱源機で加熱された不凍液が配管を通じて循環し、積雪や氷結を防ぎます。その際、不凍液を使用することが重要になりますが、従来の製品では希釈が必要となることが多く、施工後の迅速な運用開始に障壁となっていました。本稿では、配管後にすぐに投入可能で、ロードヒーティング設備に最適化された「ロードヒーティング専用不凍液」を紹介します。希釈不要で即時に使用できるこの革新的な不凍液は、寒冷地における融雪設備の運用を大きく簡素化し、効率化します。

配管完了後すぐに使える!手間なしのロードヒーティング解決策

ロードヒーティング設備は寒冷地の生活において必要不可欠ですが、その設置やメンテナンスは時に複雑で時間を要するものでした。特に、一般的な不凍液を採用した場合は、正確な希釈比率の計算と実行が求められ、これを誤るとシステムの効率低下や故障の原因となり得ます。さらに、メンテナンスの際には、長期間にわたる防錆防食性能が保証される製品の選択が求められます。「配管後にすぐに投入できるロードヒーティング専用不凍液」はこれらの課題に対応し、施工直後からの迅速な運用を可能にすることで、寒冷地における冬期間の安全と快適性を一層強化します。

希釈不要で即投入可能:藻やスライムのリスクを排除

希釈が不要な「ロードヒーティング専用不凍液」は、希釈水の水質変動や濃度計算ミスに起因する問題を根本から解決します。従来、現場で不凍液を希釈する際には、水質に含まれる塩素やカルシウム、マグネシウムなどのミネラル分が藻やスライムの発生を促し、熱交換器や配管の腐食やスケール形成のリスクを高めていました。また、濃度の計算ミスは凍結保護性能の低下やシステム効率の低下に直結します。

現場の仕様に合わせた2種類のラインナップ

「ロードヒーティング専用不凍液」は、エチレングリコールとプロピレングリコールの2種類の主成分を選択肢として提供します。これにより、環境や安全性のニーズに合わせて最適な製品を選択できます。

エチレングリコールベースの不凍液

ロードヒーティング専用不凍液(品番:SKRH-20LE)」は、ロードヒーティング設備における一般的な選択肢であるエチレングリコールを主成分としています。この成分はその効果的な凍結防止能力で知られ、幅広い寒冷地の融雪設備に採用されています。

ロードヒーティング専用不凍液(-30℃仕様)
ロードヒーティング専用不凍液(品番:SKRH-20LE)の画像

ロードヒーティング専用不凍液(品番:SKRH-20LE)は当日出荷しております

品番 グリコール濃度 凍結温度 容量 基準価格
SKRH-20LE 47~49wt% 約-30℃ 20L ¥8,330

プロピレングリコールベースの不凍液

ロードヒーティング専用不凍液(品番:SKRH-18LP)」は、人体への影響が少ないプロピレングリコールを主成分としており、公共施設や安全性が最優先される環境での使用に特に適しています。この製品は、エチレングリコールベースの不凍液よりも安全性に配慮された選択肢であり、特に敏感な環境での使用に理想的です。

ロードヒーティング専用不凍液(-30℃仕様)
ロードヒーティング専用不凍液(品番:SKRH-18LP)の画像

ロードヒーティング専用不凍液(品番:SKRH-18LP)は当日出荷しております

品番 グリコール濃度 凍結温度 容量 基準価格
SKRH-18LP 49~51wt% 約-30℃ 18L ¥10,000

すぐれた防錆防食性能

ロードヒーティング専用不凍液」は、各種金属材料への影響を最小限に抑えるために独自に開発された防食添加剤を配合しています。これは、長期にわたる使用でも金属の腐食やスケールの形成を防ぎ、設備の寿命を大幅に延ばすことを可能にします。純水で希釈されているため、水質に起因する不純物の影響が排除され、より安定した性能を維持します。

防錆防食性能は、JIS K 2234(不凍液)の基準に準拠してテストされ、その結果は以下の通りです。試験では、各種金属間をポリエチレンスペーサーで絶縁し、通気量100ml/min、時間336hr、温度88℃で行われました。質量変化の結果から、専用不凍液が銅、黄銅、鋼、鋳鉄、ステンレス(SUS304)など、様々な金属に対して優れた防錆防食性能を提供することが証明されました。

安心して長期間使用できる製品であることが、この希釈済み不凍液の大きな利点の一つです。

温度88℃ 質量変化(mg/㎠)
試験片 SKRH-20LE SKRH-18LP
ー0.06 ー0.05
黄銅 ー0.04 ー0.04
ー0.04 ー0.05
鋳鉄 ―0.05 ー0.04
ステンレス(SUS304) +0.01 +0.01

運転設備の停止時にも安心の凍結温度

ロードヒーティング設備は、寒冷地における安全と快適性を確保する上で重要な役割を果たしますが、季節外れの寒波や熱源機の故障など予期せぬ状況で運転が停止することがあります。このような時に、設備内の液体が凍結してしまうと、熱源機が再稼働しても循環不能になり、最悪の場合は配管が破損するリスクがあります。

ロードヒーティング専用不凍液」は、凍結温度-30℃まで対応しており、厳しい冬の条件下でも液体が凍結することを防ぎます。この高い凍結防止性能により、運転設備が停止した場合でも設備を守り、寒冷地での信頼性の高い運用を支援します。この不凍液を使用することで、ロードヒーティング設備の長期的な安全性と効率を保証し、不測の事態にも柔軟に対応できるようになります。

この特性は、寒冷地でのロードヒーティング設備の信頼性と持続性を大きく向上させるものです。

まとめ

降雪エリアの冬に不可欠な温水式融雪システムの運用を簡素化し、効率化する「ロードヒーティング専用不凍液」。希釈不要で即時利用可能、高度な防錆防食性能、および確かな凍結防止性能を兼ね備え、融雪設備の迅速な稼働と長期的な保護を実現します。藻やスライムの発生リスク軽減と、運転停止時の安全性向上により、寒冷地での融雪設備管理の新たな標準を提供します。

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大宮彰大

大宮彰大

営業部所属:ベストパーツ株式会社
2008年入社(36歳)
温水暖房分野を担当し2013年4月完成のベストパーツ株式会社社屋の冷暖房部材選定を行う。
MAIL:omiya.shota@best-parts.jp
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