1台で3サイズの架橋ポリエチレン管に対応できる「マルチスムーサー」
※この記事は2020年7月29日に公開した記事ですが、内容を修正し2022年1月4日に再度公開しました。
樹脂管時代の今、スムーサーは必需品
追い焚き配管から温水暖房配管まで、あらゆる場面で樹脂管を使用するケースが増えています。ワンタッチ継手も選択肢の一つにありますが、コストを優先するならばタケノコジョイントが安価で経済的です。しかし、これまでは初期投資に大きなコストが発生していました。というのも、追い焚き配管だけで考えれば「スムーサー(架橋ポリエチレン管Φ10用)(品番:N-200184)」を持っていれば事足りますが、暖房配管でも使用すると考えれば、「スムーサー(架橋ポリエチレン管Φ7用)(品番:N-200182)」と「スムーサー(架橋ポリエチレン管13A用)(品番:未設定)」という具合に、サイズ別に3丁も用意しなければならないからです。これらを揃える場合、合計で76,300円(税抜)の購入費用が必要になります。
最大3サイズ3役こなす「マルチスムーサー(品番:PJ-05)」
「マルチスムーサー(品番: PJ-05)」は7A・10Aの暖房用架橋ポリエチレン管にタケノコジョイントを挿入することができます。さらに別途13A用のライナーを用意いただくことで、3サイズ兼用できる仕様です。
品番 | 全長 | 質量 | 挿入できるパイプ種 | パイプのサイズ |
PJ-05 | 144mm | 600g | 架橋ポリエチレン管 | 7A・10A・(13A) |
PJ0513J | 13A用ライナー |
特長1.架橋ポリエチレン管の固定はカンタン
「マルチスムーサー(品番: PJ-05)」への暖房用架橋ポリエチレン管の固定は、本体下部にある「握り」を左回転させるとライナーが上方に移動し、パイプを受け入れます。「握り」を右回転させ、ライナーが下方に移動しパイプをしっかり固定します。
特長2.ペンチ機能を使ってワンタッチバンドも固定できる
タケノコジョイントを施工する際、ワンタッチバンドを事前に暖房用架橋ポリエチレン管側に付けておく必要があります。従来は、ペンチで掴んで架橋ポリエチレン管にはめ込みましたが、この「マルチスムーサー(品番: PJ-05)」は、なんとペンチ機能も備えています。下部に備えられたツメとハンドルで挟み込むことでカンタンにワンタッチバンドを開くことができます。作業中に取り出す工具を一つ削減でき、煩わしさの解消にもつながります。
特長3.ライナーの交換は⊕ドライバーで容易に行える
ブランシャ上部にある⊕ねじを緩めて、適切なサイズのライナーに交換してください。
タケノコジョイントの形状に合わせて選択
「マルチスムーサー(品番: PJ-05)」の継手ホルダ部分には、あらゆる形のタケノコジョイントが使用できる工夫が詰められています。
一般的なタケノコジョイントを接続するパターン
「マルチスムーサー」のアダプタとジョイントのネジ側がフィットしガタツキがありません。
タケノコジョイントにリング、台座がついているパターン
タケノコジョイントの中にはマルチスムーサーでの挿入を想定して、継手ホルダがついているものがあります。この場合は、「マルチスムーサー(品番: PJ-05)」のアダプタを外して、継手ホルダに直接タケノコジョイントをはめ込んでください。
残念なのは「Mプレート」が使いにくいこと
MプレートはソケットジョイントのEリングホルダー用の溝を使用します。
継手中央部の溝に引っかけて使用します。しかし、、、、
Mプレートと継手ホルダを固定する手段がない為、写真のように手で押さえる必要があります。この状態で継手も抑えることは困難でした。
現時点ではMプレートを使用せず、従来通りアダプタを使用した方がよいと思います。なお、Mプレートについては、MCCでも改善の検討をしています。
まとめ
追い焚き配管から温水暖房配管まで、あらゆる場面で樹脂管を使用するケースが増えています。ワンタッチ継手も選択肢の一つではありますが、コストを優先するならタケノコジョイントが安価で経済的です。しかし、タケノコジョイントの場合、スムーサーを使わず無理に挿入してしまうと暖房用架橋ポリエチレン管を傷つけてしまいトラブルに発展する恐れがありました。その点、MCC製の「マルチスムーサー(品番: PJ-05)」であれば、7A・10A・13Aの3サイズ兼用で使えるので最小限のコストで工具を揃えることが可能です。
佐々木瞭
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