床暖房の省エネルギー効率向上。いまどき温水マットの最新事情

今も昔も、床暖房は住宅の快適度を決める重要な設備。しかし、在来工法から温水マット工法への進化とともに、そこで求められる省エネルギー性能は近年大きく変わってきています。最新の温水マット「エクセルソーレ🄬」の何がどうすごいのかをチェックしていきます。

温水マットは床暖房の基本性能を決める最重要パーツ

温水マットは人間の手のひらに相当するもので、熱源機から配管を通り送水された温水の熱をフローリングなどの床材に伝える役割をしています。熱源機や配管の断熱なども省エネルギー効率を左右する重要な構成パーツですが、床暖房の基本性能を決めるのはやはり放熱部。床暖房を計画する際にはまず、温水マットに注目しましょう。

現在の温水マットは送水温度別に分かれている

実際に温水マットを検討する際には、難しく考えなくても品名を見れば一目瞭然です。例えば、三菱ケミカルインフラテックのエクセルソーレ🄬の場合は、品名末尾に「55」「45」の数字がついているものが上面放熱効率80%以上の高効率仕様の基材を採用しています。

類似の基材でも、暖房能力の目安とされる100w/㎡を満足させるために55℃の温水を供給しなければならないのがエクセルソーレ🄬55、45℃でも必要十分満足するのがエクセルソーレ🄬45というわけです。

なお品名末尾に2桁の数字がついていないKNK、KNRシリーズは、60℃の温水を供給しなければ100w/㎡を満たすことはできません。

この数字が示すのは55℃の温水で比較のために、エクセルソーレ🄬55とエクセルソーレ🄬45にそれぞれ60℃の温水を通湯した場合、エクセルソーレ🄬55の上面放熱量が147w/㎡に対して、エクセルソーレ🄬45は207w/㎡という数値がでています。どちらも省エネルギー性を追求したモデルですが住宅の省エネルギー基準が見直された今、より省エネルギー性を重視した「エクセルソーレ🄬45」の採用例が多くなってきています。

一般に、上面放熱出力が高い温水マットほど価格は高くなる

省エネルギー性能を重視した温水マットは、上面への放熱を助けるためにパイプの下にU字アルミを採用したり、内部配管の内径を太くしたり、単位面積当たりの回路数を多くしてるため価格が大きく変わります。例えばエクセルソーレ🄬45は2727サイズ定価100,000円、エクセルソーレ🄬55は2727サイズで定価91,000円というように、上面放熱出力に比例して価格は高くなります。

 

エクセルソーレ🄬のスペックの読み方

温水マットの性能や特徴を判断するには、スペックの意味をきちんと理解しておくことが重要です。まずは短い文字列の中に多くの意味が込められているエクセルソーレ🄬のスペックの読み方を説明します。

例:KNS2727S-A

シリーズ名+サイズ+フローリング方向

シリーズ名

アルファベット3文字はエクセルソーレ🄬のシリーズ名を表しています。エクセルソーレの主なシリーズは、「KNS」「UFM」「KNR」「KNK」の4つ。この中でKNSが省エネルギー効率が最も高く、低い送水温度(投入熱量)をリニア制御できる熱源機向けです。

サイズ

数字4ケタは温水マットのサイズを表します。温水マットの実寸法は、縦方向は303㎜の倍数単位で、横方向は303㎜の倍数から小根太分の45㎜をマイナスした長さで累進します。

フローリング方向

サイズの後のアルファベット1文字はフローリング方向を表します。「S」がつくタイプは横寸法よりも縦寸法が長いタイプで、「C」がつくものはその逆です。

世代番号

–以降のアルファベットは世代を表します。

エクセルソーレ🄬のシリーズ別の特徴を知る

①最も低い投入熱量で暖房出力を満たす「KNS」シリーズ

KNSシリーズは、通湯温度45℃(投入熱量110w/㎡)で必要な暖房出力(100w/㎡)が得られる超高効率温水マットです。マット内パイプ径を6Aにサイズアップしたうえ、小根太間のパイプ本数を4本→6本にすることで流量を増やし、一般的な温水マットに比べて暖房出力が40%以上向上させているのです。低い送水温度でも効率よく放熱して従来と同じ暖房感を得ることができるので、現時点ではヒートポンプ式の熱源機と組み合わせることが多いシリーズです。

②性能とコストのバランスを重視した「UFM」シリーズ

UFMシリーズは、通湯温度55℃(投入熱量130w/㎡)で必要な暖房出力を得られる高効率シリーズです。マット内パイプは5Aで小根太間のパイプ本数は4本と一般的な温水マットと変わりませんが、パイプ下にU字アルミを施すなどKNSの仕様を取り入れることで暖房出力を20%程度向上させています。

ガスや石油を使用した熱量の豊富な熱源器と組み合わせることが多いシリーズです。

③密閉回路に使いたい酸素透過防止を重視した「KNK」シリーズ

UFMシリーズの性能はそのままに、マット内の配管をO2ストップパイプ(酸素透過防止機能付き)に変更することで密閉回路にも使用できるようにしたマットです。

鉄製パネルラジエータと組み合わせて温水暖房システムプランの幅を広げられるため、暖房クリエータの方から評価が高いシリーズです。

④リフォームに使いたい「KNR」

KNRシリーズは、リフォーム用の薄型タイプの温水マットです。既存の12㎜フローリングを剥がしたあとに、厚さ5.5㎜のKNRを敷設し、その上から6㎜のフローリングを張ることで床面の仕上がり高さを12㎜に収め、既存の扉の高さ調整などの建築工事を排除することができます。

温水マットの接続口は3.7㎜と特殊なサイズなので接続には専用の配管セットが必要です。なお、通湯温度は60℃(180w/㎡)の投入熱量が必要ですので、ガスや石油を使用した熱量の豊富な熱源器と組み合わせてください。

まとめ

エクセルソーレ🄬の魅力は同じ施工方法で、ヒートポンプ式熱源機からガス石油式熱源機まですべて網羅できる点です。特に超高効率温水マット「KNS」は、住宅性能が向上した今の時代に最も求められている商品ではないでしょうか。

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大宮彰大

大宮彰大

営業部所属:ベストパーツ株式会社
2008年入社(31歳)
温水暖房分野を担当し2013年4月完成のベストパーツ株式会社社屋の冷暖房部材選定を行う。
MAIL:omiya.shota@best-parts.jp
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