
ガスコードの【多重シール式】と【シングルシール式】の選び方
※この記事は2020年11月8日に公開しましたが、修正し2022年10月13日に再公開しました。
「多重シール式」・「シングルシール式」用途は同じ
ガスコードは、シール構造に関わらず移動設置型ガス機器である家庭用の卓上形ガス調理器(コンロ、グリル付コンロ、グリル、炊飯器、オーブン)、ガスストーブ(開放式、密閉式)、衣類乾燥機等、業務用のコンロ、炊飯器、フライヤー、焼き物器までのガス栓と機器を繋ぐ重要パーツになり用途は同じです。
米や髪が付着してもガスが漏れない「多重シールガスコード(自在型)」
「多重シール式ガスコード(CGタイプ)」は、抜き差しの多いガス炊飯器とリビングで使用するガスファンヒーターに使用することをオススメします。なぜなら、コンセントとソケットの間のガス漏れを防ぐメインシールの他に3ヶ所にシールパッキンが追加されている為、万が一メインシールに髪の毛、米、ホコリが挟まった場合でもガス漏れを防止できるからです。
完全装着の目視確認ができる青ライン

光陽産業カタログより引用
完全装着するとガス栓側に【青いセーフティーライン】が出てくるので目視で確認することができます。【カチッ】という音が聞き取りにくいお客様であっても、目視で安全にお使いいただける仕様は、今の時代にマッチしているのではないでしょうか。
「多重シールガスコード(自在型)(品番:GCタイプ)」の仕様
品番 | 内径 | 全長(m) | ガス消費量目安 | 材質 | 最高使用圧力 | 基準価格 |
GC-05SL | φ7 | 0.5 | 11.2kW | 合成ゴム(鋼線補強入) | 3.24kpa | ¥3,210 |
GC-10SL | 1.0 | 10.2KW | ¥3,480 | |||
GC-20SL | 2.0 | 8.57kW | ¥4,240 | |||
GC-30SL | 3.0 | 7.81KW | ¥4,990 | |||
GC-40SL | 4.0 | 6.94KW | ¥5,750 | |||
GC-50SL | 5.0 | 6.47KW | ¥6,220 |
※都市ガス、LPガス兼用品です。※ガス消費量が不足するとガス機器の性能が十分に発揮されませんので、ガス機器に表示のガス種、ガス消費量をご確認の上、ガス機器に見合ったガスコードを選定ください。
コストを3割も抑えるシングルシール式の「ガスコード(自在型)」
卓上形ガス調理器、衣類乾燥機等、業務用のコンロ、フライヤー、焼き物器などの移動(抜き差し)が少ない機器には、「ガスコード自在型(品番:SGCタイプ)」をオススメしています。なぜなら、基本性能は高く保ちつつ、コンセントとソケットの間のガス漏れを防ぐシール部をメインシール1か所だけにすることで多重シール式と比べて3割も経済的だからです。
シングルシール式も完全装着を目視確認できる青ラインを採用

十川ゴムホームページより流用
多重シール同様に、完全装着するとガス栓側に【青いセーフティーライン】が出てくるので目視で確認することができます。【カチッ】という音が聞き取りにくいお客様であっても、目視で安全にお使いいただけます。
「ガスコード自在型(品番:SGCタイプ)」の仕様
品番 | 内径 | 全長(m) | ガス消費量目安 | 材質 | 最高使用圧力 | 基準価格 |
SGC-05SL | φ7 | 0.5 | 11.7KW | 合成ゴム(鋼線補強入) | 3.24kpa | ¥2,250 |
SGC-10SL | 1.0 | 9.72KW | ¥2,400 | |||
SGC-15SL | 1.5 | 8.05KW | ¥2,700 | |||
SGC-20SL | 2.0 | 8.05KW | ¥3,000 | |||
SGC-25SL | 2.5 | 6.91KW | ¥3,300 | |||
SGC-30SL | 3.0 | 6.91KW | ¥3,600 | |||
SGC-40SL | 4.0 | 6.38KW | ¥4,050 | |||
SGC-50SL | 5.0 | 5.90KW | ¥4,500 |
※都市ガス、LPガス兼用品です。※ガス消費量が不足するとガス機器の性能が十分に発揮されませんので、ガス機器に表示のガス種、ガス消費量をご確認の上、ガス機器に見合ったガスコードを選定ください。
まとめ
移動設置型ガス機器の安全性と使い勝手を決めるガスコードは、シングルシール式に加えて多重シール式があります。用途は同じですが、多重シール式はシールパッキンを3箇所追加して安全性を高めています。移動式ガス機器の中でもユーザーが抜き差しする機会が多いガス炊飯器やガスファンヒーターには「多重シール式(GCタイプ)」をオススメします。抜き差しが少ない衣類乾燥機等(排湿筒を接続した場合は不可)、業務用のコンロ、フライヤー機器には、今まで通りの安全性を保つ「ガスコード自在型(SGCタイプ)」を使用した方が約3割もコストを抑制することができます。
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星孝幸

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